軽井沢からの通信ときどき3D

移住して10年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

新型コロナウィルス情報 2020/2/16-2/29

2020-02-29 00:00:00 | 新型コロナウィルス
 特に断りの無いものは読売新聞から。

2/16
 ・和歌山 院内感染か 新たに医師ら3人 都内8人陽性
 ・クルーズ船 全員検査へ 陰性なら下船 感染 計285人に
 ・米国人帰国へ チャーター機
 ・習氏、対応正しかった 中国紙 3日の演説内容 報道
 ・中国の防疫対策「厳格で徹底的」 王毅外相強調
 ・WHOのチーム 今週末に北京へ
 ・仏の中国人 死亡 アジア以外で初 
 ・セルビアの工場 FCA(フィアット・クライスラー)操業停止
 ・肺炎対応 対中関係で差 東南アジア 
   カンボジア入国容認、比は水際徹底
 ・観光・製造業落ち込み ASEAN各国
 ・アフリカ 初の感染 エジプトで1人 中国人か
 ・武漢 中国人ジャーナリスト不明 不都合な情報発信 当局が連行か
 ・感染 見えぬ経路 「以前と違う」国が危機感
 ・和歌山の病院 検査急ぐ 「接触者外来」に54人
 ・中国へ支援物資 日本郵便が貨物機

2/17
 ・受診の目安作成へ 政府 診療800か所に拡大
 ・専門家会議 「国内発生早期」
 ・都内医師らも感染
 ・米チャーター機羽田へ ダイヤモンド・プリンセス号の乗客帰国のため
 ・帰国第5便 武漢へ出発
 ・本社世論調査 肺炎対応「評価せず」52% 内閣支持5ポイント低下47%
 ・習氏来日へ緊密連携 日中外交 新型肺炎対策、互いに謝意
 ・「外出控え」高齢者54% 本社世論調査 「入念に予防」8割超
 ・専門家会議 「高齢」「持病」に重点 新型肺炎鎮静化へ議論
   感染しても8割「軽症」。 
 ・天津 百貨店で集団感染 客ら40人以上 2万人自宅待機
 ・台湾で初の死者 中国本土は1665人
 ・中国の防疫措置自賛 王外相 「明らかな効果」
 ・相談急増 2日で5000件 新型肺炎厚労省窓口
 ・新型肺炎サイト 予防策を誤訳 外国人ら困惑
   手洗い重要→トイレ重要
 ・屋形船起因か 新たに3人 感染 参加者以外にも
 ・クルーズ船隔離 情報不足「我慢の限界」
 ・勝浦のホテる「三日月」 消毒開始
 
2/18
 ・新型肺炎受診目安 風邪症状・37.5度以上が4日 高齢者らは2日以上
 ・天皇誕生日 23日、一般参賀中止
 ・東京マラソン 一般出場取りやめ
 ・中国 全人代延期の公算 習氏訪日影響も
 ・GDP年6.3%減 10~12月 5期ぶりマイナス
 ・車各社 中国の工場再開 部品滞る「フル生産程遠い」
 ・北京モーターショウ延期
 ・湖北省の希望者全員帰国 第5便に65人 外務省「一区切り」
 ・WHOのチーム 北京で調査開始 広東、四川省でも
 ・米 チャーター機 空軍基地に到着 ダイヤモンド・プリンセス号乗客
 ・GDP10~12月期 頼みの内需 急速減 新型肺炎追い打ちも
 ・【社説】日中関係 肺炎の拡大阻止へ協力深めよ 
 ・衆院予算委 肺炎対策、議論深まらず
 ・内閣支持率じわり低下 肺炎対策など影響 政府 支持率低下に危機感
 ・中国、感染封じを優先 全人代延期提案 政権に痛手
 ・中国ASEAN外相会合へ 感染対策 
 ・マカオのカジノ 20日営業再開へ
 ・クルーズ船新たに99人 厚労省職員1人も感染 
 ・東京マラソン 3万8000人 走れず 「仕方ない」「出費10万円痛い」
 ・都、補正390億円提出へ
 ・相談目安設け 殺到防ぐ センター 専門家「冷静に行動を」
 ・長野 感染拡大 県内にも影響 タクシー危機感・マスク品薄
 
2/19
 ・クルーズ客 きょう下船 新型肺炎 検査陰性の500人
 ・WHOが見解 「致死率約2%」
 ・検査体制 大幅に拡充 大学など協力 1日3830件に 負担増 地方は不安の声も
 ・無症状感染者の退院基準を緩和
 ・中国死者1868人
 ・感染乳児 いずれも軽症 武漢大学研究チーム
 ・「風邪症状なら外出控えて」首相呼びかけ
 ・韓国や台湾など 日航 減便・運休
 ・高齢者施設 予防手探り 家族との面会制限・ディサービス休業困難
 ・【社説】新型肺炎 適切な診療で重症化を防げ
 ・肺炎 与野党会合苦慮 自粛ムード拡大懸念も 自民党大会 延期か縮小へ
 ・3億人Uターン中国警戒 乗車率抑制 体温測定徹底
 ・武漢 医院長死亡 最初の受け入れ病院
 ・新型肺炎 球界も対策 Jリーグは防止へ消毒液
 ・選手に渡航制限 心配 感染拡大 アマ団体 危機感
 ・クルーズ客 きょう下船 隔離の不安 家族が支え 毎日電話・横断幕でエール
 ・10代 国内初の感染 和歌山 男性医師の息子
 ・カンボジア下船 邦人客4人陰性 帰国
 ・知的障害者五輪 北海道大会中止

2/20
 ・新型肺炎 2月打撃必至 1月訪日客 4ヵ月連続減 4000万人目標厳しく
   中国便7割縮小 空港閑散
 ・クルーズ客443人下船 船内 新たに79人感染
 ・中国死者2004人に
 ・新型肺炎対策 国際協調訴え IMF報告書
 ・「浮遊する粒子で感染」 中国政府、可能性を指摘 診療指針改訂版
 ・クルーズ船 英に管轄権 観戦症対策責任不明確 日本、ルール作り提起へ
 ・船に残る米国人 帰国制限2週間 経過観察必要
 ・線内隔離誤算続き 政府、水際優先 感染増 対策後手に
   海外報道 「危険な監獄」「人権侵害」 
 ・与党 景気下振れ警戒 GDPマイナス・新型肺炎 
   政権へ打撃も 「楽観できない」
 ・日中外務省幹部 習氏来日を確認 4月予定通り
 ・中国医師ら感染3000人 物資不足・睡眠4時間
 ・露、中国人の入国禁止
 ・訪日客減少 ホテル・外食 大きな痛手 人員削減動きも
 ・部品供給網に影響出始めた 日本貿易会会長
 ・世界経済の下押し恐れ
 ・機械受注12.5%減 12月
 ・待ちわびた家路 クルーズ客下船 日常戻るだけで幸せ
 ・感染新たに9人 5都道県
 ・児童生徒感染で休校など要請へ 文科省
 ・長野 病院に受け入れ可否紹介 県、指定医療機関以外に

