軽井沢からの通信ときどき3D

移住して10年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

黒曜石

2017-01-27 00:00:00 | 地質
昨年、新聞紙上に“「県の石」認定・地質学会”とのニュースが報じられた。長野県の石は?と調べて見ると、岩石部門に和田峠の黒曜石、鉱物部門に同じく和田峠のざくろ石、そして化石部門には野尻湖のナウマンゾウの化石が指定されていた。


県の石認定を報じる2016年5月11日の読売新聞の記事

詳しく調べてみると今回の発表内容は次のようなものであった。

「「県の石」日本地質学会が認定 141種の岩石、鉱物、化石

日本地質学会は10日(2016年5月10日)、47都道府県で産出する特徴的な岩石、鉱物、化石を1つずつ選び、計141種類を「県の石」(都道府県の石)として認定したと発表した。

各都道府県のシンボルとなる花や木などは既にあるが、石の選定は初めて。新潟は佐渡の金、鳥取は砂丘の砂などが選ばれた。

岩石部門では福岡は筑豊炭田の石炭、鹿児島は姶良カルデラから噴出したシラスと呼ばれる火砕流堆積物を認定。熊本は4月の地震で大きな被害が出た益城町周辺の地層からも見つかる溶結凝灰岩を選んだ。火砕流の重みで火山灰や軽石が固まってできる岩石で、橋の石材などに用いられるという。

鉱物部門では滋賀は宝石のトパーズ、京都は複数の結晶が集まって花びらのような形を作る桜石、山梨と長崎は2つの水晶が結合してハート形になる日本式双晶水晶。化石部門は、北海道ではアンモナイト、福島では首長竜のフタバスズキリュウが選ばれた。

日本地質学会は2014年に一般公募し、専門家の審査を経て認定した。学会の斎藤真常務理事は「学術的に重要で市民の多くが受け入れやすい石を選んだ。大地の歴史と成り立ちを知って郷土の地質を愛してほしい」と話している。〔共同〕」

ということであった。ちなみに、長野県以外で黒曜石が県の石として選定されているのは大分県のみで、瀬戸内海に浮かぶ姫島産のものである。この姫島の黒曜石産地は国指定の天然記念物になっている
(2007年7月26日指定)。

今回長野県の岩石と鉱物に選ばれた黒曜石とざくろ石を産出するこの和田峠は、2年ほど前、軽井沢にまだ転居する前に松本方面にドライブに出かけた帰りに通って、道路脇にあったお店に立ち寄り、そここで黒曜石の塊とざくろ石を買い求めたことがあった。

その写真を次に示す(尚、黒曜石は下の説明書にもあるように黒耀石とも表記されるが、一般的には黒曜石が用いられているので、ここではこの表記を用いる)。



和田峠のみやげ物店で買った黒曜石の塊と説明書



和田峠のみやげ物店で買ったざくろ石と説明書

土産物屋の店主の話では、和田峠の黒曜石の採掘場所はすでに閉じられているとの説明であったが、店にはたくさんの黒曜石やざくろ石が並べられていて、その中からお土産にと思い買い求めたのであった。

ざくろ石はガーネットとして宝石の仲間ではあるが、今回買ったものはもちろんそのような品質ではなく、鉱物標本の類である。

さて、この黒曜石だが、上の説明文にもあるとおり石器時代の人々の生活に欠かすことのできない優れた素材であったことは周知のとおりである。

一昨年秋に妻と三内丸山遺跡を訪問し、その規模の大きいことと保存状態のよさに驚いた。見学用の施設(縄文時遊館)内には多くの石器が展示されていたが、その中にもいくつかの黒曜石製のものが含まれていた。


三内丸山遺跡で発掘された品々が展示されている縄文時遊館(2015.11.9 撮影)

これらの石器は、その形態が美術品かと思えるほど素晴らしく、こうした形状を生み出す技術が並々ならないものであることをうかがわせている。


縄文時遊館展示品、各種の石匙:5,500~4,000年前(2015.11.9 撮影)


縄文時遊館展示品、黒曜石製の石槍(左):5,000~4,000年前と
水晶製の石鏃(右):5,500~4,000年前(2015.11.9 撮影)


縄文時遊館展示品、石槍(左):5,500~4,000年前と石鏃(右):5,500~4,000年前(2015.11.9 撮影)

