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軽井沢からの通信ときどき3D

移住して11年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

卒業と入学試験

2025-03-28 00:00:00 | 日記
 卒業のシーズンである。我が家では今年二人の孫娘が揃って卒業の日を迎えた。上の孫娘が高校卒業、下の孫娘が小学校卒業である。

 この二人の卒業式の日程が重なってしまったので、離れて暮らしている私にも応援の声がかかった。上の孫娘の卒業式には父親が出席し、下の孫娘の卒業式には私の娘・母親が出席するという具合に分担する予定なのだが、娘の方は卒業式当日の学校のお世話の役目があって忙しく、子供に寂しい思いをさせることになってはかわいそうということで、当日保護者代理ということで私に声がかかったのであった。

 その後、高校の卒業式に出席予定であった娘婿は当日海外出張の予定が飛び込んで、結局参加できなくなり、上の孫娘は一人で卒業式に出かけることになってしまった。

 私の方は朝9時から午後の2時半ごろまで、昼食をはさんでのかなり長い式典ということで、前泊しての参加になった。

 私にとっては久々の卒業式への参加である。自分の子供たちの卒業式の時のことはもう記憶も定かではないが、多分小学校と中学校の卒業式までは揃って出席したのではないかと思う。

 卒業式は講堂で行われ、先生方は舞台上に、卒業生は前方中央部の席に座り、その左右には在校生の代表が座る配置である。保護者席は生徒たちの後方に設けられていた。

 式典は校長先生の挨拶、教会の牧師の挨拶に始まり、続いて卒業証書の授与が行われるという型通りのものであった。

 一旦休憩に入り、この間に保護者全員は舞台で合唱の最終リハーサルを行った。私は飛び入りなので、これには参加せず、会場の椅子席から練習の様子を見ることになった。

 指揮・指導の女性は慣れた様子で次々と注意点を告げていき、その都度目に見えて合唱の質が向上していくのが感じられる素晴らしいものであった。

卒業式の休憩時間を利用して合唱の最後のリハーサルをする保護者(2025.3.17 撮影)

 式典再開後、先生と生徒が再び入場し、卒業生一人一人から先生方一人一人に、思い出や感謝の言葉が送られるなど、印象深い様々なプログラムが進行していき、最後に保護者の合唱があった。

 この合唱は練習の成果があり、あとで娘から聞いたところでは、この日のプログラムの中でも最高のものとの評価を受けていたとのこと。

合唱を終えてほっとした表情の保護者(2025.3.17 撮影)

 昼食の弁当受け取りと食事会場の案内があり、指示された順に弁当の受け取り教室に向かい、そのまま昼食になった。私は、作業を終えて娘がやってくるのを待って、教室で渡されたお弁当をいただいた。

 昼食後、それぞれの教室でやはり食事を終えた卒業生が校庭に出てきて、思い思いに友達や先生と記念写真を撮り始めた。そして、しばらくこうして互いに名残を惜しんだ後、ほとんどの家族は三々五々帰路についていった。娘のほか数人の母親は残務があり、我々が学校を出たの一番最後の組であった。

校庭で記念写真を撮る卒業生(2025.3.17 撮影)

 この小学校は小・中一貫で、生徒たちは再び4月には再会することになるが、中には中学受験をして、別の学校に進むケースもある。我が家の下の孫娘はそのまま同じ中学校に進学するが、上の孫娘の場合は中学受験をして、別の学校に進んでいた。

 その学校は中・高一貫で、大学もあるが、今回、孫娘は別の大学を受験した。卒業式当日はすでに受験結果も発表されていて、晴れて卒業式を迎えることができていた。

 大学受験を経た卒業式ということで、小学校とは違った雰囲気であっただろうと思うが、私は式終了後一旦娘の家に立ち寄ったものの、すぐに帰宅したので、卒業式の後友人たちと出かけたという孫娘の帰宅は間に合わず、話を聞く機会もなかった。

 娘から、上の孫娘の大学受験の経緯と、無事希望する大学に合格したことはきいていたし、前夜、本人にもお祝いの言葉を伝えていたが、少し気になっていたことが一つあった。それは、併願で受けた私立大学の入学金のことであった。

 上の孫娘は小学校1年の時に父親の転勤があり、札幌に住むようになった。そこで出会ったお友達の影響があり、大学では医学部に進みたいと思うようになっていたという。

 小学校3年生になった時、再び神奈川に戻ってきたが、この頃から早くも将来医学部に進みたいとの思いを強く持つようになり、熱心に勉強をするようになったそうである。これは時々報告してくれていた娘からの話である。

 私は大阪で生まれ育ち、多くの生徒と同様公立の高校に進学した。高校受験時には、これもほとんどの生徒同様、私立高校と公立高校の両方を受験した。私立高校の受験・結果発表が先にあって、その後公立高校の結果発表がある。

 公立高校の倍率はそれほど高いものではないが、それでも何人かは不合格となり、私立高校に進むことになる。問題は公立高校の合・否結果発表の前に、私立高校に入学金を払っておかないと、合格が取り消されることである。

 私の場合も、私立高校に合格した時点で入学金を払わなければならなかったが、裕福ではなかった家庭の事情を考えて、両親に入学金は払わなくてもいいと伝え、実際親はこれを支払わなかった。私がこの判断をとったのは、経済的な理由もあるが、制度として理不尽だと感じていたからでもあった。

