まてぃの徒然映画+雑記

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王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件 狄仁杰之通天帝国

2012-05-11 22:57:50 | 香港映画(あ~な行)

ツイ・ハーク徐克復活!2011年香港電影金像奨で監督賞と主演女優賞(カリーナ・ラウ劉嘉玲)を受賞してます。

唐の時代、則天武后(劉嘉玲)が中国史上初めての女帝になろうとしていたとき、即位を祝い王朝の威光を誇示せんと、超巨大な仏像、通天仏が建立されていた。その建設現場で発生した2件の人体発火事件、奇怪なこの事件の捜査を任されたのは、先帝の信任厚く降龍杖を預かっていたものの、則天武后に諫言した罪で8年間獄中にあったディー狄仁杰(アンディ・ラウ劉徳華)だった。

武后の側近、男装の麗人にして武術の達人チンアル静児(リー・ビンビン李冰冰)がディーの監視役として行動を共にし、司法を担当する大理室の副官、ペイ(ダン・チャオ■超)を加えた3人が人体発火事件の謎を追う。。

激しいアクションとCGで演出された妖しい世界が融合した、エンタメ大作です!冒頭から超巨大な通天仏の内部に入り、その大きさに圧倒されている間に間髪入れず1件目の人体発火事件が起こります。このとき現場にいたのが、ディーの旧友であるシャトー(レオン・カーフェイ梁家輝)。梁家輝がチョイ役で出るはずないと思っていたら、やっぱり終盤重要な役割を担ってました。

とにかく物語の展開がスピーディーで、ディーがいた獄舎でのアクションから、ディーとチンアルを襲う正体不明の集団と人体発火事件の鍵を握る毒矢、地下に広がる「亡者の市」でニセ国師を相手にしたディー、チンアル、ペイの3者3様のアクション、そしてディーがチンアルのもう一つの顔を見破り、クライマックスである通天仏の倒壊まで、息を抜くときがありません。

アクション監督は日本でも有名なサモ・ハン洪金寶、華麗で力強いワイヤーアクションを演出してます。劉徳華は50歳になろうというのに、キレのある動きで激しいアクションを軽々とこなして年齢を感じさせません。李冰冰はしなやかな長い鞭を自由自在に操り、アクションでも男性陣に一歩もひけをとらない活躍です。■超ももちろんのこと、終盤では梁家輝も豪快なアクションを披露します。

国際色豊かな唐の都長安の風俗も興味深いものでした。街頭には中央アジアやペルシャ風の人たちもたくさんいて、見世物なのか虎までいました。人体発火の原因も西域の火炎虫だったし、当時のグローバルな様子がうかがえます。宮廷の中は豪奢な紅白の幕だったり赤い槍などきらびやかで、劉嘉玲の衣裳は十二単のように幾重にも重ね着をしていて、髪型も顔の倍くらい盛っていてゴージャスでした。

人間よりも大きな巨大歯車や原始的なエレベータが通天仏の中にあり、仕掛けが凝っているなあ、と思っていたら、地下世界では妖術で丸太が乱舞して、国師の寺ではなんと神鹿が飛んできます。いかにもありそうだと思わせる機械的な描写と説明のつかない妖しい力、両方とも映画の中で違和感なく両立しているからこそ、クライマックスで巨大な通天仏が倒壊するシーンも、どんなふうに倒れるのだろうとわくわくしながら見守ってました。

ニセ国師は何者だったの?とかいくつかの謎は残りますが、人体発火事件の黒幕を巡って二転三転するストーリーは、チンアルやペイを犠牲にしつつ最後まで疾走します。劉嘉玲の主演女優賞の演技は、反対派を次々と粛清する不気味さが滲み出ていてさすがでしたが、自分的には年齢を感じさせない劉徳華の動きと、軽やかに空を舞う李冰冰のワイヤーアクションと鞭さばきが好きだなあ。

公式サイトはこちら

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