ネコとウッドクラフトと

現在ネコ14匹とウッドクラフトにはまっています

ペーパーコードと小椅子

2020-11-26 21:41:42 | 木工作品
ダニエル家具の学校はこの春で終了の予定でしたが、多くの方の強い要望で、今年限りの「カレッジコース」を展開しております。
手道具の調整・メンテナンスからキャビネット造りまで、これまでの初級、中級、上級の「いい所取り」といった内容のカリキュラムになっています。
小生は今回も木部の作業工程でお手伝いをさせていただいています。

カリキュラムの中でペーパーコード張りの椅子作成と座板に脚を差し込むタイプの小椅子作成の講座がありましたので紹介します。

ペーパーコードの椅子
先ず椅子を組むところからスタートです。
椅子の各パーツはプレ加工してあります。 
この講座では、ホゾとホゾ穴の関係、ホゾの長さ、組立手順、糊の使い方、ハタガネ等の使い方、脚の調整方法等々を学んでいただきます。
椅子本体が完成するといいいよペーパーコードを張って(編んで)いきます。
今回は一番ポピュラーなエンベロープ(封筒)張りです。 出来上がりが洋封筒の裏側のような形状になるので、このように呼ばれているようです。この作業はただただひたすら根気よく且つ丁寧に編んでゆきます。
作業の過程や、生徒さんの作品」を撮影しそこないましたので小生が作ったものを載せておきます。




木部本体は学校で作成した物と同じです。  チェスナット色に着色したあと、ローズウッド色のオイルで仕上げてあります。
また、編み方は学校のとは異なり鹿の子網、紐も6ミリ程度のロープを用いています。 木部の材料はカバザクラ。


以下は以前に同様の講座を開設するに当たり試作したプロトタイプのもので、木部本体は小生が作成し、張りは職人さんにお願いしたものです。




一番最初に小生が提案したタイプで、玄関に置き靴の脱着の際に役立てばと思って作りました。 部材が少し多いのと、目的のためにはもう少しサイズを大きくしないといけないので、没。 材料は赤松。
さすが、職人さんが編んだのは網目がキレイ!!






ダニエル設計部の図面に沿って作ったもの。  現在の物とほぼ同じ。 材料は赤松ですが・・・。

  

小椅子の作製
 こちらの講座では手道具をフル稼働して作成していただきました。  脚もご自分で旋盤を用いて作成しています(要所は職人さんが・・・。内緒・・・)。  四方転びの穴あけ、楔の効かせ方、四方ぞり鉋や外丸鉋での座グリなど、手加工の面白さを存分に味わっていただきました。
材料はカバザクラです。 堅い木ですが、加工性は良いので思ったほど苦労はなかったのではないでしょうか?




生徒さんの作品です。 どれも力作ぞろいです。 象嵌を施した方も・・・。
仕上げはオイルフィニッシュ。

小生も負けじと同様の椅子を平行して作ってみました。
全く同じ構造では面白くないので、脚を長くし、強度を持たせるために貫を入れてみました。
材料はブナ。



座板をもう少し薄くしてもよかったなー。  脚はマホガニー色のオイルでを塗ってみましたが、イメージとちょっと違ったのでウレタンカラーニス(マホガニー)で仕上げました。 まだちょっと・・・。  いっそもっと明るい赤にした方が良かったかなー?



11月28日    追記
小椅子を漆で仕上げた方がいました。
なかなかの出来です。

コメント
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