 小学生当時私が住んでいた家の近くに1年上級生のTKさんがいた。小学校高学年になって、祖父母の家にひとり転居してきていた。医者をしていた両親がともに病死したため、祖父母のもとに引き取られてきたのであった。

 TK さんはとても聡明で、早熟な面を感じる子どもであった。中学生になった時、学校が作った文集に彼の作文が掲載された。たしか「反抗期について」という題であったが、それを読んだ私の母が「よく考えている・・」と感心していたことを思い出す。

 その彼は、高校に進学する時に、一番難しいとされるT 高校ではなく二番めのI 高校を選択して入学した。実力では十分この難関校に入学できたと思うのであるが、私立高校を受験した時の入学金や、万が一私立高校に行くことになった場合の授業料などを考えての彼自身の選択であったのだろうと思えた。

 その後、私達家族が転居していったこともあり、TKさんについては何も情報が入らなくなってしまって、今に至っているが、風の便りにA 新聞社に就職したと聞いた記憶がある。

 孫娘の場合、小学生以来の意志を貫いて、第一志望は国立大学の医学部であった。浪人はしたくないとの考えで、ほかに私立大学を2校選んで受験した。最初に入学試験があったのはK 福祉大学で、この大学からの合格通知には「特待奨学生S対象合格者」と書かれていた。娘によるとこのS対象合格者になると、寮費や学費が全額無料になるという特典があるのだという。しかし、入学後に返還されるとはいうものの、入学金は支払わなければならないというルールがある。支払期日は国立大学の合・否発表の前に設定されている。

 この後、もう一つ受験したK 大学からも合格通知が来たが、こちらは入学金の支払い期日は、国立大学の合・否発表の後でもよいとされていた。

 結果、孫娘は無事第一志望の国立大学に合格できたが、K 福祉大学の入学金については親子で相談の上支払っていたとのこと。もし国立大学に合格できなかった時には、K 大学ではなく、このK 福祉大学の方に行きたいと思っていたからだという。

 孫娘に合格のお祝いにと、ショップの仕事の関係で入手してあった「ノーベル・ジュビリー・カトラリーセット」を贈った。これはノーベル賞授賞式の晩餐会で使用されるカトラリーで、ノーベル賞制定90周年を記念して、日本の山崎金属工業が1991年にノーベル財団からの依頼で制作したものである。その一部が市販されていて、市場に出回っているものを私が数セット購入してあった。今回贈ったものは、下記写真と少し組み合わせが異なるが、丁度4人分・6種セットのカトラリーである。

ノーベル・ジュビリー・カトラリーセットの例(山崎金属工業HPより)

 大学に入学したら、東京で寮生活をすると聞いていたので、1人分持っていくといいねと言うと、寮には入らないのだという。教養時代の2年間は自宅から比較的近いので、通うことにしたそうである。

 後で、娘に聞くと、経済的な理由で2年間は自宅通学に変更したとのことである。K 福祉大学に支払らわざるを得なかった入学金と、2年間の寮生活で発生する費用とがだいたい同額になるので、2年間は寮生活を諦めるということで、孫娘と話し合いがついているとのこと。

 お互いに納得して辿りついた結論なので、それはそれで結構なことだと思う。

 今開かれている国会では、維新の会が主張する高校授業料の無償化が決まった。先の衆議院選挙では国民民主党が主張する103万円の壁の打破が大きな話題となり、若者の支持を得てこの党は得票数を伸ばした。今国会でもこの議論は行われたが、財務省は国民民主党の主張ではなく、維新の会の主張を選択したようである。

 これは税制の問題であり、国会での議論の対象となるが、私立高校や私立大学の入学金のあり方についてはどうだろうか。

 私が高校受験の時に感じた理不尽は、その後60年経っても何ら変わっていない。この間に教育を取り巻く環境は大きく変わった。高校教育における授業料無償化には感慨深いものがあるが、大学となると見方が異なるということだろうか。特に医学部は入学金もその後の授業料も他学部と比べて高額になる。

 裕福な家庭や、親が医師をしている家庭の子供たちが医学部に進むという傾向があると聞くが、誰にも公平に道が開ける制度を目指して国会でも議論してもらいたいものだと思う。


 

 

 

 

 

 

 

 

 



 
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山野でみた鳥(14)アオゲラ

2025-03-21 00:00:00 | 野鳥
 今回はアオゲラ。雲場池周辺にはキツツキの仲間は3種いて、コゲラ、アカゲラはよく見かけるが、アオゲラの姿を見る機会は比較的少ない。散歩の途中、たまに見かける程度である。

 ところがある朝、散歩の帰り道、別荘地の中を歩いていると、どこからかキツツキのドラミングが聞こえてきた。音のする方を探してみると、真新しい別荘の屋根の軒裏にアオゲラの♂が止まっていて、すでにいくつもの穴をあけているところであった。

