まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
たまにライヴや本の感想、中小企業診断士活動もアップします。

海に降る 朱野帰子著

2014-09-23 23:06:17 | 読んだ本

『しんかい6500』の女性初のパイロット候補生、天谷深雪の成長を主軸としたストーリー。

深雪が勤務している独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)は実在の組織で、もちろん有人潜水調査船『しんかい6500』も実在し、日々深海の探索に励んでいる。そうした「自分の知らない世界」を垣間見る面白さが、この物語の魅力のひとつだろう。

初めて聞く名前の深海の生き物たちは、画像を検索してみれば非常に特異な形をしていて、餌が少なく凄まじい水圧の極限環境下に独自の適応をしてきたことが一目瞭然である。深さ6000mといったら6000気圧、どのような途方もない適応をしてきたのか、あるいは深海が生物の始まりで、人類をはじめとした地表に生きている自分たちこそ環境に適応してきたのか、生命の起源に夢想が膨らみます。

登場人物も主人公天谷深雪の、父であり『しんかい6500』の開発チームの一員でもあった北里厚志に対する葛藤、深雪とJAMSTECの日常を攪乱し、新たなステージへの案内人のような役割を果たす陽生と高峰、広報課の眞美や研究者の目山、『しんかい6500』運行チームの多岐司令や神尾さんといった1人ひとりが生き生きとしたプロ意識を持って描かれていて、横須賀の海辺の息遣いが伝わってきました。

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