”ばっきん”のブログ

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函館市、学校再編に懸念

2016年08月18日 22時33分53秒 | 地域

去る8月17日、函館市教育委員会は、現在進めている小・中学校の再編で予定している23校から9校へ統合する際の統合校の位置案を発表した。 

筆者として懸念する点について少し述べてみたい。 

1 今般の位置案の発表は、今までの市教委のアプローチとは違うことに戸惑いを隠せない人も多いだろう。なぜなら、今までは組み合わせ案も含め、学校教育審議会のなかで審議しながら、統合校の位置をも決めてきたからだ。

2 もちろん、従来も市教委側の腹案も存在していたではあろうが、当該PTAや町会関係者への意見聴取を含め、ゆっくり時間をかけながら、統合による不安感の払拭や、統合の必要性への納得を取り付けた上で進めてきたものである。

3 その中で、母校がなくなることへの寂寥感をさておき、地域のこどものために充実した学習環境を築くことに同意してもらってきたからである。

4 今般、あらかじめ統合校の位置案を示した背景はなんであろうか。

5 それは、建物としての安全性の確保第一という点から、昨年度の市議会でも質問で取り上げられた耐震化を急ぐことに呼応した結果だということではないか。どうせ再編を行うのなら施設の安全を謳う方が理解を得られるからである。

6 耐震化率を上げるためには、早く分母である学校数を減らさなければならない。また、耐震基準を満たさない学校に児童・生徒を通わせ続けるわけにはいかないといった面もある。

7 こうした課題を優先させるためにも、将来必ず行わなければならない学校再編を急ぐのは至極当然のことであろう。

8 統合校は、より新しく、より大きくという原則が守られれば、すんなりと理解が得られるとは思えるが、通学の安全性、利便性、将来の人口動態を考え合わせれば、なかなかその通りの結果が得られるわけでもない。

9 今般の学校再編がよりスムーズに進むことを願いたいところだが、あくまでも土地の価値保全といった方向のみに利害関係者が声を大にするのみで、児童・生徒のためといった点が忘れられることを懸念する。