 この時、このアオゲラは夢中になって穴をあけていたので、しばらくの間撮影することができた。

 私にとっては、出会うと嬉しい種であるが、別荘の住人には迷惑この上ない存在ということになる。

 いつもの「原色日本鳥類図鑑」(小林桂助著 1973年保育社発行)に、アオゲラは次のように紹介されている。

 「形態 前種(ヤマゲラのこと)に似るが♂の頭上は全体鮮紅色。嘴峰29~36mm、翼長138~148mm、尾長93~106mm、跗蹠24~26mm。背は前種より濃い緑色。眼先は黒く顎線は鮮紅色でその前後は黒。下面は灰緑色で腹以外には顕著な黒色横はんあり。♀は後頭だけ鮮紅色。
生態 我国特産種。主として低山帯の森林に生息するが、亜高山帯にも分布する。針葉樹の巨木林に生息することが多く、冬季には市街地の庭園にも漂行することがある。ピョー、ピョーと鋭い声でなきキャラ、キャラとなくこともある。好んでアリ類を食す。西日本ではキツツキ類中コゲラに次いで多い種類である。
分布 本州に周年生息繁殖。・・・」

  名前の「アオ」だが、実際には青みはなく背の色は緑色である。では、何故この鳥をアオゲラと呼ぶのだろうかと思うが、色の青と緑については曖昧なまま用いられている例はいくつもある。

 代表的なものは信号の色で、最近は青色発光ダイオードの採用で、きれいな青から青緑色の信号が普及してきたが、以前は緑~青緑色のものが多かったと思う。それでも信号の色を呼ぶときは青であった。

 ほかにも、青果、青物、青野菜、青りんご、青唐辛子、青梅、青汁など野菜や果物では青と呼ぶが全て色は緑。

 日本では古来、青から緑色にかけてはすべて青色と呼んでいたとされ、アオゲラの場合もその伝統を受け継いで命名されたようである。

 アオゲラ以外にも先の図鑑を見ると、「アオ」のつく鳥はアオサギ、アオジ、アオシギ、アオバズク、アオバトと載っているが、図版を見るかぎり、羽色の青い鳥はいない。

 一方、青く見える鳥は「ルリ」と呼ばれている。ルリカケス、ルリビタキ、オオルリ、コルリなどは確かに青い。

 さて、撮影した写真を見てみる。

アオゲラ♀ (2023.3.1 撮影)

アオゲラ♀ (2024.1.6 撮影)

アオゲラ♀ (2025.2.28 撮影)

 図鑑の説明にあるとおり、鮮紅色が頭上全体に広がっているのが♂で、♀は後頭部だけが鮮紅色になっているので、この赤色を確認できると雌雄の区別は容易である。上の写真で紹介したものは、いずれも♀ということになる。

 次はアオゲラの♂が新築されたばかりの別荘でいたずらをしているところである。ドラミングが聞こえてきたので、音のする方を探してみると、まさかのシーンが見られた。

 別荘の壁面に穴が開いているのを見かけることは時々あるが、この別荘はこの時新築されたばかりで、まだ入居前の様であった。この穴を発見した持ち主はさぞかし驚いたことだろうと思う。

別荘の軒裏に穴をあけるアオゲラ♂ (2023.9.20 撮影)


別荘の軒裏に穴をあけるアオゲラ♂ (2023.9.20 撮影)

 キツツキの仲間が別荘の屋根や壁などに穴をあけるのは、ねぐらや巣を作るためとされる。ただ、キツツキだけならまだしも、この穴を利用して、屋根裏に他の小動物が入り込むことがあるので、住人から嫌われることになる。

 軽井沢には別荘が多く、普段は人が住んでいないのでキツツキには絶好の場所になるのであろう。

 義父が40年ほど前に南軽井沢に建てた山荘にもいくつか穴があけられ、金属板などで塞いであった。この辺りでは、「いたちごっこ」ではなく、「きつつきごっこ」ということばがあるそうである。

 この山荘の近くに、元大関の貴乃花関一家の大きい別荘が建ち、挨拶に見えたことがあったとのこと。聞いたところでは内部には土俵も作られていたそうである。そういえば、東御にある雷電の生家とされる建物の中にも土俵が作られていたことを思い出す。

 この別荘は、私が軽井沢に住むようになった時には、既に一家が利用することはなかったようで、若貴兄弟や関係者の姿を見ることもなくなっていたが、近くで見るとキツツキの格好のターゲットになっていて、壁面には十カ所近い穴があけられていた。

 さて、先に紹介した新築の別荘の軒裏に開けられた穴だが、今回改めて現地に行って確認したところ、あけられた穴はそのままになっていた。当時は気付かなかったが、屋根の反対側の軒裏にも同様のキツツキのあけた穴が残されていた。

 しかし、キツツキ除けの針状の櫛歯状防護用品が軒先全体に取り付けられていたので、アオゲラがあけた穴は表面の板部分に留まり、屋根裏に通じるような穴はそれ以上掘られていなかった。

屋根の軒裏にあけられたキツツキの穴と針状の防護用品(2025.3.20 撮影)

屋根の反対側の軒裏にあけられたキツツキの穴(2025.3.20 撮影)

屋根の周囲全体に取り付けられている、キツツキ対策の針状用品(2025.3.20 撮影)

 周辺の別荘をざっとみたところ、この辺りではキツツキによるこうした被害は他にはなさそうなので、2年ほど前に、アオゲラがなぜこの新築されたばかりの別荘を狙って穴をあけたのかは不明である。














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山野で見た蝶(18)ゴイシシジミ

2025-03-14 00:00:00 | 
 今回はゴイシシジミ。名前のゴイシとはもちろん碁石のこと、その名の通り翅裏面には黒い碁石を散りばめたような紋様を持っている種である。