この三内丸山遺跡から出土した黒曜石には、北海道白滝産のものがあるとされている。縄文時代にどのようにして北海道から青森県に黒曜石を運ぶことができたのかは興味深いが、このほかにも日本産の黒曜石がサハリン、朝鮮半島など北東アジアの遺跡から見つかっているとされているから驚きである。


縄文時遊館展示品、北海道白滝産黒曜石(2015.11.9 撮影)


縄文時遊館展示パネル、北海道産黒曜石の解説(2015.11.9 撮影)

これら縄文時代の遺跡から発掘された石器に用いられている黒曜石の産地の推定はどのように行われるのだろうか。

黒曜石はマグマが水中や地上で急速に固化してできたもので、ガラス質である。同様の化学組成のマグマがゆっくりと固化し部分的に結晶化したもの(火山岩)は流紋岩であり、地中の深い場所で固化・結晶化したもの(深成岩)は花崗岩である。

組成を見ると酸化ケイ素が69%以上、酸化アルミニウムが10%程度で、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化鉄、酸化カルシウムなどが合わせて10%から20%含まれていて、その他チタン、ルビジウム、ジルコニウム、ストロンチウムなどの酸化物が僅かに含まれている。

こうした成分比率は黒曜石の産地ごとに微妙に異なっていて、同一産地内ではこの成分比率が安定しているため、蛍光X線分析法などで石器を分析して組成の詳細が判れば石器として使用されている黒曜石の産地を特定することができるという。

具体的な方法としては、鉄とルビジウムの比率を指標とする方法などがあるとされる。

三内丸山遺跡の黒曜石には、このようにして北海道白滝産のものが含まれていることが判明しており、縄文時代の人々の活動範囲の広がりを教えてくれる貴重な情報を提供している。
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庭にきた蝶(3) アサギマダラ

2017-01-20 00:00:00 | 
今回はアサギマダラ。とても美しい蝶である。前翅長は50-60mm。我が家の庭のブッドレアには昨年8月と10月の2回吸蜜にきている。

8月の吸蜜の様子はすでに一度簡単な紹介をしているが、同時に撮影した他の写真と、その後10月に撮影したものを追加しての再登場になる。

この蝶は花に長い間とどまって吸蜜をするので、撮影した写真の枚数もとても多くなる。美しい蝶でもあり、ついついたくさんの写真を掲載したくなってしまうが、それらの中から選抜したものを紹介する。

幼虫の食草はガガイモ科で、年3回の発生。幼虫で越冬する。今回撮影したのは第2化成虫(7月から8月に発生)と第3化成虫(10月に発生)で、それぞれ羽化後間もない個体と思われ翅の傷みも無くとてもきれいな状態であった。

種類の同定は容易である。他に類似のもとして、外来種で近年その生育域を拡大しているといわれているアカボシゴマダラがいるが、アカボシゴマダラには後翅に赤斑列があるので容易に区別される。

雌雄の判別は、♂には後翅の肛門近くに黒斑の性標があるので、容易に行える。今回撮影したものはいずれも♀であった。比較のために、近隣の別荘地で撮影した♂の写真を最後に掲載しておいた。


庭のブッドレアの花で吸蜜するアサギマダラ♀1/10(2016.10.4 撮影)


庭のブッドレアの花で吸蜜するアサギマダラ♀2/10(2016.8.2 撮影)


庭のブッドレアの花で吸蜜するアサギマダラ♀3/10(2016.8.2 撮影)


庭のブッドレアの花で吸蜜するアサギマダラ♀4/10(2016.8.2 撮影)


庭のブッドレアの花で吸蜜するアサギマダラ♀5/10(2016.10.4 撮影)


庭のブッドレアの花で吸蜜するアサギマダラ♀6/10(2016.10.4 撮影)


庭のブッドレアの花で吸蜜するアサギマダラ♀7/10(2016.10.4 撮影)


庭のブッドレアの花で吸蜜するアサギマダラ♀8/10(2016.8.2 撮影)


庭のブッドレアの花で吸蜜するアサギマダラ♀9/10(2016.8.2 撮影)


庭のブッドレアの花で吸蜜するアサギマダラ♀10/10(2016.10.4 撮影)


飛び立つアサギマダラ♀(2016.10.4 撮影)

飛んでいる姿はこの一枚。とっさの撮影であったのとシャッタースピードが1/500のままであったことから、ピントがずれ、ややブレた写真になった。


夢中で吸蜜していたので簡単に捕えることができたアサギマダラ♀(2016.8.2 撮影)

