まっしゅ★たわごと

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まっしゅ、新生・大阪駅を探訪す!【3】

2011年05月18日 00時27分08秒 | 都市



前回、前々回に引き続きのネタで、今回は伊勢丹2階出入口と駐車場を結ぶ歩行者専用通路について書いてみようと思う。





伊勢丹側にある歩行者専用通路は、昔の11番線ホームを利用している。







現在の11番線ホームはシャトルバス連絡路の南隣にあり、何故、隣のホームに番号がずれているかと言えば、大阪駅大改修工事が始まったすぐくらいの時までは大阪環状線のホームは現在のように「1番線」「2番線」と番号では呼ばれずに「外回り線」「内回り線」と呼ばれていたからである。ところで、上の写真の「HV」「EV」とは何をあらわすのだろうか?「HV」はハイブリブリッドカーで「EV」はエレクトリックカーか?だとしても、ライン引きしている意味がわからん・・・





旧11番ホームはほぼ当時の姿のまま残されており小荷物昇降機の扉があったりもする。





小荷物昇降機のシャフト部分も撤去されずに残っている。





ホームの端はこの辺で終わっており、ここから駐車場までは鉄骨フレームに折半を張った程度の簡易な歩廊が続いている。





上の航空写真によれば、旧11番ホームは赤く縁取った部分で、昇降機のシャフト部分が緑の四角を書いた部分。それに簡易な作りの歩廊は青い四角の部分になっている。





それを地図で見るとこうなる。ちょうど、簡易な歩廊部分の直下はJR西労組事務所・JR西日本商事大阪駅倉庫・JR西日本旅客鉄道大阪車掌区が並んでいて、更にその奥には、大阪駅大会議室・JR西日本旅客鉄道大阪電車区が入居していおり、かなり混沌としているのがわかる。ここは、かつて西梅田貨物駅と北梅田貨物駅を連絡する貨物線が高架下をくぐっており、貨物線を廃止した際に活用されたスペースだと思われる。

そして、ちょうど旧11番ホームがあったであろう場所の「ブルートレイン便荷物」と書かれた「荷物」のところらへんが茶色くなっていて、そこから右下方向に通路状のラインが2本見えるが、ここは旧大阪中央郵便局と大阪駅を結ぶ連絡通路があったところで、その昔、郵便物を国鉄で運んでいた頃の遺構で、今でもそれは、ホーム上で販売するKIOSKの商品などを搬出入するためのルートとして活用されているのである。

上記のリンク先の写真で見るとわかりやすいのだがホーム手前寄りに右側の旧大阪中央郵便局から東海道線の線路と直角方向のラインでホーム上に白い櫓のようなものが並んで建っているが、これが、郵便局に至る連絡通路と連絡する昇降機の機械室部分なのである。






そんなわけで、旧大阪中央郵便局の建替計画が宙に浮いている今、建替案の如何によって、新ビルとなる施設と大阪駅の一体性も合わせて考えられるわけで、逆に言えば新ビルの計画案が具体化しない限りは、この辺りの高架下部分は容易に手が付けられないということになり、手がつけられないとなると、その直上に位置するシャトルバスの通行路もあまり手の込んだ構造に出来ないということなのではないだろうかと思ったりもする。

そもそも、そういう込み入った事情があるから、伊勢丹に近接した部分に立体駐車場を設けることが叶わず、歩行距離2分という微妙な距離感の位置に建設されたのかもしれないなと思ったりもするのである。