 シジミチョウの仲間には、翅の裏面に黒点紋様を持つものは多いが、その中でも大きくまっ黒な黒点が際立っているのがゴイシシジミである。

 このチョウのもう一つの特徴は、幼虫時代に植物を餌にすることなく、もっぱら動物であるアリマキを食べることで、いつもの「原色日本蝶類図鑑」(横山光夫著 1964年保育社発行)にも次の記述がある。

 「ごいししじみ
 わが国に産する唯一の食虫性の奇蝶で幼虫時代には『タケノアブラムシ』(アリマキ)を食べて生育し、成虫となっても花蜜を求めることなく蚜(『カ』と読むが、アブラムシ、アリマキの意)虫の分泌物をなめて他の食物をとらない蝶で幼虫時代は、『テントウムシ』の幼虫にも似た生活を営む。『アブラムシ』を食べるために、幼虫も蛹も分泌する白蝋質の粉にまみれて白色である。したがって発生は蚜虫の多い笹原に多く、時には多数群生するのを見掛ける。5月のなかばから10月まで引き続いて現れ3回から5回発生し、幼虫で越冬する。北海道から本州・四国・九州全土に分布するが、暖地に多く北海道には少ない。雄は前翅がやや尖り黒紋は大きく、雌は前翅端が丸い。」

 ”唯一の食虫性の奇蝶”という所に興味を惹かれる種である。因みにゴイシシジミは完全に食虫性ということだが、幼虫時代の一時期に食虫性である種は他にもいて、ゴマシジミ、キマダラルリツバメ、クロシジミ、ムモンアカシジミなどが知られる。

 今回はこのうちのゴマシジミも一緒に紹介する。おそらくゴマシジミを今後山野で見かけることは無いだろうと思うからである。

 そのゴマシジミについての「原色日本蝶類図鑑」の記述が何とも興味深かったことも、ここで一緒に取り上げる理由なのだが、次のようである。

 「ごましじみ
 本州では青森の平地に広く産するが、関東北部に至る中間の地区にはきわめてまれとなり、、中部産地ではまた各所に産する。近畿も発生地のない空白地帯であるが、中国では岡山・広島の山地や伯耆大山に多産することが知られる。
 九州ではわずかに阿蘇・久住の高原に知られるにすぎない。北海道・青森及び中国地方に産するものはいずれも別の亜種で、不連続的に分布する本種は局地的に変化多く、発生地は斑紋の型の上に明らかに現れ、その地理的変異は興味ある研究課題である。
 蝶の社会に神の摂理にもとる『忘恩の反逆』ともいうべきの運命の悲劇に生涯を約束されるものもある。ワレモコウの花穂に産み付けられた『ごましじみ』の卵は、孵化するとやがて花茎に窄孔して子房に潜入し、4齢に達して地上に降ると、『クシケアリ』に助けられ地中の巣の中に『冬の宿』を与えられる。『ごましじみ』の幼虫はひそかに蟻の幼仔を殺食して成長し翌春7月頃に蟻の巣中で蛹化する。やがて羽化期の7月から8月の初め、ひそかに脱皮して地上に這い出し自由な地上の飛翔生活へ逃げ出す。しかしこの因果な宿命も蟻の親達は、『ごましじみ』の体から分泌する甘い蜜に幻惑されたあやまちを知る由もない。」

 食虫性のある種をまとめると次のようである。


食虫性のチョウと餌 
 
 ゴイシシジミに話を戻す。当地で最初にゴイシシジミを撮影したのは湯ノ丸高原の池の平で、ここでは高山蝶など多種類のチョウを見ることができるが、その中に含まれていた。湿原の周囲の茂みのある場所を歩いていて見つけ、撮影した。前翅の縁の形状から♂ではないかと判定した。


ゴイシシジミ♂(2017.7.31 撮影)

 次に撮影したのは、妙義荒船林道を通って神津牧場にいく時で、渓流にかかる橋のたもとで車を停めて、ゼフィルスを探していて見つけた。この時は数頭のゴイシシジミがいた。1枚目の写真は前翅の縁が丸みを帯びていることと、表の前翅の白斑がより発達しているようなので♀と、2枚目は♂と判定した。

ゴイシシジミ♀ (2020.6.23 撮影)


ゴイシシジミ♂ (2020.6.23 撮影)

 義父のコレクションには、ゴイシシジミの標本はとても多く、20頭ほども標本箱に収まっている。妻の話では、ヤマトシジミよりもたくさんいたとのことである。
 そして、ゴマシジミも傷みはあるが、北海道で採集されたものが1頭含まれている。残念ながらキマダラルリツバメ、クロシジミ、ムモンアカシジミの標本は含まれていなかった。

ゴイシシジミ♀ (左:翅表、右:翅裏)

ゴイシシジミ♂ (左:翅表、右:翅裏)

 上記標本の採集年の表記は昭和。

 続いてごましじみの標本。傷みが激しいが翅表の様子は判る。採集地のヤムベツは北海道斜里郡小清水町にある地名で、知床半島の付け根にある。標準的なごましじみの外観は、翅表に黒班を持つが、この標本にはそれが見られない。よく似た外観を示すものに北海道産原始ヶ原産のものがある(日本産蝶類標準図鑑、学研教育出版発行)ので、そうした種の仲間かと思う。