2/21
 ・クルーズ客2人死亡 入院中の80代日本人 1人は持病なし
 ・「患者重症化防止に全力」 首相
 ・イベント一律自粛求めず
 ・米、日本・香港への旅行者を対象に「渡航注意」
 ・韓国で初の死者 イランで2人
 ・北朝鮮の保健相 「感染者いない」
 ・検疫や出入国管理 協力 中国、ASEANが外相会合
 ・【国際経済】新型肺炎 見通せぬ終息時期 中国成長率 大幅減見込み
 ・中国の学校 ネット授業 大学入試は一部延期
 ・韓国 感染者100人超す 教会集団感染も 文政権、対応躍起
 ・東京五輪中止ならロンドンで 感染拡大受け市長選2候補 意欲
 ・台湾、薬買い占めに罰則 デマ拡散も 特別条例を決定
 ・中国野菜 品薄で高騰 工場停止、移動制限が影響
 ・円安10か月ぶり111円台 米経済堅調で「ドル買い」
 ・新幹線利用落ち込み 2桁減も
 ・新型肺炎 アジア共同研究 6国立大 治療薬開発を加速
 ・帰国困難の中国代表チーム 日本へ 卓球協会 受け入れ方針 「ライバルであり友人」
 ・発熱後 クルーズ船内1週間 死亡女性 下船直前まで未検査
 ・個室待機で拡大を抑制 クルーズ船
 ・イベント中止・縮小 次々 就活、マラソン・・
 ・感染新たに6人 福岡は初
 ・長野 信大病院に相談窓口 医療機関向け 専門医対応
   
2/22
 ・クルーズ客下船完了 3日で970人 乗員ら1000人残る
   長期間待機 検証が必要。」
 ・新型インフル薬「アビガン」投与へ 政府方針 軽症患者らで効果
 ・未就学児が感染 武漢から帰国
 ・韓国、感染封じ込め懸命 大邱「特別管理地域」に 感染者100人増
 ・中国、感染7万5465人に
 ・日本へ渡航抑制 9か国呼びかけ
 ・日本の感染対策 外出注意点 提示へ
 ・湖北省の工場 再開延期 ホンダ・日産 来月11日以降
 ・医療現場 絶えぬ緊張 院内感染を警戒・診察、一般と区別
   抗がん剤、透析 重症化リスク 80歳以上致死率6倍
 ・与野党「対外発信強化を」 海外から批判受け、要請 イメージ低下に危機感
 ・橋本氏クルーズ船内写真 厚労相「不適切」
 ・五輪相 東京開催を強調
 ・厚労省幹部の検査要請 厚労省職員感染を受け
 ・中国人留学生 豪入れず 新型肺炎で10万人 オンライン講義 7割「受講しない」
 ・WHO参加求め 台湾立法院声明 総会など
 ・ウクライナ 住民が暴徒化 医療施設周辺 武漢からの退避者受け入れ妨害
 ・感染予防 正しく理解 新型肺炎 広がる不安 マスクより手洗い・せきは口に袖を
   情報信頼性確かめて。
 
2/23
 ・都内介護施設職員 感染 国内100人突破 千葉では中学校教諭
 ・国連機関トップ中国攻勢 出身者続々 日米が危機感 中立性より「国益」重視
 ・クルーズ船23人検査漏れ 厚労相 インフル薬投与も表明
 ・WHO調査団 武漢視察 
 ・世界経済への影響 議論 G20財務相会合が開幕
 ・封鎖1か月 武漢市民 疲弊ピーク 当局、移動歴を追跡
 ・麻雀卓破壊 柱縛り付け
 ・天皇陛下60歳 新型肺炎 早期収束願う 64年五輪「世界との出会い」
 ・観客も会場も 対策入念 スポーツ 応援あってこそ
 ・ジブリ美術館 25日から休館
 ・学校 強まる警戒感 教諭や未成年感染 対応 現場頼み
 ・休校基準「インフル以上に」 小児科医ら指摘

2/24
 ・クルーズ死者3人目 3道県 新たに12人
 ・G20、肺炎影響を抑制 共同声明「緊密に連携」採択へ
   肺炎対策模索、中国不在 議論深まらず 状況悪化にも備える
 ・【広告】鼻・のどの病気は免疫ビタミンでよくなっていく マクロファージ活性化物質LPS
   医学博士・稲川裕之著 平原社発行
 ・韓国 感染者600人超 文大統領 対策本部拡充を指示
 ・政府 基本方針とりまとめ 首相指示 下船フォローも
 ・感染拡大防止「重要な局面」 首相呼びかけ
 ・米、日本渡航レベル引き上げ 4段階の下から2番目
 ・イスラエル 日韓滞在者拒否 24日から 帰国者は自宅待機義務
 ・予算案 衆院採決ヤマ場 与党「月内」 野党 抵抗の構え
 ・クルーズ船対応 野党批判 NHK番組で新型肺炎巡り議論
 ・トランプ氏 クルーズ船「帰国乗客に感染者」に激怒 国務省 搭乗判断巡り
 ・下船後陽性 乗客に不安 「感染してるかも」
 ・観光地 客足鈍く
 
2/25
 ・感染抑制「1~2週間ヤマ」 専門家会議が見解 
 ・患者増なら「一般病院も」 政府、きょう基本方針
 ・中国、全人代を延期 肺炎対策優先 新たな日程示さず
   肺炎封じ 失敗のツケ 1月7日 防疫の進言退ける? 6%成長維持困難
 ・感染拡大招いた体制病 編集委員・杉山祐之
 ・「軽症なら自宅療養」 専門家会議 「対面接触」「大勢と会話」リスク
 ・イタリア北部 感染急拡大 ミラコレ打ち切り、セリエA延期
 ・習氏訪日に不透明感 「日本から延期求めず」
 ・中国、死者150人増
 ・G20、肺炎リスク監視 共同声明 各国が政策総動員
 ・ブラジル リオのカーニバル 最高潮

2/26
 ・新型肺炎 流行阻止に重点 「水際」からシフト 政府が基本方針
   風邪症状/外出自粛促す、臨時休校/円滑に実施を
 ・クルーズ船 4人目死者
 ・不安解消へ 情報具体的に 医療部長・館林牧子
 ・株急落 一時1000円超 肺炎懸念 世界株安
 ・新型コロナウイルスの感染者 国内居住者146人、死亡者1人
 ・韓国977人感染 死者11人 米韓演習 縮小検討
 ・ウイルス検査 保険適用へ
 ・センザンコウ媒介か 希少哺乳類 中国専門家が指摘
 ・感染拡大 抑制に懸命 新型肺炎対策 経済・五輪 影響「最小限に」

 ・「クラスター」負の連鎖防げ 厚労省 自治体支援へ専門対策班
 ・【社説】新型肺炎対策 本格流行を回避する正念場だ
   中国全人代延期 習氏は危機収拾へ責任果たせ
 ・【特別面】新型肺炎 収束見えず
   新型コロナウイルスを巡る主な動き
   クルーズ船の感染者推移
    昨年12月8日/中国・武漢で感染者、1月16日/国内初確認、2月/病院、屋形船・・・
    経済や観光 深刻な打撃
 ・【解説】日常生活 感染防ぐには 政府基本方針
   持病の診療/オンラインも、立食パーティ―/高リスク
   階段昇り降り家で運動、肉や青魚 免疫力アップ
   専門家会議の見解要旨 新型コロナ感染症対策の基本方針(要旨)
    空気感染起きていない・流行状況の把握 仕組み解明・一般医療機関対策講じ
   診療・マスク増産 事業者に要請。
 ・伊北部11自治体「封鎖」 欧州各国が滞在者対策
 ・イラン保健省次官が感染
 ・新型肺炎対策に25億ドル予算要請 トランプ政権
 ・新型肺炎 企業の対応本格化 電通/本社5000人在宅勤務、日産/新車発表ネットで
 ・投資家 リスク回避鮮明 世界株安 肺炎長期化 根強い警戒
 ・新型肺炎拡大で貿易手続き緩和 経産省
 ・財務省・金融庁 日銀と3者会合 市場動向 意見交換
 ・米長期金利一時急低下 「安全資産」国債買い
 ・J/延期 苦渋の決断 クラブ側「早期開催 期待」 「準備に万全」全18クラブの総意
 ・春場所 無観客・中止も 大相撲 3月1日に最終判断 他団体も対応急ぐ
 ・スポーツ界も対策 Jリーグ、巨人 世界卓球
 ・町ごと休校 選択肢 感染防止へ文科相要請 
 ・受験生 予防ピリピリ 国公立2次 
 ・濃厚接触600人 千葉のスポーツクラブ
 ・長野 60代男性が感染 県内初確認 北海道、東京に出張 イベント 原則中止
 ・長野 受験生 マスク姿多く
 ・長野 感染拡大の終息まで市長選繰り延べ要請 松本・出馬予定者
 ・長野 専門医に聞く 手洗い、うがい 予防の鉄則
 
