ネコとウッドクラフトと

現在ネコ14匹とウッドクラフトにはまっています

屋外飾り棚兼ガーデニング用品収納庫の作成

2016-11-29 21:08:20 | 木工作品
13期生のM山さんのご依頼で、屋外に置く飾り棚とガーデニング用の道具を収納するキャビネットとを兼用するものを作成した。

材料は屋外仕様ですので防腐剤をしみこませた2×8材にした。 しかし予想以上に反りやねじれが大きく、製材に手間取りました。
手押しと自動カンナで製材したが、集塵機がすぐにいっぱいになるほどでした。
乾燥がやや不十分の材だったのか製材後も動いてしまい、組立調整にもやや苦労した。
糊付けは耐水性のある2剤制のエポキシ系とした。

塗装にはキシラデコールのウォルナット色を用いた。

金具はアンティークな感じの出る鉄材のものとした。

下の収納部分と上の飾り棚とはあえて接合せず、ダボでずれないようにしてみた。 制作後に狂ってくる可能性が否めず、メンテナンスがしやすい構造にした。

玄関わきに納めさせていただいたが形も色もまずまずだったかな。 色は玄関ドアぐらい濃くても良かったかもしれない。 少しこれで使っていただき、経日変化などを見ていただく事にした。





ガーデニングの道具入れとしてあられ組の箱も作りました。 材料は赤松集成材。 

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吹きガラス体験

2016-11-23 16:53:27 | 木工作品
かねてから一度やってみたかった吹きガラスの体験教室に行ってきた。
場所は田谷にある九つ井戸が所有する陶芸とガラス工芸の工房。

吹きガラスは基本的にはガラスを溶かしては形を整え、また溶かしては(柔らかくして)形を整えるの繰り返しだが、非常に集中力の必要な作業である。また、ガラスの温度が下がると思うように整形できないので、手際の良さ(手早さ)も要求される。

思い出しながら吹きガラスの工程を簡単に紹介する。緊張していて、最初のほうは写真撮影をしそこなった

●先ずは溶けたガラスを金属パイプに巻き取る(炉の温度は1600℃だったと思う。巻き取る量など難しい工程なので先生が実施)。

●パイプを回転させながら息をゆっくりと吹き込、わずかに膨らんだところで止める。

●細かく砕けた好みの色ガラスを出来上がりをイメージしながら表面に着ける。

●1400℃ほどの炉で色ガラスを本体のガラスに回転させながら溶け込ます。

●別の色ガラスを付着させ、同様の作業をする。

●最初の炉に戻り、溶けたガラスをその上に巻き付ける。

●再び息を吹き込み膨らみを大きくしていく(これを何回か繰り返す)

●コップを作ったOさんは、膨らんだガラスの塊を逆さにし、ゆっくりと振り子運動させる。


●ガラスを温め直しては振り子運動を繰り返すと、だんだんと長細くなってきました。


●求める大きさになったところで底の部分の整形です。 濡らした木片を押し当てながら整形します。アシストしてくれているのは、丁寧な指導をしてくださった佐藤先生(左)と福原先生です。


●底の中心に別のパイプを少量の溶けたガラスで取り付けます。


●底にパイプが付いたところで、最初のパイプを切り離します。 あらかじめ細くしておいた部分に水のついたやすりで傷をつけ、最初のパイプを軽くたたくと、気持ちよいほどきれいに切り離せます。 切り離した部分に小さな穴が開き、そこが口になるわけです。


●今度は口の整形です。大きなピンセット状の道具を小さな口に当て、回転させながら押し広げていきます。


●最後に後から付けたパイプを切り離し、切り離し跡をピンポイントで成形し、完成です。あとは500℃の炉で一昼夜かけてゆっくりと冷やしていきます。
Oさんが作ったコップです。彼女は過去にガラス細工の経験があり、柄も形もほぼイメージ通りの物ができたようです。 

 
●後日、大好きなビールを注いだ写真を送ってくれました。 なかなか合いますねー!

 



小生の作品です。手のついたマグカップです。 本当はもう少し丸みを帯びた形にしたかったのだが。それと柄が流れているが、本当はドット柄をイメージしていた。 どうやら、色ガラスを本体に溶かし込む工程で回転を一方向にしたための様だ。 ガラスの経験があるOさんは両方向に回転させればドット柄になるだろうと思いついたのだそうだ。



今回の体験では、操作の肝心なところはほとんど先生がやってくれ、その他の作業も手を添えてくれたので、なんとか完成できたが、プロはこの全行程を一人でこなすのだからビックリである。
なかなか面白い体験ができたし、自分でやった部分は少ないのだが、そこそこの達成感も得られた。 おそらく指導者の教え方、アドバイスなどが大変わかりやすく丁寧だったからだと感じている。 