ゴマシジミ

 こうした、大方の他のチョウとは異なる生活史を持つ5種であるが、そのことが昆虫研究者や愛好家の興味を惹くこととなり、研究報告も出されている。

 手元にある本、「蝶を育てるアリ」(矢島 稔著 文春新書 2002年発行)にも関連する記述がある。この本の著者矢島氏は、東京都多摩動物園で「昆虫園」を開設した方で、その後多摩動物園長を務め、さらに群馬県で県立「ぐんま昆虫の森」を開設し園長となった方である。惜しくも2022年に亡くなられている。

 この本には著者自身が、クロシジミの幼虫とクロオオアリの共生の様子を観察した経験談が語られていて、このクロシジミの生態を含む昆虫だけの生態映画を作製したという話も紹介されている。

 約二年半かけて完成したという、この日本最初の劇場用総天然色生態映画「小さきものの世界」は試写会まで行ったものの、遂に封切られぬままお蔵入りになってしまったという。何とも残念な話であり、どこかで見てみたい気がする。

 矢島稔氏は1964年に月刊誌「インセクタリウム」を創刊していて、その第四巻十号に磐瀬太郎氏が「肉食のチョウ幼虫」という一文を寄せたことを先の著書で紹介している。原文は「国会図書館デジタルコレクション」で閲覧が可能で、参考までに画像を紹介するが、ここでは矢島氏が前著書の中で解説している文を引用させていただいて、本稿「ゴイシシジミ」を終わる。次のようである。


「インセクタリウム」、第四巻十号「肉食のチョウ幼虫」磐瀬太郎の掲載ページ 

 「四つの話で構成されていて、先ず第一話は、肉食する蝶の幼虫が1886年世界で初めてアメリカで発見されたこと、日本では1898年(明治31)、小石川植物園でワタムシを食べるゴイシシジミの幼虫を上田都止雄が発見したのが最初であることを述べている。
 第二話は、ゴマシジミとクシケアリの共生についての話だ。クシケアリによって巣に運び入れられたゴマシジミの幼虫は、アリの卵や幼虫を食べて育つのだが、その代わり背面から出す蜜をアリに与えるという。イギリスのフロホークが苦心してこの事実をつつきとめ、1916年に発表した。日本では1951年、つまりクロシジミの幼虫が発見された次の年、平賀壮太がオオゴマシジミについて同様な生態を発見したという。
 第三話は、クロシジミの幼虫の発見の話と、ムモンアカシジミ、キマダラルリツバメでも同様な生態の幼虫が発見されたことを紹介している。
 第四話は、このような習性を持つチョウの幼虫はアフリカやアジアの熱帯地方にはかなりいて、中にはツノゼミやヨコバイを食べ、よろいのような固い皮膚で相手の攻撃を避けるものもいること、さらに、それは野焼きや山火事に対する適応らしいという推定を示し、こうした研究の積み重ねが肉食性の起源の解明につながるに違いないと述べている。」



 




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難しい話

2025-03-07 00:00:00 | 日記
 リタイアし、のんびりと余生を過ごせばいい身分になったはずであるが、現役時代に思い描いていたのとは違って、いまだにあくせくとしている。世の中の出来事が、これまで以上に気になるからだと思っている。

 それにしても難しい話が多い。世界的な話題としては、やはり戦争のことが一番気がかりである。戦争は殺戮であって、人類の歴史はその戦争の歴史でもあるが、一方で人類が最も大切にしなければならないのは人の命であるはずである。

 ヨーロッパでの出来事とは言え、日本も無関係ではいられず、西側と共にロシアへの制裁に日本も加わっている。

 日本の問題では、難しい問題は拉致被害者についてだと思う。日本で拉致被害者の帰国を待ち望んでいた親世代は次々と亡くなり、今はもう最後の一人を残すまでになってしまったという厳しい現実がある。

 トランプ氏がアメリカ大統領に就任してからは、ガザ地区で停戦が実現し、ロシアのウクライナ侵略についても停戦が実現しそうな空気が一時的にせよ流れている。

 トランプ大統領とプーチン大統領が電話会談をして、トランプ氏は「長時間にわたる、とても生産的な電話会談を行った。まず、ロシアとウクライナの戦争が引き起こしている大勢の死を止めたいという考えで一致した」とSNSに投稿したと報じられている。

 さて、先日2月24日で、ロシアによるウクライナ侵略開始から3年が経過した。当ブログでは2022年3月1日から、このウクライナ問題について、購読紙に日々掲載される記事の見出しだけを拾い集めて、2024年1月2日まで記録してきた。

 いつか、ウクライナに平和が訪れ、避難していた人々が自宅に戻ることができたというニュースに接することができるだろうと思って、その日まで続けようと思っていたが、長引く戦争はついに3年を過ぎてしまった。

 改めて、2022年2月24日から2月27日までの購読紙の記事を採録すると次のようである。 

***********************************
2022年2月24日
・米大統領「侵攻の始まり」 ウクライナ ロシア制裁 欧日と 外相・首脳協議 中止に
・プーチン氏、軍事介入示唆
・ロシア 進軍どこまで 首都攻撃の可能性 報道も
・日本 米欧の対応を見極め
・首相と米国大使 広島訪問見送り ウクライナ情勢悪化で
・ウクライナ危機 ロシア、中南米と連携加速 対米交渉 有利に進める狙い 極超音速ミサイル
 配備の恐れも
・「平和維持を曲解」 国連総長 ロシア軍派遣批判
・トランプ氏、「独立」承認評価 「プーチン、なんて賢いんだ」
・「状況 アフリカ史と重なる」 ケニア大使安保理演説 分割の経緯 引き合いに
・論考 制裁 これまでにない影響 駐ジョージア・駐カザフスタン元米大使
 ウィリアム・コートニー氏
・在日ウクライナ人「戦争反対」 ロシア大使館近くで抗議

