まっしゅ★たわごと

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灘の酒蔵探訪2014《後編》

2014年10月27日 22時26分03秒 | 六甲・まや


白鶴資料館では甘酒入りソフトクリームを購入。酒蔵巡りのバスチケット提示で半額の150円で買えるとあって、買ってしまった。店員さん曰く『甘酒は香り付け程度』とのことであったがチーズのような発酵食品系の濃厚な味わいがあって美味しかった。ソフトクリームの後ろに居る2人組はリアル人物ではなく人形。一見すると良くできているため、本物の人間かと思って「そうかぁここは、座敷で休憩しながらお酒が飲める場所なんやなぁ」と勝手に思っていたけど、座敷内は展示の一部らしく立ち入り禁止になっていた。



ここでは秋限定の「ひやおろし」を購入。ここ以降、いろいろな酒造屋さんで「ひやおろし」を試すもここのがいちばん美味しかった。説明書きには「冬から春にかけて醸造したお酒を、ひと夏熟成させ、秋に瓶詰したお酒のことです。ひと夏を越したことで熟成され、酒質に丸みをおび、まろやかさが味わえるお酒です」とある。

確かにまろやかさがあるのだが。ラベルの裏を見ると「醸造アルコール」とある。「醸造アルコール」とあるからこれは純米酒ではなく本醸造酒に区分される。日本酒の区分を説明した文献を見るといずれの文献も「純米酒と本醸造酒の間に優劣は存在しない」と説明されている。

だが「醸造酒よりも純米酒の方が上位なのでは?」という疑念がどうしても払拭されない。人によっては純米よりも本醸造の味わいの方が好きという人も多いけど、個人的には「不要な添加物」が加えられているようで馴染みにくい。何だか「純米」の方が上位酒のように思えてならない。更に幾多もの文献によると「醸造アルコール」は「不要な添加物」ではなく「でんぷん質物や含糖質物から醸造されたアルコール」であると説明されているが、「醸造アルコール」の成分構成が糖類なのか、でんぷんなのか、はたまた他のものなのか、判然とせずブラックボックス化しているようで気持ち悪い感じが否めないというのも正直なところ。

つまり、白鶴の「ひやおろし」を試飲してみたときに感じた「まろやかさ」が、ラベルの説明書きにあったように「ひと夏を越したことで熟成されたまろやかさ」なのか、「醸造されたアルコールによって合成された風味」なのか、区別しにくいというところにある。現に、他の酒造屋さんで試飲した「ひやおろし」はどれも辛口でキリッとした味わいであったし、そのあたりの白黒が非常に謎なのである。



これから魚崎郷(「うおざきごう」と入力し変換キーを叩くと「魚座記号」と出る。困ったものである)にある菊正宗酒造記念館・櫻正宗記念館・浜福鶴吟醸工房を巡るとしよう。



白鶴酒造資料館を西に進むとやがて菊正宗ムラに辿りつく。酒造メーカーの工場近くに来ると長い管が道路を渡っているのをよく見かけるのだけれど、ここの渡り方はなかなかダイナミックだと思う。右奥から交差点を斜め横断した配管は左手にあるコンビニの駐車場を縦断して工場の敷地に入っていくのだから。



黒と白、あるいは直方体と円柱。



灘五郷と言えばこんな感じらしい。



菊正宗酒造記念館に到着、正面入口が控えて立っているのに全面のスペースが地味な色彩の舗装のままになっているのは、



記念館にやってくる大型観光バスが乗りつけても



大丈夫なようになっているのだと思われる。



六甲ライナーの下をくぐり、住吉川を渡る。六甲ライナーの柱脚が片持ち構造で軌道を支えてる姿が非常にアンバランスに見えて恐ろしい。



魚崎郷地区地区計画は建物用途の制限を行っているようであるが、



歩道の車道側のしつらえも一定の間隔を空けて植えられた松と、丘のように盛り上がった芝生とでなかなか良い風情を醸し出しているように思う。



櫻正宗記念館が今ひとつな感じだったので、



浜福鶴吟醸工房もあまり期待せずに行ってみたのだが、ここは工場見学スペースがあったり、黒糖の味がまろやかにきいた梅酒やら、ブランデー樽で熟成させた日本酒やら、野心的な商品があって面白かった。ここに来るまでけっこうな試飲をしていたので、ここでは思うほど試飲できなかった。次回はいろいろと飲み比べをしてみたいと思った。



緑色のポンチョ(ミニバス)で廻る西ルートとは別に、白鶴から浜福鶴を巡る東ルートはオレンジ色のバスがやってくる。



阪神御影駅の近くで「ひがしなだスイーツめぐりバス」と遭遇。このスイーツバスと



オレンジ色の酒蔵探訪バスと



緑色の酒蔵探訪バスはどれも「みなと観光バス」の運行となっていて、スイーツバスとは阪神御影駅とJR住吉駅で、



東西酒蔵探訪バスはJR六甲道駅でそれぞれ乗換がしやすいダイヤで運行時間が設定されている。これだけ廻ってスタンプを3か所集めると豪華賞品が当たるスタンプラリーに応募できるというのだから、これまた楽しい企画である。来年もまた、いや、再来週あたりもう一回訪れてみようかな。

おしまい。


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