最近は生意気にも教わる側よりも教える側の立場が多くなった小生だが、今回の体験はその点でも大いに参考となった。



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武蔵美所蔵の椅子を見に

2016-11-17 20:23:16 | 木工作品
ダニエル家具の学校校長の島崎先生の御好意と武蔵野美術大学の御協力とダニエル家具の学校事務局長の前野さん等のご尽力で武蔵美所蔵(島崎先生が長年かけて収集した)のいわゆる世界の名作椅子を見せて、触って、座ってという機会を得ました。ダニエルの家具の学校在校生・卒業生に公開してくださったのです。

応募を募ったところ、70名を超える参加希望があり、とても1日では収まらないので2回にわたり開催されることになり、小生はその1回目に参加しました。 それでも、30名強の参加者で、先生の講演はすし詰め状態でした。

講演では現代チェアーにいたる大きな潮流が解説されましたが、同時に作り手の心構えについても言及されていました。 それは、先生の著書や授業でもよくおっしゃられているのですが、「過去のデザイン、スタイルをおおいに参考にしなさい。リ・デザインを繰り返すことで自分スタイルを確立することにつながるのだ」というものです。  これはかつて小生がいたサイエンスの世界でも同様で、まずは先人の模倣からでした。 いきなり新しいアイデアや事象が降って湧いて出るようなことは極ごく稀で、そのようなことが起きたらまず自分を疑えと言われたものだ。オボカタ女史もそれを肝に銘じていれば・・・。

講演の後は名作椅子に座れる事が許され、ウェグナーの「ザ・チェアー」やシェイカーなどは人気の的であった。







ずらーと並んだ所蔵品。 これはほんの一部で、全部では400脚以上とのこと。





ウェグナーにとってターニングポイントとなった明代の椅子「圏椅」。 これをリメイクして「チャイニーズチェア」が生まれ、それが更に「ザ・チェア」、「Yチェア」と発展していく。


ザ・チェア  座ってみたが、安定感があり、すわり心地もいい。 アームの触感も最高!



これも椅子です。  作者は・・・、確認しそこないました。
モデルは13期生のシモちゃんです。 待ち受けにする方は小生にご一報を!





こんなミニュチュアも。   できは我らといい勝負?  学生さんの作品かな?


関連記事はダニエル家具の学校ブログにも http://blog.goo.ne.jp/kagunogatukou  
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ククサ造りにはまってます

2016-11-08 21:24:16 | 木工作品
フィンランドでは大切な人には必ずプレゼントする「ククサ(kuksa)」なるものを造ってみた。幸福のシンボルなのだそうだ。
ククサとは木製のマグカップのこと。 本来は白樺のこぶで作るのだそうだ。白樺に傷をつけると修復しようとしてこぶ状のものができるが、使えるようなものになるには十数年かかるという。 

白樺のこぶは手に入らないので、ヒノキの切株(根に近い部分)を用いてみた。

作ってみると、これがなかなか面白く、しかし、気に入った形にはなかなか成らず、また、作り方もいろいろありそうで、今私の中でククサ造りがブームである。




ククサ造りに用いたヒノキの切株。 ずいぶん前にいただいたものだがなかなか作りたいものが思いつかず、やっと日の目を見たわけです。



まずは帯鋸でだいたいの形状に切り出します



さらに仕上がりをイメージしてもう少し形を整えます。荒掘りと言ったところでしょうか。



それからカップの中をくりぬきます。 特殊なナイフが必要となりますが、持ってないので旋盤で削り取ってます。




取っ手の部分を削り出し、さらに全体を南京鉋、豆鉋、ナイフ、鑿で整えていきます。
この後、高濃度の塩水で煮込むのだそうですが、それはまだ一度も試していません。材料がしまり、割れにくくなるとの事です。消毒も兼ねてるのかな?




出来上がりです。 オリーブオイルでフィニシュしています。 塩ゆでしなくても使っていくうちにしまってくるような気がします。




こちらはかえでで造ったものです。 あえて節くれだった部分をつかっています。結構いい味がでたと自画自賛しています。





ククサのある食卓です。  このようにポタージュやミルクなどにはよく似合うと思います。





こんな失敗もあります。  削りを進めていたら、ほんとに小さなひびが出てきました。 水漏れを確認するため一晩水をはってみました。 で、翌朝確認すると、なんとパックリ割れているではありませんか! 瀬戸物なら金継するのでしょうが、とりあえずエポキシパテで埋めてみました。つかえるのかなー???




カップの内側を大きなドリルで穴を開けた方法も試みています。この後、旋盤にかけると楽かもしれません。




当分楽しめそうです!



 
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