まっしゅ★たわごと

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マッサンをようやく見終えた。

2015年03月30日 23時03分06秒 | ぶつぶつ


マッサンをようやく見終えた。「ようやく」という言葉がぴったりのドラマである。

マッサンの人物評は「飽きっぽく」「独りよがり」で「喧嘩早く」「深く考えず」「働きもせず」「エリーに助けられっぱなし」で、いつまでたっても「優柔不断」それなのに「亭主関白」で「わがまま」で「人の忠告に耳を貸さず」「商売が下手」で「出資者を欺き」誰に会っても「辛気臭い」と言われる始末。

物語の主人公としては散々な脚本だと思うし、実在の人物で、しかも職人的な技術力で偉業を成し遂げた人物をモデルにしているにしてはあまりにも失礼な物語だと思う。それでいて、マッサン以外の登場人物はみなキラキラしていて魅力的で、特にリタをモデルとするエリーは終始キラキラしていた。タイトルも「マッサン」ではなく「マッサン以外」「エリーと旦那」「エリザベス」の方が良いのではないかと思いながら見ることもしばしば。

実在するっ事柄をネーミングを替えて登場させているのは面白いなあと思った。特定の企業名を出せないのは、それがNHKであるからなのであるが、サントリーを鴨居商店と呼び、鳥井社長を鴨居社長と呼ばせ、太陽ワインやウィッキーも大変面白かったと思う。

命の水「ウイスキー」を題材にしているのに樽から瓶に詰めるときの成果品であるウイスキーがジャバジャバとこぼれ出すシーンは演出とは言え「商品であるウイスキーを無駄にこぼしている」ように見えるし、各シーンでウイスキーをコップに注ぐ時も手荒く、滴がコップの外に跳ねこぼれるシーンもあったりとかで、このあたりは主役のウイスキーをもっと大切に扱ってほしかったし、ラスト2週目で大成する3級ウイスキー「余市の唄」は原酒5%の薄さで着色料も使わない設定なのに、カラメルのように茶色が濃かったり、そのあたりの演出もいま一つかなと。


結局、第一週から最終週まで全話見たけれど最初の1~2週と最後の1~2週はとても良かったし、鴨居社長が登場する回もものすごく良かった。さすが堤真一は名優だと思う。できることならばラストにもう一度、鴨居社長に登場してほしかったなあとも思ってみたりする。

ラスト2週は一気に見たけれど、凄く時間が跳躍する。前半で何週も何週もマッサンが拗ねて働かないでブラブラしている週が続いた時には、さすがに見るのをやめようかと思ったけれど、後半、これだけ時間を跳躍するのであれば、前半のつまらない失業シーンを割愛してでも晩年をもっと丁寧に描いて欲しかったようにも思う。

最終回に至る週のエリーの最後のラブレターは感動。やっぱり最後まで見ていて良かったなと思う瞬間であった。やっぱりこのドラマ「マッサン」よりも「エリー」の方が良いなと思った。ま、終わりよければすべてよしというところだろうか。


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