2/27
 ・【現場から】㊤ 感染 たどれぬ経路 軽症・無症状の人からも
 ・政府 イベント2週間自粛要請 国立の博物館 閉鎖
 ・高齢者2人死亡 東京・北海道
 ・聖火関連行事 無観客も 五輪組織委 検討 新型肺炎 感染状況見極め
 ・五輪可否期限「5月」を否定 五輪相「IOC公式見解でない」 
   中止なら「政治責任」鈴木総務会長
 ・スイスで感染確認 ブラジルでも1人
 ・韓国感染者1000人突破 2国目
 ・感染地域渡航者 北京市が隔離へ
 ・【社説】衆院集中審議 新型肺炎対策を掘り下げよ
 ・検査体制の強化要求 野党、議員立法提出で一致
 ・公明内も政府批判 きょうにも提言提出 ウイルス検査不十分
 ・国会参観者の検温検討
 ・20年度予算案あす衆院通過
 ・イランへの渡航「不要不急自粛」 外務省
 ・株急落 2日で960円 NYは1911ドル安、過去最大
 ・マスク抱き合わせ「問題」 公取委 新型肺炎、高額品とセット
 ・テレワーク 協力を要請 3閣僚、経済界・連合に
 ・感染抑止アピール外交 習氏・王氏 35か国に 初動遅れは認めず
 ・香港 18歳以上に14万円 景気浮揚策 700万人対象
 ・北海道 小中休校の動き 都立200校 春休み前倒し
 ・総務省と自治体 連絡窓口設置へ
 ・簡易検査3月導入 厚労省方針を明らかに
 ・列島 我慢の2週間 野球オープン戦無観客・ライブ中止 学校でも対応次々
 ・保健所検査拒否 医師会が調査へ
 ・長野 感染者 新たに1人 60代男性の妻 症状なし
 ・長野 県立高卒業式 生徒と教職員のみ
 ・長野 子どもの体温測定求める 松本市教委 保護者に文書配布へ

2/28
 ・小中高の休校要請 週明けから春休みまで 新型肺炎対応で首相
   感染拡大阻止 異例の決断 認可保育所 一律休園求めず
 ・北海道 1人死亡
 ・IOC会長 五輪中止を否定 「7月24日の開会式 確信」
 ・米初「市中感染」の可能性
 ・米韓合同演習を延期
 ・課題多きテレワーク 「情報保護」で対応困難も
 ・20年度予算案 年度内成立へ
 ・感染検査保険 来週にも適用 中医協の了承省略
 ・大震災追悼式の出席者削減方針
 ・休校 授業時間足らず 成績評価・救済措置に課題
 ・「後手」批判 首相踏み込む トップダウンで決断
 ・【社説】全国臨時休校へ 混乱抑え感染防止に全力を
 ・病院船 超党派で検討 中古改造など複数案
 ・検査体制充実 自公が提言
 ・国会参観中止
 ・秋葉・首相補佐官 地元・仙台市内でパーティー、石破派は延期
 ・習氏訪日調整で楊氏きょう来日 中国外交トップ
 ・【広告】中国発新型コロナウイルス感染 大川隆法著 幸福の科学出版
 ・伊・韓国 異例の対応 商店営業禁止 検査拒否に罰則
   感染状況や各国の対応
   韓国:集団感染が起きた宗教団体の全信者を検査。隔離措置に従わない感染者に罰則。
   イラン:政府高官が感染。死者数を過少公表か。
   イタリア:一部自治体を事実上閉鎖し住民の出入り禁止に。オペラ歌劇場など
    観光施設が一時閉鎖。
   米国:カリフォルニア州で米国初の「市中感染」か。
   ブラジル:南米発の感染者を確認。
 ・日本の一斉休校、海外で速報
 ・イラン 過少公表疑惑
 ・「医療従事者 自営を」 武漢の病院 ICU責任者が助言
 ・武漢から移動 女性感染 22日北京入り 封じ込めに疑念
 ・「4月末の収束に自信」 中国政府チームトップ
 ・車各社 生産調整を検討 部品調達 中国見通し立たず 自民・政府に支援要望
 ・鉄鋼 危機感 中国経済減速 「鉄余り」深刻化の恐れ 地域経済にも打撃
 ・中止、延期 止まらず 各地の美術館、文化・スポーツイベント、卒業式
 ・クルーズ乗員 下船開始 初日91人
 ・確定申告1か月延長
 ・突然休校「悲しい」 児童「28日が授業最後かも」 北海道 臨時休校始まる
   共働き「預け先ない」
 ・長野 感染者情報 求める声 県・保健所に電話相次ぐ
 ・長野 休校要請 教委「驚いた」

2/29
 ・休校「要請通りに」6割 121自治体本社調査 3自治体休校せず 文科省全国に通知
 ・塾にも休業要請 文科相
 ・北海道「緊急事態宣言」知事 週末の外出自粛要請
 ・株 一時1000円超下げ NY最大下落1190ドル
 ・習氏来日で意見交換 感染対策協力 首相、楊氏と会談
 ・休校 親の休暇も支援 両立支援 「雇用調整」活用 助成金拡充で下支え 首相きょう会見
 ・ウイルス検査 厚労省が説明会
 ・【現場から🈭】感染者受け入れ 綱渡り
 ・予算案 衆院を通過 年度内成立確定
 ・感染拡大 株安連鎖 米「対岸の火事」一転、日本 自粛・休校 消費に懸念
 ・【社説】新型肺炎 医療と経済に全力で取り組め、世界株安 市場動向を冷静に見極めたい
 ・各国 景気下支え急ぐ 中国資金繰り支援、FRB利下げ観測
 ・即断「休校」与党にも衝撃 野党「場当たり的だ」
 ・習氏来日に「黄信号」 首相、楊氏会談 感染拡大 準備後手
 ・WHO対策強化促す 封じ込め「重大な岐路」
 ・台湾 日本から戻った台湾男性が感染
 ・飼い犬からコロナ陽性検出 ペットも感染か 症状はなし
 ・ナイジェリアで感染者一人確認
 ・中国 結膜炎患者の涙からコロナ陽性反応
 ・【広告】新型コロナウイルス肺炎 緊急出版 藤田紘一郎ほか著 マキノ出版発行
 ・在宅、時短 企業が対応 休校要請 サービス業 人手確保懸念
 ・シャープ マスク生産へ 来月中にも 液晶パネル工場活用
 ・中小へ資金支援 3月2日に開始 借り入れ100%債務保証枠
 ・女子ゴルフ 開幕戦中止 渋野「非常に残念」
 ・レスリング 五輪アジア予選中止
 ・臨時休校 揺れる自治体
 ・遊園地 次々休園
 ・春場所「中止か無観客」 相撲協会事務部長
 ・センバツ高校野球 無観客含め検討
 ・裁判も延期
 ・震災追悼式延期
 ・日本博開幕式典 観客なしで実施
 ・感染拡大阻止へ決断 北海道「緊急事態」 知事「やれることやる」
   中国人人気 一因か 一定程度の効果・浜田篤郎・東京医科大学病院渡航者医療
  センター部長談。
 ・国内死者10人に
 ・長野 休校 県内も来週から 多くの公立小中 自治体対応に奔走
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松本清張「熱い絹」

