・・・ 努力の選び方 ・・・
♦ なぜだろう光りそこねてしまうのは、わたしは陰に愛されている 松井多絵子
「努力の選び方」という本の広告を見ながらおもう。私だけではないのだ、思うようにならない人は。「そのムダな努力はもう、やめよう」と広告は私たちにこんなことを注意している。ムダな努力ばかりしていては才能と能力と時間とお金を無意味に浪費するだけだ。さらに心も消費する。ムダな努力を減らしてシンプルに生きる方法を教えてあげますよ」。著者の井上裕之はこの 「努力の選び方」を読むことを熱心に勧めている。著書累計110万部突破という、とりあえず彼の説を信じてみよう。
♦ 歩けども歩けども一万歩にならず陸橋の下をながれる車
ムダな努力をするな、と言われても何がムダなのか、自分に向いていない努力をしないことらしい。まず 「欲しいものをどうしたら手に入れることができるか」を考えること。あれもこれもと欲張ってはダメだろう。どうしても欲しいものひとつのために頑張る、効果的なスキルを習得する、それを続けること。失敗しない技術を磨く、自分を消耗させない人間関係も大切らしい。
♦ 俯いてうつうつ歩くがん張るという意志すでに縮みていたり
頑張っても目標ははるか彼方、だとヤル気がなくなる。20年以上も前だが忘れられない。
或る会で、塚本邦雄がこんなことを言われた。「私は1日に30首は詠みますよ。飛行機のなかでも、、。」 その頃すでに彼は大歌人だった。会場にいた歌人の1人が 「ホントですか」と聞くと 「私は皆さんのように才能がありませんから努力しませんとね」 と応えた。その頃、私は一か月にせいぜい30首しか作らなかった。「手に入れることができないのは、やっていることの絶対量が少ない」と著者。あゝ結局は努力なのだ。
今年の残り38日に私は1000首も詠むことができるかしら。(ため息)
11月23日 松井多絵子