2022年2月25日
・露、ウクライナ侵攻 首都・主要都市攻撃 多方面から 40人以上死 米欧強く非難
・G7、追加制裁確認へ 首脳会議 日本政府きょう発表
・日米欧の結束 試される
・政府、邦人保護に注力 サイバー攻撃を警戒
・原油急騰 100ドル突破
・米制裁 効果未知数 「金融」・ハイテク規制へ 安保理、無力さ露呈 会合中に作戦、
 欧州など即座に非難■中国 直接批判せず
・露、外交に見切り ウクライナ侵攻 対米欧「勢力圏」確保図る
・軍事介入繰り返す NATO接近を阻止
・【社説】ウクライナ侵攻 ロシアに暴挙の代償払わせよ 国連憲章踏みにじる重大な挑戦(読売)
・【社説】ロシアのウクライナ侵攻 秩序と民主を侵す暴挙だ(朝日)
・北方領土交渉 振り出し ウクライナ侵攻 露、包囲網に反発必至
・与野党 非難相次ぐ
・露、ウクライナ侵攻 破壊された平和(写真)
・プーチン大統領演説要旨
・バイデン大統領声明全文
・仲介外交 独仏頓挫 「説得力 過信」指摘も
・NATO「露、侵略選んだ」 緊急会合 東欧の防衛強化急ぐ
・軍事力 露が圧倒 予算10倍 最新兵器投入
・米政権に試練 制裁以外 打つ手乏しく
・ウクライナ徹底抗戦へ 大統領 戒厳令、露と断交
・分析 ウクライナ危機 露の軍事行動 止めるのは困難 ベルギー王立国際関係研究所
 スベン・ビスコップ教授
・追加制裁 国内注視 大手3行など ロシア向け与信1兆円
・露侵攻 原油急騰 一時100ドル突破 供給停滞 高まる懸念
・ロシア株 一時50%安 追加制裁に警戒 国債売りも加速 リスク回避 円高進む
・日米、石油備蓄再放出を検討 他国との連携 視野
・船舶戦争保険 値上げへ 損保大手 ウクライナ周辺
・論点スペシャル 露のウクライナ侵攻 どう見る プーチン的世界観 背景 日本国際問題研究所
 理事長 佐々江賢一郎氏、冷戦後秩序への挑戦 笹川平和財団主任研究員 畔蒜泰助氏
・日本から平和祈る 「戦争いらない」
・未明の街 爆撃音 露、ウクライナ侵攻 首都混乱 おびえる市民
・「欧州のパンかご」◆キエフ・バレエ団
・「プーチンのせいだ」 西部の街リビウ 押し寄せる避難者
・英「傍観せぬ」、仏「連帯を」
・偽情報発信 今後本格化か 日大危機管理部教授 小谷 賢氏
・欧米の制裁 脅威ではない ロシア・政治情報センター所長 アレクセイ・ムヒン氏
・別の形でも欧米に圧力 笹川平和財団主任研究員 畔蒜泰助氏
・バイデン・米大統領 「ロシアにさらなる代償を」
 ゼレンスキー・ウクライナ大統領 「慌てないで 私たちは強い」
 プーチン・ロシア大統領 「我が国 最強の核保有国」
・壊された日常(写真)

2022年2月26日
・露軍、キエフ到達 ウクライナ首都陥落危機 ミサイル攻撃も 政権早期転覆狙う
・警報 地下で息潜め リビウ
・対露ハイテク輸出規制 金融も 日米欧、追加制裁
・NATO、東欧増派協議 首脳会議
・経済安保 体制整備へ 法案 閣議決定 技術流出を防止
・貿易・金融 露に圧力 日米欧など追加制裁 実行性疑問の声も
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・【社説】ウクライナ侵略 原油高の悪影響を最小限に(読売)
・東アジア安保 影響懸念 ウクライナ侵攻 政府、中国と台湾 念頭
・「侵略しないための9条」 共産・志位氏に反論相次ぐ
・ウクライナ侵攻 日常 はぎ取られて(写真)
・バイデン大統領記者会見要旨
・NATO 増派で板挟み 東欧地域 露への刺激を懸念
・印首相「暴力即時停止」 電話会談 露大統領に要請
・避難民 隣国が支援 ウクライナ侵攻 わずかな荷物 徹夜で続々 ポーランド、食事・医療提供
・露60都市で侵攻抗議 1800人超拘束
・分析 ウクライナ危機 8年間の西側の支援「失敗」 英国立防衛安全保障研究所
 ニック・レイノルズ リサーチアナリスト
・露の報復 製造業警戒 政府追加制裁 レアメタル輸入 滞る恐れ
・JT、ウクライナ工場停止 「キャメル」など製造
・ガソリン補助拡充へ 来月から1リットル最大25円
・欧州天然ガス 6割高 露からの供給不安拡大
・株500円超上げ
・日本郵便 荷物の引き受けを停止 ウクライナ宛て
・視点 ウクライナ危機 プーチン氏 無謀な賭け 露中心 秩序再構築狙う 名古屋外国語大学長
 亀山郁夫氏
・IPC、露非難
・欧州CL決勝 露で開催せず フランスに変更
・首都 市民パニック ウクライナ侵攻 早朝に爆発音「絶望的」