2020-02-28 00:00:00 | 
 昨年から地域の区会の役を引き受けている。この地区では厳冬期以外の4月から11月まで月に1回早朝の街路清掃を自主的に行っている。やはり、観光地ということでそうした観光客への気配りがあるからなのだが、その早朝清掃で近隣のKさんから次期の区の役を引き受けてもらえないだろうかと打診があった。リタイア後は、地元のこうした仕事を積極的に引き受けなければ、との思いがあったので、勧められるままに役員を引き受けることにした。

 毎月1回区の役員会があって、これに出席することになったが、ここで同じく役員をしているYさんと時々私的な話をする機会があり、ある時「蝶」の話になったところ、Yさんからそれなら面白い本があると紹介されたのが、松本清張の「熱い絹」であった。

 Yさんによれば、この小説には軽井沢と蝶の両方が出て来るので、きっと私が興味を持つだろうと思うということであった。Yさんが持っているので貸していただけるのだが、蝶関連ということで、手元に置いてもいいと考え、早速上下2巻のこの本を買い求めて読んだ。舞台は東京、軽井沢に始まり、そしてマレーシアのカメロンハイランドへとその中心が移っていく。

 確かに熱帯のマレーシア産の蝶の標本も登場し、重要な役割を演じている。更に面白いことに、東京の骨董店も登場する。そしてこの骨董商の店主は夏には軽井沢にも店を出すという設定になっていた。Yさんは私がアンティーク・ガラスショップを開いていることを知っているので、この事もYさんが本書を紹介しようと思った理由の一つかもしれない。

 物語は1967年7月のある夕方、東京の赤坂見附にある骨董店「瑠古堂」に服飾デザイナーの山形佐一が入るところから始まる。外から見える陳列窓に置かれた女人像に眼をひかれたからであった。その像は、タテ六十センチ、ヨコ四十センチくらいの大きさで、ヨコが欠げて砂岩の粗い断面がむき出しになっているものであった。女人像は四人の女が横一列に並び、腕を組むようにしてうずくまっている。頭上にもりあがった結髪は両端が少女のようなお下げになって、ゆたかな頬の横に垂れている。額がひろく、眼はまるく、鼻はいくらか扁平で、唇は情熱的に大きい。クメール彫刻の特徴だった。

 日陰のようなこんな路地中に骨董店があることじたいが思いがけないことであったが、この陳列物はもっと意外であり、高樹町にならぶ大きな古美術店でもついぞ見かけたことがない古美術であった。店には若い女性店員と、奥から出てきた主人がいた。主人の話では、この陳列物のリリーフは戦前にある会社のシンガポール支店長をしていたことのあるコレクターの遺族から買ったもので、カンボジアあたりからの出土品ということであった。非売品であるが、「できるだけ多くの方に見ていただきたい」ということで陳列窓に出していたという。

 この瑠古堂は7月末に東京の店を閉めて、夏の間1か月ほどは旧軽井沢の商店通りに小さな店を借りてここに引っ越している。瑠古堂が夏の間軽井沢に移動していることを偶然知った山形はここを訪れる。しかし、店にはクメール美術の浮彫りはなく、店主も不在で地元の佐久に住むアルバイトの青年高橋不二夫が店番をしていた。彼によると主人の名前は広沢(久太郎)だという。

 同じころ、中軽井沢の貸し別荘の寝室内でアメリカ人女性の他殺死体が見つかる。名前はフランシス・ウィルバーといい、45歳の独身。住まいは東京目黒区の青葉マンションで、夏の間は軽井沢で愛犬2匹と共に過ごしていた。出身はコロラド州のデンバー。牛乳配達員が、昨日配達した牛乳瓶がそのままになっているのを不審に思い軽井沢警察署に通報をし、刑事課の村田と谷山の二人が現場に来て、別荘内に入り死体を発見した。

 被害者がアメリカ人ということもあり、長野県警刑事部から即刻捜査係が数人応援に来て、軽井沢署に「合同捜査本部」が設置された。合同捜査本部長には、県警刑事部からきたメンバーの中の長谷部忠雄捜査一課長が就いた。

 ミス・ウィルバーはガウン姿でうつ伏せに倒れていて、頸動脈を絞められており背後から扼殺されたものと思われた。死亡日時は、十日午後七時から十一時と推定され、死後まる二日間が経過している。室内を見ても、ミス・ウィルバーには、とくに特徴ある趣味はないようであったが、好みとしては、カーテンやテーブルクロスでも、パジャマでもガウンでも、みんな光沢の強い絹布や絹織物を使っていた。また、寝室の壁には蝶の標本入りの額を掲げていた。

 蝶の標本を見ると「緑色に黒い鋸歯紋のある翅、緑に黒のじぐざぐの縁どりのついた翅、黄色に茶の模様が地図のようについている翅、紅葉のように赤い翅、刺繍のような艶ある緑の翅、焦茶にうすい茶色の点をつけた翅、全体の白色に黒褐色の斑を散らした翅など十三の蝶が翅をひろげ、ならんでいた。」

 同種のものが二つあったり三つあったりするが、標本の下には蝶の学名らしい名が手書きで書かれていて、次のようであった。

〇 Trogonoptera brookiana albescens.
〇 Graphium Sarpedon luctatius.
〇 Cepora judith Malaya.
〇 Appias nero figutina.
〇 Cyrestis nivea nivalis.
〇 Parnassius jacquemonti west Pamir.
〇 Austrozephyrus absolon Malayicus Pendlebury.

 後日、被害者の身元確認のために急遽香港から呼ばれた被害者の妹アン・バートン夫人によると、これらの絹製品や蝶の標本は、タイのバンコクにいる彼女らの兄ジェームス・ウィルバーが送ったものであるという。その兄は現在出張中でフランシスの遺体との対面のため来日できないとアンは長谷部に告げたが、後に現地の知人からの連絡で、実はジェームス・ウィルバー氏がマレーシアの保養地カメロンハイランドに出かけ、七月十六日の午後三時ごろ、単独で散歩に出かけたまま行方不明になっていることを長谷部は知る。

 その後捜査は難航していたが、長谷部は八月三十一日付の長野県で発行されている新聞の朝刊の第一面に五段抜きで、《長野県の青年、マレーシアで殺さる 熱帯蝶採集の旅に参加して》という記事を見つける。記事は次のようであった。

 「マレーシアのカメロンハイランドに二十七日から来ていた『マレーシアの蝶の旅』の参加者二十一名の内、長野県佐久郡字古坂田、農業高橋市太郎さんの二男不二夫さん」(二十七)は、二十九日午後、蝶の採集中に行方不明となったので、引率者がカメロンハイランドのタナー・ラタの警察隊に届け出て捜索方を依頼した。同隊で捜索隊を出して行方をさがし求めたところ、午後六時半ごろ、カメロンハイランドの東北方のブリンチャン山(6666フィート)の山腹東側の密林中に高橋さんが惨殺死体となっているのを発見した。・・・」