最後に比較のために、近隣の別荘地内で撮影したアサギマダラの♂の写真を1枚。後翅・裏に性標が認められる。


別荘地のアザミの花で吸密するアサギマダラ♂(2016.10.6 撮影)

アサギマダラは他の蝶には見られない海を渡る蝶としてユニークな性質を持つ蝶である。このことが広く知られるようになったのは比較的最近の1980年代初頭のことで、愛用の原色日本蝶類図鑑(【増補版】江崎悌三校閲・横山光夫著、昭和39(1964)年 保育社発行)にはこの渡りの性質については触れられていない。

ただしかし、この本には「かつて筆者が支那海の中央を航行中、船上に舞おりたこの蝶を見たが、東京や大阪の都心でも度々見受けられて話題となっている。・・・」との記述があり、渡りをにおわせるものとなっている。

このアサギマダラの渡りについては、NHKの「ダーウィンが来た」や「クローズアップ現代」でも紹介されて、よく知られるようになった。

また、個人で10年間に14万頭余の膨大な数のマーキング(翅の一部に捕獲した地名、月日、記号、番号を油性ペンで記入すること)を施して再度放蝶することで、この蝶の渡りの研究を長年継続している栗田昌裕氏によると、人をあまり恐れないという「(「謎の蝶アサギマダラはなぜ海を渡るのか?」栗田昌裕 著、PHPエディターズ・グループ発行)。

実際、夢中で吸蜜をしているときに、手で簡単に捕えることができたのは上の写真で紹介したとおりである。

さて、アサギマダラが何故海を越えてまで1000km以上もの渡りをするのか、栗田氏は上記の本の中でその答えを推定し示している。

それは、アサギマダラの♂は、フェロモンを作るために必要としている物質(ピロリジジン・アルカロイド)を含む蜜を持った植物の開花を追うように移動するというもの。アサギマダラが海を越えてこの渡りをすることについては、南西諸島は過去には陸続きであったが、間氷期の海面上昇により海で隔てられるようになってから海を渡る蝶になったというものである。

しかし、海の向こうの目的地をどのような方法で見出しているのかなど、まだ多くの謎を秘めているようだ。

鳥類、魚類、昆虫など生物の中には長距離の渡り・移動をするものが多く知られていて、徐々にその渡りの方法が解明されている。

そして、ここに一つのヒントがあるかもしれない。それは、最近読んだ本(量子力学で生命の謎を解く、2015年 SBクリエイティブ発行)によると、北米に棲んでいるオオカバマダラ蝶は、触角の中にあるクリプトクロムという色素が持っている、量子力学で初めて理解できる働きを利用して、地磁気の伏角を”見”ていることが明らかにされたとしていることである。

北米のオオカバマダラは視覚や嗅覚、太陽コンパスに加えてこの地磁気の伏角を利用して数1000kmにおよぶ渡りをしていると考えられている。


「量子力学で生命の謎を解く」、ジム・アル=カリーリ、ジョンジョー・マクファデン著、水谷淳訳、
2015年9月25日 SBクリエイティブ株式会社発行 の表紙

このオオカバマダラと同類のマダラチョウであるアサギマダラの渡りの方法もこのようなものなのだろうか。いずれ解明されていくことであろうが、どのような結果が出るのかとても興味深い。


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庭にきた蝶(2) アカタテハ

2017-01-13 00:00:00 | 
昨年に続き今回はアカタテハ。文字通り赤い色が美しく目立つタテハチョウで、東洋の特産種とされる。前翅長は35mmほど。

軽井沢でも普通に見られ、庭に来る回数も多くよく見かける種である。庭での撮影も昨年は8月から10月まで4回行っている。

前翅の赤い色が鮮やかで、後翅・裏の紋様が複雑なところが妙に気に入っている。

よく似た種にヒメアカタテハがいるが、後翅・表の赤色部が全体に広がっているのがヒメアカタテハで、外縁に沿って帯状になっているのがアカタテハである。また、後翅・裏の色が淡黄褐色がヒメアカタテハで、暗褐色がアカタテハということで、種の同定は比較的容易に行えた。

一方、雌雄の判別は翅の色や紋様からはできず、触覚の長さや頭部特に複眼の大きさが異なるとあるが素人には難しいようだ。

食草はカラムシやイラクサなどのイラクサ科で、寒冷地では年2回の発生、成虫で越冬する。今回撮影した個体はいずれも今年発生したものと思われる。


ブッドレアで吸密するアカタテハ 1/9(2016.10.4 撮影)