2022年2月27日
・キエフ攻防 激化 ウクライナ 市街戦 民間にも被害 露軍、南部都市制圧
・停戦協議 調整難航か プーチン氏 揺さぶり 露ウクライナ
・空襲警戒 静まる夜 リビウ
・米欧、露大統領に制裁 異例の資産凍結 外相にも 「暴君の仲間入り」 「無能表す」露は反発
・対露経済制裁 日本も決定
・大国の横暴 安保理無力 中国は棄権
・安保理の決議 否決 侵攻非難 露が拒否権行使
・G7外相 対露協議へ オンライン
・首都死守へ抗戦 ゼレンスキー氏強気崩さず ウクライナ
・露侵攻作戦 遅滞か 包囲「政権自壊」待つ戦術も
・ウクライナに寄港中止へ 日本郵船
・解説 ウクライナ侵攻 NATO接近 露が警戒 クリミア奪還の動き 引き金 歴史や文化
 「兄弟国家」、国際秩序打破 武力で挑んだ
・対露制裁 「決済網排除」賛否割れる 米英積極 資源依存 独など慎重
・NATO 東欧防衛強化
・ポーランドへ長い列 リビウ ガラリ緊迫
・分析 ウクライナ危機 中露接近 侵攻を後押し 米ハドソン研究所政治軍事分析センター
 リチャード・ワイツ所長
・人影消え 響く銃声 ウクライナ 緊迫の首都 邦人記者語る 「状況 世界に伝えたい」
・日本各地で抗議集会
・ウクライナ侵攻 「安全圏」のはずが シェルター整備■献血に人殺到
・ロシアとNATO 深い溝の訳は
・非難決議案「提案国」異例の多さ
・国境付近 大量の地上部隊 キエフ制圧に向けた準備か(衛星写真)
・【社説】ウクライナ侵攻 撤兵求める国際圧力を(朝日)
・【社説】ウクライナ侵攻激化 市民の命 これ以上奪うな(信濃毎日)
・古都 響く警報 漂う不穏 ウクライナ11万人国外避難 西武リビウ「安全な場所なくなった」
・米欧、プーチン氏に制裁 国際決済 ロシア締め出し現実味 強硬論台頭
・ゼレンスキー氏「国を守る」首都離れず
・揺れる国際秩序 ウクライナ危機 視線の先に中国の動き 日本政府 制裁で欧米と歩調
・中国の軍事的圧力に直面 台湾への波及 議論が活発化
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 続いて、3年が過ぎた今年2月24日から2月27日までの購読紙の見出しを見ると次のようである。

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2025年2月24日
・ウクライナ
 侵略3年 見えぬ停戦 民間人1万2300人死亡
・侵略3年
 兄が「父」に、抗戦 揺らぐ世論、対露貿易縮小、家族の苦悩・決意、戦闘の構図 変化、露の街 並ぶ墓碑、無人機産業 育成、制裁 欧州に誤算、選手らに深い傷、葬送の調べ 連日
・ウクライナ侵略3年
 ヤルタ会談再現 露狙う
 母亡くし兄が「父」
 自由・平和 守る覚悟は 欧州総局長 尾関航也
・スキャナー
 ウクライナ 侵略抗戦3年 揺らぐ世論 領土妥協容認 広がる
 米露首脳会談 見通せず 露、制裁緩和要求か
・【社説】ウクライナ侵略
 プーチン氏に勝利与えるのか 法の支配と主権平等の堅持を
・続く制裁 対露貿易縮小 日本へのLNG米が逆転 インフラ復興へ日本の技
・物価高のきっかけ
・ウクライナ侵略3年
 「子供たち」の未来 守る 「お兄ちゃんは世界一」
 変わる家族 苦悩と決意 幸せ 2人ならみえる 露の攻撃 右腕・視力失う
 露側プロパガンダ 離れた心 クリミアの父と
 国外避難 妻とすれ違い
 アプリ活用 結婚促進
 ウクライナで結婚が減り、離婚が増えている
・ウクライナ侵略3年
 露西部 ウクライナ後退 参戦の北兵士 死傷4000人超か 人海戦術・東部で進軍
 変化する戦闘の構図
 露、核の使用要件緩和
・中国、和平交渉関与望む 欧ウクライナに接近も
・西武ニジニーノブゴロド露軍需の街 増える墓碑 
 前線いた兵士「早く停戦」
・戦後復興 米中対話の余地 
 中国社会科学院 ロシア東欧中央アジア研究所研究員 李勇慧氏
・キーウ:無人機産業 官民が一体 反攻へ育成 
 国内生産4000機➡400万機に 西側諸国への期待 低下
 キーウ国際社会学研究所 アントン・フルシェツキー所長
・公正な和平 日欧協力を
 EU・ポーランド駐日大使 共同寄稿
・英仏首脳 停戦巡り訪米へ トランプ氏と一致点探る
・トランプ大統領 支持率低下 官僚改革、物価高で反感
・対ロシア制裁 欧州の誤算
 打撃受けず、天然ガス、原油高、停戦交渉