 この事件を受けて、マレーシア政府から、ICPOの条項によって、長野県警に捜査員を至急派遣するように要請があった。長野県警を指名したのは、この高橋不二夫氏が長野県佐久市の青年だというだけではなく、軽井沢の別荘で起ったアメリカ婦人フランシス・ウィルバー殺人事件の捜査状況を知りたいという事情があった。現地では兄ジェームス・ウィルバー氏の失踪に関して、誘拐説と事故説の両面から捜索が続けられていたのである。

 こうして、話の舞台はマレーシアのカメロンハイランドに飛ぶ。現地には、長谷部たち警察関係者だけではなく、骨董店の女性従業員下沢ヒロ子や店主広沢久太郎、さらにこの骨董店を訪れた山形佐一もまたそれぞれの事情でカメロンハイランドに集まってくる。下沢ヒロ子には舞踊団の団員三笠月子、店主にはこの舞踊団の透視術師小川華洋という、それぞれもう一つの顔があった。山形佐一は新しいデザインを求め民族美術に関心を持ち現地を訪れていた。

 ここで更に骨董店の店主の広沢久太郎、そして日本人の舞踊団団長の川口義夫が殺されるという事件が起きる。またジェームズ・ウィルバーがすでに殺害されていることが判り、妹フランシス・ウィルバー殺害との関連やその殺害動機、さらに佐久市の青年高橋不二夫、広沢久太郎と川口義夫の死の真相が、クメール彫刻の盗掘という問題と関連して明らかにされていくという上下2巻の長編小説であった。


マレーシアの地図(「熱い絹」より)


カメロンハイランドの地図(「熱い絹」より)

 小説の内容の紹介はここまでにしておこうと思う。

 ところで、随所にマレーシアの蝶が登場するが、どのような種なのか、見ておく。

 上で学名を挙げた蝶の日本名は、小説の中でも明らかにされているが、それぞれ次のとおりである。

1.〇 Trogonoptera brookiana albescens. (和名)アカエリトリバネアゲハ=アゲハチョウ科
2.〇 Graphium Sarpedon luctatius. (和名)アオスジアゲハ=アゲハチョウ科
3.〇 Cepora judith Malaya. (和名)キタシロチョウ=シロチョウ科
4.〇 Appias nero figutina. (和名)ベニシロチョウ=ベニシロチョウ科
5.〇 Cyrestis nivea nivalis. (和名)シロイシガケチョウ=タテハチョウ科
6.〇 Parnassius jacquemonti west Pamir. (和名)ジャクエモンアゲハ=アゲハチョウ科
7.〇 Austrozephyrus absolon Malayicus Pendlebury. (和名)ネッタイミドリシジミ=シジミチョウ科

 この中で1.のアカエリトリバネアゲハの属するアカエリトリバネアゲハ属は、マレー半島、インドネシアのボルネオ島、スマトラ島に産する。各種ごとの分布は局所的であり、ニューギニアでは峰ごとに、インドネシアでは島ごとに産する種が異なる。また、近縁のトリバネアゲハ属も含め、どの種も例外なく大型のチョウであり、世界最大とされるアレキサンドラトリバネアゲハ Ornithoptera alexandraeになると胴長が最大 76mm 、開翅長は 280mm にもなる(ウィキペディア)。そして、アカエリトリバネアゲハの学名(Trogonoptera brookiana albescens)は19世紀のサラワク王国初代白人藩王(ラージャ)だったジェームズ・ブルック卿(Sir James Brooke, 1803年4月29日 - 1868年7月11日)に献名されたものとされる。

 今世紀に入って、原産国の近代化に伴う急速な開発で生息地である熱帯雨林が破壊され、個体数が激減しているという。現在、アレキサンドラトリバネアゲハを除く全種が ワシントン条約 附属書IIに記載されている危急種もしくは希少種に認定され、アレキサンドラトリバネアゲハはさらに厳しい附属書Iに記載されており、ワシントン条約加盟各国間での商取引は規制されている。

 ところが、我が家にも以前昆虫展などで買い求めた、海外産の蝶の額入り標本が3点あって、そのうちの1種は偶然「アカエリトリバネアゲハ」である。添付されているラベルを見ると、その採集地は「Cameron Highland W-Malay Pen. , MALAYSIA」とある。小説の舞台となっていたカメロンハイランド産であった。


「アカエリトリバネアゲハ」の標本(2020.2.9 撮影)

 ワシントン条約のことが気になったが、標本の裏側を見ると、次のように記されていて、正規の手続きを経て日本に来たものということであった。

 「ワシントン条約に抵触する蝶について:本種は絶滅が予想される野生動植物を保護する目的から、商用の目的での輸出入を禁止すべく国際間での取決めが行われている蝶ですが、個人の調査研究用に正規の手続きを経て日本に持ち込まれたものです。」

 2.のアオスジアゲハは日本でも普通に見られる種と近縁で日本産は次の写真のようである。


日本産アオスジアゲハ(2016.9.30 静岡県登呂遺跡で撮影)

 3.のキタシロチョウ、4.のベニシロチョウは日本には似た種がいない。

 5.のシロイシガケチョウは日本産のイシガケチョウによく似ていて次の様である。


日本産イシガケチョウ(2019.1.11 ぐんま昆虫の森で撮影)

 6.のジャクエモンアゲハは日本産では北海道でしか見ることのできないウスバキチョウが一番近いと思われる。軽井沢周辺で見られる近縁種はウスバアゲハであるが、こちらは翅に赤い斑点がない。


日本産ウスバアゲハ(2017.6.17 軽井沢で撮影)

 また、7.のネッタイミドリシジミは小説の中でも「カメロンハイランドにだけ生息している幻のゼフィルス」として表現されているが、実際ウィキペディアで探してもその写真はとても少なく、実際の姿がよくわからないという状況である。こちらは容易に標本にお目に掛かれるものではなさそうである。義父のコレクションから、よく似た日本産のミドリシジミの標本写真を次に示す。


自宅の日本産ミドリシジミ標本

 私は特に松本清張のファンではないが、小説も多少読んでいるし、松本清張原作の映画も見ている。その範囲で言えば、海外を舞台にした作品はなかった。詳しく調べたわけではないが、その点では本作品は珍しいものと言えるようである。この「熱い絹」は実際に起きたジム・トンプソン失踪事件を下敷きに、著者が組み立てたミステリー長編とされるが、このジム・トンプソン失踪事件の概略は次の様である。

 「1967年3月26日に、休暇で訪れていたマレーシアの高級別荘地、キャメロン・ハイランドにあるシンガポール人の友人の別荘「ムーンライト・コテージ」で忽然と姿を消し、マレーシア軍や警察、現地の住人などのべ数百名を動員した大規模な捜索活動にも拘らず、その姿は二度と発見されることはなかった。
 失踪当時、トンプソンは自らの名を冠したタイ・シルク製品生産、販売の成功によりアジアをはじめ、アメリカやヨーロッパでも有名になっていただけでなく、失踪当時ベトナム戦争が激化しており、それに伴い東南アジアでも諜報活動が盛んになっていた上に、トンプソン自身が以前諜報機関に所属し、失踪当時もアメリカなどの諜報関係者と接触を持っていたこと、政変が繰り返されていたタイの政府上層部や反政府指導者に知人が多かったことなどから、身代金目的の営利誘拐から諜報活動がらみの誘拐と暗殺、単なるジャングルでの遭難から地元住民による殺害まで、さまざまな失踪理由が取りざたされたものの、現在に至るまでその行方も生死も謎のままである。(ウィキペディアより)」