ブッドレアで吸密するアカタテハ 2/9(2016.10.10 撮影)


ブッドレアで吸密するアカタテハ 3/9(2016.10.4 撮影)
器用に動く右の触覚で蜜のありかを探っているのだろうか。


ブッドレアで吸密するアカタテハ 4/9(2016.10.10 撮影)


ブッドレアの葉上に止まるアカタテハ 5/9(2016.10.12 撮影)


ブッドレアで吸密するアカタテハ 6/9(2016.10.10 撮影)


ブッドレアで吸密するアカタテハ 7/9(2016.10.10 撮影)


ブッドレアで吸密するアカタテハ 8/9(2016.10.10 撮影)


ブッドレアで吸密するアカタテハ 9/9(2016.8.3 撮影)

ヨーロッパと北アメリカにはこのアカタテハの近似種 Vanessa atlanta Linne(原文のまま)が棲息していて、「Red admiral;レッド・アドミラル」(紅の提督)とも呼ばれているという(原色日本蝶類図鑑【増補版】江崎悌三校閲・横山光夫著、昭和39(1964)年、保育社発行)。

「Red admiral」とは大層な名前をつけてもらったものだし、学名のVanessaという女性の名前とも合わないなと思い、その起源を調べてみると、最初はイギリスで「Red admirable」(みごとな赤)と呼ばれていたようだ。これが転じて現在の「Red admiral」と呼ばれるようになったという説があり、納得した次第。

ちなみに、日本にいるアカタテハの学名は Vanessa indica HERBST 1794 である。

ヨーロッパの各国でも親しまれている蝶のようで、多くの国で切手の図案に採用されている。次に示すのは1959年にハンガリーで発行されたもので、VANESSA ATALANTA の文字が見える。



我が家では食器類に蝶や小鳥などの紋様がついているものを好んで使用しているが、その中のイギリス製のマグカップにもこのヨーロッパアカタテハがプリントされていた。


イギリス製マグカップに描かれているヨーロッパアカタテハ(VANESSA ATALANTA)

次もやはりイギリス製のマグカップであるが、描かれている蝶の文様がヨーロッパアカタテハとは異なっている。調べてみると、こちらはニュージランドに産するミナミアカタテハ(Vanessa Gonerilla Gonerilla)のようだ。


イギリス製マグカップに描かれているミナミアカタテハ(VANESSA GONERILLA GONERILLA)

庭のブッドレアはもう枯れてしまっていて蝶を呼ぶことはできないが、越冬蝶であるアカタテハが冬の温かい日などにふらりと飛んできてくれることを期待している。

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真田丸と軽井沢大賀ホール

2017-01-06 00:00:00 | 日記
昨年、大人気のうちに終了したNHKの大河ドラマ真田丸、我が家でも最終回までほぼ毎回見ることになり、おまけに年末の総集編まで見てしまった。

クリスマスの時期に神奈川からスキーにやってきた10才の孫娘も、年の半ばからこの真田丸のファンになりずっと見てきたという。ドラマの前半は見ていないというので、録画してあった中から初回と第2回を見て帰っていった。

軽井沢の名所の一つに、矢ヶ崎公園の池のほとりに建つ軽井沢大賀ホールがある。ソニーの元社長大賀典雄氏から寄贈された16億円の資金をベースに建設され、2005年4月29日にオープンした。

どの席にも均一な音が届くようにと、五角形の建物になっていて、席数は1F660席、2F124席である。2Fには珍しい立ち見席が一部用意されている。


軽井沢大賀ホール(2017.1.3 撮影)

真田丸のテーマ曲を演奏している三浦文彰さんのヴァイオリン・リサイタルがこの大賀ホールであるというので、昨年11月3日に妻と出かけてきた。

当日のプログラムによると、三浦文彰氏は2009年、世界最難関とも言われるハノーファー国際コンクールにおいて、史上最年少の16歳で優勝。同時に、聴衆賞、音楽評論家賞も受賞。2016年NHK大河ドラマ「真田丸」メインテーマのヴァイオリン・ソロを演奏している。2009年度第20回出光音楽賞受賞とある。


三浦文彰氏ヴァイオリン・リサイタルのプログラム

演目は、お目当ての服部隆之作曲「真田丸」ヴァイオリン組曲のほか、クライスラー作曲「コレッリの主題による変奏曲」、ドヴォルザーク作曲「4つのロマンティックな小品」、ヴィエニャフスキ作曲「華麗なるポロネーズ第1番」、タルティーニ作曲「悪魔のトリル」、ブロッホ作曲「ニーグン」そしてサラサーテ作曲「ツィゴイネルワイゼン」であった。