2025年2月25日
・拙速な停戦合意 懸念 ゼレンスキー氏 欧州首脳と連帯
・石破首相 ウクライナ関与 必要性強調
・ウクライナ侵略3年
 停戦への道3⃣ 「安全の保証」大国が翻弄
 「ブチャの魔女」奮い立つ 「人は2度殺されない」
 涙 笑顔 積み重なり
 活躍に感化 魔女に新顔 防空部隊 64歳も 夫を殺され 次こそ前線で
・米露交渉チーム 今週末会合 ウクライナ停戦向け サウジで開催か
・ドイツ政権交代へ 総選挙 中道右派第1党 強硬右派倍増
 首相候補 対露強硬派 メルツ党首 長射程 供与前向き
・警察チーム1万人救助 22年結成 戦況悪化 ドネツク州で
・西側支援総額42兆円 米4割、今後は停滞可能性
 米国1141.5臆ユーロ、ドイツ282.9、英国148.1、フランス142.9、日本105.3、
 オランダ96.7、デンマーク91.8
・西部では投資活発 ジェトロ キーウ事務所 柴田 哲男 所長
・鉱物権益譲渡 米に不満 ゼレンスキー大統領 「安全の保証」要求
・米「紛争終結」決議案 ウクライナ侵略 露批判避ける 安保理
・深層NEWS 「トランプ氏は 相手に不信感」

2025年2月26日
・米、露撤退決議に反対 ウクライナ侵略 欧州と亀裂 国連総会
・ウクライナ侵略3年
 停戦への道4⃣ 欧州安保 迫られる自立
 兵士の遺体 続く検視 キーウ
 激しい損傷 身元特定困難 それでも対面望む家族 医師は勧めず
・ウクライナ侵略
 米露が接近 揺らぐ秩序 衝撃の反対票 「包囲網」に異変 「米国第一」
・トランプ氏 前政権方針と「決別」
・日本「現状変更」認めぬ構え
・機雷対処演習に海自参加 昨年9月、黒海で 米ウクライナ主催
・併合地 米と共同開発 プーチン氏 呼びかけ ウクライナ4州 鉱物資源
・「今年中に停戦」 駐日大使が期待 ウクライナ
・深層NEWS 「米欧の亀裂は深刻」

2025年2月27日
・米に鉱物権譲渡 合意へ ゼレンスキー氏28日訪米  協定署名見通し 
 欧米メディア報道
・米露外交団協議 トルコで27日に
・インフレ深刻・GDP減速予測 露経済 戦争依存ひずみ
・外国企業復帰に期待
・トランプ流 高圧的取引 鉱物権益譲渡 合意へ ゼレンスキー氏 妥協応じる
・平和維持部隊構想を議論 トランプ氏、プーチン氏と
・深層NEWS 協定「軍事的抑止」指摘 
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 米国のトランプ大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は2月28日、ホワイトハウスで会談した。ウクライナの鉱物資源を共同開発する協定の合意に向けて進むかに見えたが、会談の後半一気に雰囲気は変化してしまった。
 
 きっかけは、バンス副大統領の発言であったが、これにゼレンスキー氏がかみつく形になった。

 このやり取りはその後TVニュースで放映され、世界中に配信されたが、新聞紙上でも、主なやり取りとして、次のように紹介されている。

・バンス氏・・・平和と繁栄への道とは、外交に関与することだ。
・ゼレンスキー氏・・・2019年に仏独の首脳も交えてロシアと停戦で合意したが、破られた。
 外交とは一体どういう意味か。
・バンス氏・・・あなたの国が破壊されるのを止めることだ。そのような訴えは失礼だ。
・ゼレンスキー氏・・・米国も問題を抱えている。(欧州との間に)海があり、今はわからないかもしれないが、将来感じることになる。
・トランプ氏・・・あなたは我々に指図する立場にない。あなたには切ることができるカード(切り札)を持っていない。
・ゼレンスキー氏・・・カードで遊んでいるわけではない。
・トランプ氏・・・遊んでいる。数百万人の命と第3次世界大戦を賭けたギャンブルをしている。
・トランプ氏・・・今すぐ停戦すれば、銃弾が飛び交うのは止まり、ウクライナの人々が殺されることもなくなる。
・ゼレンスキー氏・・・戦争を止めたいが、「安全の保証」とともにと言っている。
・トランプ氏・・・あなたが取引をするか、我々が手を引くかのどちらかだ。我々が手を引けば、ウクライナは戦い抜かなければならない。

 この激しいやり取りの結果、ゼレンスキー氏は鉱物協定に署名せず、共同記者会見は中止され、アメリカを去ることになった。

 欧州に戻ったゼレンスキー氏は、各国首脳に暖かく迎えられたようであり、ウクライナ情勢をめぐり、イギリス・ロンドンで2日、ヨーロッパの首脳らによる会合が開かれた。各国は、ウクライナとともに停戦計画を作成し、アメリカと再協議を進めることで合意した。 

 アメリカとの協議が再開されたとして、どのような合意に至るであろうか。鉱物資源に関する協定は、2国間で合意すれば済む話であるが、長期にわたるウクライナの安全の保証はロシア抜きには語れない。トランプ大統領と言えども簡単に約束できるものではない。

 欧州は将来ウクライナのNATO加盟を認める方向であるが、ロシアは勿論のこと、アメリカも和平交渉を進めようとする今の段階ではロシア寄りの立場をとっていてNATO加盟反対の姿勢を貫いている。どのような合意の可能性があるのだろうか。トランプ大統領にこの難しい局面を解決する秘策があるのだろうか。





 
 

 
 
 

 
コメント
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