えくぼ

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「詩歌文学館」の俳人・神野紗希

2017-11-25 14:30:06 | 歌う
先ほど届いたばかりの「詩歌の森」を歩きはじめたら、若い女性に出会った、昨年出産した神野紗希。

⚡産み終えて涼しい切り株の気持ち
紗希

出産を終えての句。辛い妊娠生活が終わった解放感を涼しさに、子を切り離して身二つとなった寂しさを切り株に託した。今の私は少し切り株である、とのこと。

神野紗希が俳句と出会ったのは、高校一年生のとき。俳句甲子園。教科書の俳句がクラシックだとしたら、高校生の俳句は、ロックやポップス。進路選択の悩みや恋愛の鬱屈、青春の今が17音に弾けていた。「私も、自分の今をこの詩型で詠んでみたい」

はじめて手にした正木ゆう子の句集に感動。大木あまり にも、、。そんなある日、紗希は恋を失った。片思いの相手に恋人ができたのだ。学校で幸せそうな二人を見るのが辛く、行き場のないおもいはあふれた。

⚡寂しいと言い私を蔦にせよ

相手が寂しいと言ってくれたら、私は蔦になって相手に絡みつき離さない。あれから十数年、今の夫も決して寂しいとは口にしない、と。

紗希さん、あなたの文を読みながら涙が、鬼の目に涙ですね。