 「熱い絹」は劇場での映画化はされていないが、TVドラマとして放送された。この作品はDVDとしても発売されている。 


TVドラマ「熱い絹」のDVD版

 この時のキャストは次の通りであった。

長谷部忠雄 - 渡瀬恒彦
村田五郎 - でんでん
山形佐一 - 村上弘明
下沢ヒロ子 - 鈴木京香
広沢久太郎 - 長門裕之
高橋不二夫 - 佐伯太輔
川口団長 - 伊藤敏八
ジェームス・ウィルバー - ケント・ギルバート

 最後に「熱い絹」上下2巻の表紙を示す。



「熱い絹」(1985年 講談社発行)の表紙(上下)
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山野でみた鳥(1)カヤクグリ

2020-02-21 00:00:00 | 野鳥
庭の餌台に来る野鳥の種類は、餌に用いている種子の種類による制約もあると思われるが、それでもこれまでに20数種を数えている。これらは写真撮影できたものを順次紹介させていただく。

 今年に入り、カメラをぶら下げて近くの雲場池に早朝散歩に出かけるようになった。厳冬期ではあっても野鳥の姿を見かけることができる。この池には常連のマガモ、カルガモ、キンクロハジロ、オオバンの姿が見られる。この時期の早朝ともなるとさすがにほとんど人影はなく、私が歩いて行くとカモたちはスーッと遠ざかり、中には飛び立つものもいる。池の周りを1周して帰るのであるが、毎日出掛けていると水鳥たちも次第に慣れてくるようで、慌てて逃げだすようなことはなくなってきて、少し距離を置くが浅い水底の藻などを平気で食べるようになってきた。

 水鳥以外の常連は、ハクセキレイで、浅い場所でせっかちに何やらついばんでいる。この鳥は人をあまり恐れる様子がなく、むしろ適当な距離はとりながらも積極的に近くまでやってくることがある。毎日のように出会うのはこれくらいであるが、ある時枯れ草の中でゴソゴソ動いている2羽の地味な色をした鳥を見かけたので写真を撮った。見たことのない種で、帰ってから鳥類図鑑で調べてみると、カヤクグリだろうということになった。スズメと同じくらいかやや小さいサイズで、全体に褐色をしている。嘴(くちばし)はスズメに比べると鋭い感じで、この時撮影した写真は次のようである。


早朝の落ち葉の中で餌を探すカヤクグリ(2020.1.13 撮影)

 次の日、この日は池のほとりで近くの結婚式場から撮影のためにやってきた新婚カップルと撮影者の姿が見られたので、撮影の邪魔にならないようにと、前日とは反対周りで池を回っていったのだが、この日も同じ場所で2羽のカヤクグリが枯葉の中に首を突っ込んで餌を探しているところを見かけた。

池のほとりで記念撮影をする新婚カップル(2020.1.14 撮影)



早朝の落ち葉の中で餌を探すカヤクグリ(2020.1.14 撮影)

 原色日本鳥類図鑑(小林桂助著、1973年保育社発行)には、カヤクグリは次のように記されている。
 「形態 暗褐色の地味な鳥。嘴峰12~13mm、翼長66~71mm、尾長53~60mm、跗蹠20~22mm。頭上、後頸は黒褐色、背は赤かっ色で黒かっ色の縦はんがある。耳羽(じう)は黒かっ色で微小な黄白色はんがある。下面は灰ねずみ色で腮(あご)と喉(のど)とは黒かっ色を帯びる。♂♀同色。
  生態 日本列島特産種。亜高山帯上部のオオシラビソ、コメツガの森林や高山帯のハイマツ、ウラジロナナカマドなどの低木林で多数繁殖している。細い声でチィー、チィー、チリ、チリと鳴く。冬季は低地に漂行し暖温な地方のやぶ中にはまれでない。
  分布 本州の高山で繁殖し、冬期は本州の平地・伊豆七島・四国・九州などに渡来する。」

 野鳥のことに馴れない身には難しい言葉が出てきたが、嘴峰(しほう)とは上嘴の基部から先端までの稜線を指し、この長さを嘴峰長(しほうちょう)というとのこと。また跗蹠(ふしょ、またはふしょう)とは踵から趾の付け根までの部分をいう(次図参照、前書より)。

嘴峰(しほう)と嘴峰長(しほうちょう)の測定

跗蹠(ふしょう)と跗蹠長(ふしょうちょう)の測定

 この後1月の下旬には雪が降り、軽井沢のこの辺りでも15㎝ほど積もった。池の周辺もすっかり雪景色となり、カヤクグリなど地表で餌を探していた野鳥たちは餌の確保に困ったかもしれない。

1月28日に降った雪で一面雪景色になった(2020.1.28 撮影)

 1月14日以来姿を見なくなっていたカヤクグリであったが、2月6日にやはり同じ場所で餌を探していた。見かけるのはこれで3回目になるが、少し慣れて来たのか2-3mまで近づいて撮影しても逃げて行かず、シャッター音にも驚く様子がなかった。








これまでと同じ場所で佇むカヤクグリ(2020.2.6 撮影)

 高山で繁殖するというカヤクグリなので、春になるとまた浅間山系の方に移動していくのであろう。冬の間、下りてきているときにだけ見ることができる種ということになる。いつ頃まで見ることができるのか、様子を見ていこうと思う。

【追記 2020.12.11】夏の間姿を消していたカヤクグリが、久々に元気な姿を見せた。12月に入ってからのことだが、場所は前回2月に見かけたのとほぼ同じ場所であった。


雲場池のカヤクグリ(2020.12.5 撮影)

【追記 2021.2.25】その後も、あまり人を警戒する様子がなく、時々散歩中に姿を見せてくれている。


雲場池のカヤクグリ(2020.12.29 撮影)

雲場池のカヤクグリ(2021.2.15 撮影)

雲場池のカヤクグリ(2021.2.16 撮影)

 



 
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新型コロナウィルス情報 2020/2/1-2/15

2020-02-15 00:00:00 | 新型コロナウィルス
 特に断りの無いものは読売新聞から。

2/1
 ・政府 新型肺炎 指定感染症きょう施行 WHOの「緊急事態」宣言受け
 ・国内 新たに3人感染
 ・中国 死者213人
 ・新型肺炎「緊急事態」 中国渡航 制限相次ぐ WHOは踏み込まず
 ・武漢からの第3便到着 帰国者565人に
 ・日航・全日空 中国便運休検討
 ・日本 湖北省以外への渡航「自粛」に引き上げ 湖北省は渡航中止勧告
 ・衆参予算委 論戦 新型肺炎に集中 野党「対応後手に」、政府「最大限度力」
 ・首相表明 湖北省滞在外国人、入国拒否 症状ない場合も
 ・自民 感染防止策提言へ
 ・習政権 「怠慢」幹部を処分 連日マージャン、報告漏れ
 ・武漢市公表前 「SNSで警鐘」医師に称賛 処分の当局には非難
 ・中国 「人から人12月から」、当局発表論文を受け、「情報隠し」批判相次ぐ
   中国疾病対策センターは、感染が確定した患者425人の資料を基に「後から導き出
  した推論だ」と釈明した。
 ・米商務長官 肺炎「新たなリスク要因」で「北米に雇用戻る」と発言
 ・鉄道の中国国境 露が検問所閉鎖 肺炎対策で3か所
 ・三越伊勢丹HD 3月期減益修正
 ・感染者の行動公表割れる 自治体 風評被害を懸念
 ・感染研 ウイルス分離に成功 診断キット開発に弾み
 ・徳島 介護施設、高齢者5人死亡 「ヒトメタニューモ」ウイルス感染か
 ・長野 新型肺炎 県内検査可能に 県環境保全研究所 週明けにも
 ・長野 県内宿泊施設キャンセル6800人 

