杜琪峰ジョニー・トー監督のサスペンスアクション!脚本には『天使の眼、野獣の街』の游乃海ヤウ・ナイホイも名を連ねています。主演は古天楽ルイス・クーと趙薇ヴィッキー・チャオに鐘漢良ウォレス・チョン、いつもの林雪ラム・シューも出演。
脳外科医のトン(趙薇)が勤める病院に、チャン警部(古天楽)たち警察との銃撃戦で頭部に銃弾を受けたチョン(鐘漢良)が搬送された。刑事がベッドの脇で常にチョンを監視していたが、強盗団もチョンの奪還を狙っていた。担当患者に対して手が施せず死なせた経験があるトンは、チョンの命を救おうとする。
チョンを餌に強盗団を一網打尽にしたい警察は、チョンから仲間の連絡先を聞き出すが、その電話は強盗団への合図となっていた。チャン警部、チョン、女医トンの思惑が絡み合う中、病院に危機が迫る。。。
最後、病室での大銃撃戦はさすが杜琪峰!狭い病室の中で弾丸が飛び交い、病院のあちこちで爆弾が炸裂する様は、いつもの杜琪峰らしいセンスに溢れています。林雪がふらふらしているところや、消火栓のホースにぶら下がるチョンとチャン警部のシーンも、いつもの杜琪峰らしい味わいがあります。チョン以外の入院患者も一癖ありそうな人ばかり。ふらふらと病院内を歩き回り引出の鍵を集めたおじさんなんかは、何かのキーマンなのかと注目してしまいました。
そうしたアクション系に加えて、女医トンの逡巡といった心理面を描写する演出と演技も堂に入ったもので、さすが杜琪峰と趙薇です。またチャン警部も撃つ必要がないところでチョンに発砲したのではないか、という疑惑があったりして無理筋な捜査の背景が示唆されていて心理ドラマの側面も。
観終わってから気づいたのは、ストーリーが殆ど病室だけで進んでいたこと。もっといろいろ動いていた印象があったので、軽い驚きでした。邦題のホワイトは病院の白に掛けているのでしょうが、原題のほうが主役3人にスポットが当たっているのがよく分かって好きだなあ。
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