演奏はピアノの田村響氏との共演によるもので、若い三浦氏の力強いヴァイオリン演奏を十分堪能できた。また、アンコールでは再び「真田丸」を聞かせてもらったのだが、二人の笑いを誘う掛け合いなどもあり楽しいものになっていた。

このピアノの田村響氏については2007年、ロン・ティボー国際コンクールにおいて弱冠20歳で第一位に輝き一躍世界に注目され、現在京都市立芸術大学専任講師とされている。

ところで、プログラム最後の曲のツィゴイネルワイゼンは学生時代に海野義雄氏の演奏を録音したテープを飽きることなく聴いていた思い出があり懐かしさと共に楽しむことができた。

今回三浦文彰氏が使用したヴァイオリンはNPO法人イエロー・エンジェルより貸与されたJ.B.Guadagnini(1748製)であるとプログラムに書かれていた。

海野義雄さんとガダニーニというと、ある事件のことが思い起こされてしまうが、もうずいぶん昔のことになった。

昔聞いたオープンリールのテープはもうなくなっているが、数年前に母から譲り受けたクラシックレコードの中に、海野義雄氏演奏のツィゴイネルワイゼンが見つかった。

森正指揮CBS交響楽団、伊達純ピアノという構成で、1968年の録音ということだから、私がテープで聞いていたものとほぼ同時期のものだ。

事の真相は私にはわからないが、あの事件のことを飛び越えて懐かしさと名曲の響きだけが残っている。
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スズメのサナちゃん

2017-01-05 21:30:00 | 野鳥
明けましておめでとうございます。ことしもどうぞよろしく。

居間の窓際に設置した野鳥用の餌台にはシジュウカラ、ヤマガラ、ヒガラ、コガラなどがよくやってくるが、カラの仲間は行儀がいいと言うか、一羽ずつ入れ替わり立ち代り餌台にくることが多い。

ところが、スズメとなるといつも集団でやってきて、多いときには10数羽がひしめき合っている。

カラの仲間もスズメももちろん他の野鳥たちも、通常は個体の識別はできないのでエさを食べにきているのがいつも同じ鳥なのか次々と入れ替わっているのかは判断できない。

そのような中で、キジバトのモンドノスケだけは識別できていることを以前このブログで紹介したが、昨年秋にもう一羽追加できることになった。

やはり妻が見つけたのだが、スズメの中にいつも真っ先にやってきて最後までエさを食べ続け、半分くちばしを開き気味にしていて、かつ丸々と太った一羽がいることがわかったらしい。

気をつけて見ているとこの個体は、単独でやってくることもあり、長い間エサを食べ続けたり、時には餌台の上で居眠りまで始めるという。

名前をつけようということで、丸々と太っているので昨年話題になってこのブログでも取り上げた「真田丸」の名前をつけようということになって、そのままの「サナダマル」に落ち着いた。普段は「サナちゃん」と呼んでいる。

その「サナちゃん」をトリ年にちなんで皆様に紹介しようと思い立ち、今日ビデオカメラを回してみたところ、期待通り一番乗りでやってきた。以下の写真はすべてビデオからのコマ取りである。


真っ先に餌台に姿をみせたスズメの「サナちゃん」(2017.1.5 11:40 撮影)


続いて2羽目がやってきた【サナちゃんは手前】(2017.1.5 11:41 撮影)


続いて3羽目がやってきて、後続の2羽も見える【サナちゃんは手前】(2017.1.5 11:43 撮影)


7羽目が飛んできた【サナちゃんは相変わらずいちばん手前】(2017.1.5 11:44 撮影)


今日は7羽までであった【サナちゃんは左側中央で口をあけている】(2017.1.5 11:45 撮影)


やがて、5羽に減り【サナちゃんは手前】(2017.1.5 11:46 撮影)


4羽になった【サナちゃんは右、エサを食べるのが下手でよくこうしてゲーとしている】
(2017.1.5 11:51 撮影)


そして、サナちゃんは今日は左手前から早めに飛び去った(2017.1.5 11:51 撮影)


残る3羽もエサを食べ終えて飛び去る(2017.1.5 11:52 撮影)


続いて、後方の木で待機していたシジュウカラがやってきた(2017.1.5 11:53 撮影)

サナちゃんの食事時間は、今日は11:40から11:51までの11分間でした。



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