2/3
 ・比 新型肺炎 中国国外初の死者 入国の・入院中の40代中国人男性
 ・中国感染者 2500人以上増
 ・中国 長引く「休業」 春節後も出勤停止・外出制限
 ・武漢で感染 推計7.5万人 香港大「複数都市に拡大」警告
 ・中国滞在経験外国人、入国制限拡大 フィリピン、NZなど
 ・NHK番組 感染拡大防止、与野党が論戦
 ・湖南省では鳥インフル H5N1型、1.7万羽殺処分
 ・強い感染力、軽症は多め 診察の医師 見解
 ・手洗い 指先、爪もしっかり
 ・香港市民「入境禁止」訴え 新型肺炎対応、香港政府に不満 医療労組スト宣言も
 ・中国地方議会 延期相次ぐ 全人代への影響懸念
 ・中国湖北省黄岡市 党幹部ら337人を感染拡大で処分
 ・日本から帰国 香港男性感染 クルーズ船乗客
 ・「緊急事態対応」で改憲論 自民提起に野党反発
 ・加藤厚労相の予算委離席容認 新型肺炎対応を優先 

2/4
 ・新型肺炎懸念 日中株安 上海7.7%低、東京233円安
 ・中国人 40万人訪日中止か
 ・中国の死者 SARS超え
 ・春節明け 動かぬ街 北京10日以上に Uターン分散、外出制限
 ・安倍首相「キット開発着手」 簡易検査迅速化急ぐ 
 ・8人入国拒否 2日間で
 ・感染拡大 経済に影 見えぬ収束、製造業打撃も
 ・日本企業 操業再開、相次ぐ延期
 ・在宅・時差通勤で感染防止 企業が新型肺炎対策
 ・バス・タクシーで 乗務員マスク義務化の動き 西武バス、タクシー大手など
 ・WHO 台湾排除 情報共有制限 中国が圧力
 ・国会論戦 肺炎、民間検査の態勢築く・首相 習首席来日、中国側の努力は・岸田氏
 ・乗客感染の船 再検疫へ ダイヤモンド・プリンセス号横浜帰港、約10人が発熱症状
 ・専門外来 全国に設置へ 今月上旬にも 帰国・接触者ら対象
 ・受験生の感染「柔軟対応を」 文科省、大学に要請

2/5
2/6
2/7
 ・ホンダ武漢工場再開延期 新型肺炎 トヨタも検討 中国からの部品 ストップも
 ・クルーズ船 新たに10人感染
 ・帰国第4便 羽田を出発
 ・施設滞在 12.5日に 大1便 12日にも帰宅
 ・別のクルーズ船 外国人入国拒否 政府方針
 ・コロナ肺炎懸念後退 株554円上昇
 ・新型肺炎 五輪影響せず 安倍首相
 ・習氏の影薄く 李首相前面 求心力低下懸念 感染拡大の経緯と習近平国家主席の動向
 ・台湾 「中国人入境禁止」 香港・マカオ住民は14日隔離
 ・「WHOトップ辞任を」 署名30万人 対応に不信 インターネット上
 ・中国駐在特派員 自宅待機を要求 勤務地外から帰宅時 中国外務省
 ・米 20年債発行へ 財政悪化に対応
 ・クルーズ船 長引く検査 乗客 「息詰まる」
 ・五輪組織委が対策本部設置 4日付け
 ・患者にエイズ薬投与 回復傾向 国立国際医療研究センター
 ・「消毒効果なし」誤情報が拡散 アルコール消毒に対し
  
2/8
2/9
2/10
2/11
2/12
2/13
 ・マスク増産・輸入支援 政府緊急対策 設備投資を補助 観光業 休業手当助成
 ・クルーズ船検疫官感染 
 ・帰国第一便 197人陰性 帰宅へ
 ・政府、入国拒否 浙江省も 主要都市・温州 感染広がり移動制限 
 ・政府決定 中国渡航延期「至急検討」
 ・病名「COVID-19」 WHO命名
 ・感染ピーク「今月中下旬」 中国専門家 本土の死者1113人に
 ・日産 営業赤字の恐れ 19年10~12月期
 ・「病院船」配備へ前向き 衆院予算委 新型肺炎で厚労相
 ・公明、クルーズ船対応強化要請へ
 ・新型肺炎 決算延期容認 金融庁・東証 「45日ルール」特例
 ・ピーチ、香港便7割減へ 感染拡大受け利用低迷
 ・JFE製鉄所 一部を休止へ
 ・武漢市、迅速対応アピール 全重症者入院 市民「欺瞞だ」
 ・知識人ら当局批判 「言論圧殺による人災」
 ・中国外相、独で感染対策紹介へ
 ・「陰性ほっとした」ホテルなど滞在帰国者 勝浦支援に感謝
 ・クルーズ船 全員検査 体制作り課題
 ・検査官感染「装備が不十分」 専門家指摘 防護服着用せず
 ・長野 中国客消費6億8000万円減か 新型肺炎の影響 試算
 
2/14
 ・政府緊急対応153億円 「第1弾」決定 検査能力を向上 企業支援5000億円融資枠
 ・神奈川80代女性死亡 都内タクシー運転手感染
 ・和歌山の医師も感染
 ・湖北省、感染判定に新基準 1万4000人増 検査前でも症状で確認
   企業休業期間 20日まで延長。
 ・クルーズ船 「80歳以上」一部下船へ 持病配慮、きょうにも
 ・無症状でも入院措置可能 政令改正
 ・政府 クルーズ船で限界露呈 観光打撃 長期化も
 ・【社説】新型肺炎 検査強化で感染の拡大防止を
 ・新型肺炎 緊急対策の要旨
 ・湖北省・武漢市トップ更迭 新型肺炎拡大 国民の不満解消図る
 ・クルーズ船 カンボジア到着 日本など入港拒否 感染なければ下船へ 
 ・和歌山の医師 感染経路分からず 中国渡航歴なし
 ・日常取り戻したい ホテル三日月から帰宅
 ・予備自衛官を最大50人招集 防衛省が災害命令
 ・政府と競技団体 五輪の対策協議
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山野で見た蝶(9)キベリタテハ

2020-02-14 00:00:00 | 
 今回はキベリタテハ。前回、山野で見た蝶(8)でメスグロヒョウモンとのちょっと不思議な出会いをご紹介したが(2019.1.25 公開)、今回のキベリタテハの場合も、似たような感じのする出会いであった。ただ、このキベリタテハの場合は一度はカラマツの高い梢の先に止まっていたが、そのまま遠くに飛び去ってしまい、二度と戻ってくることはなかった。そして、その後も現在まで見る機会はない。したがって、私が撮影できたキベリタテハの写真は今の所次の1枚だけである。

浅間山系で見かけたキベリタテハ(2014.9.11 撮影)

