7月4日から8日にかけて蛹化したアサギマダラの蛹は、はじめのうち美しいヒスイのような緑色をしていたが、10日ほど過ぎたころから透明な殻を通して、内部に翅の紋様が見えるように変化し、更にまっ黒になっていった。
蛹化直後のアサギマダラ(2023.7.5 撮影)
メタリックな斑点が増えてきたアサギマダラの蛹(2023.7.8 撮影)
殻を通して羽の模様が見えるようになってきたアサギマダラの蛹(2023.7.16 撮影)
外観がまっ黒になったアサギマダラの蛹(2023.7.17 撮撮)
蛹は3匹とも似たような状況であったので、いよいよ羽化が近いと判断し、長時間のタイムラプス撮影に入った。最初に羽化してきたのは♀であった。
アサギマダラ♀の羽化(2023.7.16, 23:13 ~ 7.17, 7:40 30倍タイムラプス撮影後編集)
続いて別の個体の羽化が始まったが、今度はもう1台のカメラで、実時間撮影した。羽化してきたのは後翅の肛角部近くに黒斑の性標のある♂であった。
アサギマダラ♂の羽化ー1(2023.7.18, 0:26 ~ 8:27 実時間撮影後編集)
この間、別の♀が羽化していたが、機材の都合で撮影ができなかった。
その後、4頭目が羽化する様子を、より近接して撮影したのが次の映像である。この時も実時間での撮影をした。羽化してきたのは♂であった。
アサギマダラ♂の羽化ー2(2023.7.18, 23:19 ~ 7.19, 8:28 撮影後編集)
入手時に3齢幼虫になっていて、蛹化時期の早かった3匹は相前後して羽化したが、♀2頭と♂1頭であった。
その後羽化した1頭は上記の通り♂で、これら4頭の成虫をケージ内に放し、吸蜜用のブッドレアの切り花と、産卵用のイケマの鉢植えを入れて飼育し、様子をみることにした。
Mさんから預かったのが、2齢と3齢に成長した幼虫であったので、できれば自宅で産卵させて、孵化の様子や1齢から2齢への脱皮の様子も撮影してみたいと考えたからである。
しかし、2日後に1頭の♂がケージから脱出したのかいなくなってしまった。出入り口のわずかなネットの隙間から出ていったようであった。
さらに、翌日には♂が死んでいるのがみつかった。交尾しているところを目撃できていなかったし、♀がイケマの葉に産卵した様子もなかったので、これで、繁殖の希望は絶たれてしまった。残念であるが、死んでしまった♂は標本にすることにして展翅し、♀2頭は庭のブッドレアに止まらせて吸蜜させたところ、やがて飛び立っていった。
ブッドレアに止まり吸蜜するアサギマダラ♀(2023.7.22 撮影)
ブッドレアに止まり吸蜜するアサギマダラ♀(2023.7.22 撮影)
妻が展翅してくれた♂の標本写真は次のようである。
アサギマダラ♂(2023.8.9 撮影)
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