 この時は、高峰高原から湯の丸高原に抜ける山道をドライブしていた。標高2,000mのこの辺りならキベリタテハに出会えるかもしれないね、などと妻と話しながら車を走らせていた時、少し前の上空を滑空する黄色い帯のチョウが目に入った。左手の斜面に生えているカラマツの枝先に消えて行ったが、キベリタテハに違いないこのチョウがまだ止まっているかもしれないと思い、車を停めてその辺りを目で追うと、目の高さより少し高い枝先に翅の先の黄色の帯が認められた。

 この時カメラに付けていたレンズは105mmのマクロレンズで、昆虫や花などを接写するには適しているが、7-8m先の蝶の撮影となるといい結果は期待できない。しかし、まずは撮影ということで、写したのがこの写真である。キベリタテハはこのあとすぐに飛び去ってしまったので、レンズを交換する余裕はなかった。

 蝶の中で、何が一番好きかと考えた時に、候補として思い浮かべる中に私の場合やはりキベリタテハが入ってくるし、妻は一番にこのチョウを挙げる。そうしたこともあり、高峰高原を走りながら上のような話をしていたのであった。

 義父のコレクションを見ると、キベリタテハは3頭保存されている。1963年に那須で採集した1頭と、1968年、1975年に赤城で採集した2頭である。

 このキベリタテハは、前翅長32~43mmのタテハチョウの仲間で、よく見かけるキタテハ、アカタテハなどよりも大型で、ヒオドシチョウと同程度である。写真のように外縁が黄白色にふちどられており、翅表の地色は、濃いぶどう色をしている。亜外縁には青色の斑列がありとても豪華で美しい。
 裏面は全体に暗褐色であるが、翅表同様黄白色の縁取りがあり次のようである。

1968年8月11日 赤城採集個体の翅の表(上)と裏(下)(2020.2.5 撮影)

 北海道から本州の東北地方、中部地方に分布しており、年1回7月下旬から羽化し、8~9月に多く見られるとされる。幼虫の食樹はカバノキ科のダケカンバ、シラカンバ、ヤナギ科のドロノキなど。成虫はミズナラ、ダケカンバの樹液を吸う。

 いつもの「原色日本昆虫図鑑」(横山光夫著 保育社発行)での記述を見ると次のようである。

 「翅紋の特異な蝶で、生態・習性は『ヒオドシチョウ』に近似の種である。低地にも見られるが中部では
1,500m位の高地に多く、飛び方は『ルリタテハ』『ヒオドシチョウ』よりもゆるやかで、羽ばたいては流れるように舞って山道の路面・岩石・倒木などに翅を開いて止り、飛び立ってはまた同じ場所にもどって来る。樹液・牛糞などに好んで集まり、花には飛来せぬ。・・・成虫越冬し、(卵を)バッコヤナギ・オオバヤナギ・ドロなどの小枝に50~100個帯状に巻いて産み付ける。やがて幼虫は糸で巣を作り終齢まで共棲する。・・・」

 東信地区での発生状況については、故鳩山邦夫氏と故小川原辰雄氏の共著書「信州 浅間山麓と東信の蝶」によると、「各地の渓谷の上流部や高原疎林、林道、高山の稜線などで見られる。各産地とも個体数は多くはなく、年による個体数の増減が知られているが、近年の発生数に目立った減少傾向などは認められない」とある。また、信州昆虫学会監修の「長野県産チョウ類動態図鑑」の生活史の項には「・・・越冬後の♀の観察例が少ないなど生態に不明な点も多く解明が待たれる。晩夏~秋口にかけて多く見られ、山地に生息するチョウでは最も遅くまで活動する種の一つである。」といった興味深い記述がみられる。

 このキベリタテハの写真撮影については、栗岩竜雄氏の写真集「軽井沢の蝶」(ほおずき書籍発行)に次のような記述があり、参考になるが、同時に撮影の困難さも伝わってくる。

 「・・・それっきりお目に掛かれないまま十余年の月日が流れました。・・・緑の木立を悠々と滑空する黄色いリングに、青白い炎のような斑点が光る・・・。同じ空域を何度も往復しながら、またも私を寄せつけません。遠めに押さえた写真はとても満足できる代物とはいえず・・・。・・・基本的な生息域は高標高地。ただし越冬後には里へも下ってきて、目撃頻度が増します。前世代の活動期末となる6月は最も撮影が容易。・・・」

 また、故鳩山邦夫さんもこのキベリタテハに対する思いは強かったようで、著書「チョウを飼う日々」(講談社発行)では第一章の「私の原体験」のなかで次のように記している。

 「・・・というのは、たった一頭のキベリタテハが私の人生を変えてしまったからであり、その運命の一頭に比べ、チョウ屋二年目にしてキベリを三〇以上も並べることのできた娘の強運に、今昔の感しきりだからである。
 小学校二年の夏、つまり、私もチョウ屋二年目にしてキベリタテハに出会った。その年、前述したTさんとチョウ三昧の二週間を軽井沢で過ごしたのだが、すでにTさんも帰京し、夏休みの残り日数が少なくなった八月の末、兄と二人でメインストリートの上にある水源地へ向かった。そこはもう秋の気配、七月下旬から八月初旬にかけてのチョウの最盛期に比べれば、夏を謳歌したチョウたちの翅も傷み、個体数も激減していた。
 その道を登り詰めると、小さな広場に出る。そこは七月下旬にはコムラサキが乱舞し、スジボソヤマキチョウとテングチョウがミヤマカラスアゲハの♂と競って吸水に訪れ、ムモンアカシジミ、ウラキンシジミ、カラスシジミが梢を飛び交う屈指の好採集地で、その脇には小さなダムの壁にネットを伸ばして壁面に静止するタテハチョウの仲間を採集することができた。
 その日、私は日課のようにダム下に立った。そしてダムの壁に翅を広げて、ベタッと貼り付くように止まっていたキベリタテハを捕獲したのであるが、さすが三〇数年前のことともなると、前後の事情の記憶はかすみのかなたにけむっている。静止しているキベリの色彩に驚きながら、そっと近寄っていったのか、それとも他のチョウを追っている私のネット近くにどこからともなくキベリが舞ってきて壁面に静止したのか、当時の興奮の大きさゆえに、かえって不鮮明になっている。・・・もちろんキベリは珍チョウではない。しかし軽井沢の町近く、すなわち標高1,000メートル前後でキベリを見かけたのは信濃追分で一回と、別荘近くの一回の計二回しか体験していない。
 兄の採っていない、そしてクジャクチョウよりはるかに高級な初物を、私は母にさんざん自慢した。・・・兄の採ったクジャクチョウと運命のキベリタテハとのめぐり会い、それらは私の原体験そのものであり、それを縁どるようにチョウの師・Tさんと祖父・一郎、そしておじのことばが、少年・鳩山邦夫のチョウ人生を決めていったのだろう。」

 2著書から、軽井沢の地籍内にこのキベリタテハがいることは判ったものの、クジャクチョウ(2018.10.5 公開の本ブログ参照)を我が家の庭に誘引してくれたブッドレアなどの花にはキベリタテハはやってこない。年によっては多産することもあるというこのキベリタテハなので、また山道で出会う日が来ることを願うことにしよう。弘前で見たアカシジミの大発生と乱舞(2017.6.30、2017.7.7 公開の本ブログ参照)、そんなことがこのキベリタテハで起きないかと夢見るのである。

【2020.5.8 追記】
 浅間山系でキベリタテハを見かけた時、3Dデジタル双眼鏡でも動画撮影していたことをすっかり忘れていた。最近になってデータを整理していてこれを見つけた。
 これを何とか編集したので、ここに追加する。

  
 

 

 








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