とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

映画『あのこは貴族』を見ました。

2021-03-21 20:32:37 | 映画
 映画『あのこは貴族』を見ました。格差の問題、性差の問題、家の問題など日本における現在の社会的な問題が見えてくる映画でした。いろんな問題がありながらも前を向いていく姿が後味がいい映画です。

監督 岨手由貴子
出演 門脇麦 水原希子 高良健吾 石橋静河 山下リオ

 東京に生まれ、箱入り娘として育てられた華子は、結婚を考えていた恋人に振られます。しかしそんなに落ち込んでいるようにも見えません。とは言え焦り始めたのか、見合いを繰り返します。そして家柄のいいしかもスマートな気遣いをする幸一郎との結婚が決まります。一方、美紀は富山から上京し、慶応大学に入学するが、家族の都合で大学を中退します。風俗業で働き、そこから職を見つけます。美紀は、幸一郎と華子と付き合う前に関係をもっていて、それが華子と幸一郎が付き合い始めてからも続いていました。そんな華子と美紀が思いがけず出会い、それぞれの生き方をもう一度考え始め、自分の人生を歩み始めます。

 「一億総中流」と言っていた時代は終わり、日本はどんどん格差が広がっています。しかし経済的な厳しさありますが、いくら貧乏でも生きていくことに苦労するほどではない。(もちろん例外はありますが)貧乏な方が自由なのかもしれません。

 高校を見ても、進学校で無意味な勉強を強制されている生徒よりも、時間の余裕があり、自分のやりたいことをやっている生徒の方がいいようにおもわれることがあります。それぞれの人生であり、それを比べることはできません。自分に合った生き方というものを、経済的に劣っている人の方ができているのではないか。そんな風に見えます。

 大切なのは自分の意志で生きることができることです。そんなことを考えさせられる映画でした。

 門脇麦、水原希子、石橋静河、山下リオら若手の女優たちがとれも魅力的でした。


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「そして何よりワクチンという武器があります」と言っているような人に任せていいの?

2021-03-19 07:03:08 | 政治
 菅総理が緊急事態宣言の解除を表明し、記者会見を行った。お粗末な記者会見であった。

 前回のこのブログで私は、感染者が増加傾向に転じた中での解除に疑問の声も上がる中での解除だったのでリーダーの言葉が重要になる、という内容を書いた。だから注目して見ていた。しかし当たり前の内容を棒読みしただけの、事務連絡のような会見であった。

 一番気になる、増加傾向に転じているのに解除するということに対する理由付けが明確に示されなかった。そのために対策の当たり前のことを当たり前に言い直しただけで、このままでは感染拡大はしょうがないと思わせるような印象であった。

 さらに、最後の部分の次の所がとても気になった。

「その中で、一年間で分かってきたこともあります。
そして何よりワクチンという武器があります。
一進一退はあっても、必ず先には灯りが見えてきます。」

 この中の「何よりワクチンという武器があります。」の所がひどい。結局はワクチン頼みなのか。だとしたらまだこれから長い時間がかかるのはわかっているので、ここでの宣言解除は早すぎるという印象しか受けないのである。

 国民に今後の行動の指針を与えるような会見ではなかったのは明らかであり、今後の感染の拡大が心配になった。
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リーダーの言葉(緊急事態宣言の解除に関して)

2021-03-17 18:29:21 | 社会
 新型コロナウイルスの対応が八方ふさがり状態になっている。今必要なのはリーダーの言葉である。

 1都3県の新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除されるという報道が流れている。いわゆる「下げ止まり」の状態になっており、これ以上の緊急事態宣言は飲食業や観光業、あるいはエンタメを圧迫する。また一般の市民もそろそろ耐え切れなくなってきている。だから解除もしょうがないと思うのも確かである。しかし東京都の新規感染者は今日が407人判明しており、増加に転じたと言っていいだろう。このタイミングでの緊急事態宣言の解除に対する不安もある。どうしたらいいのかわからないと言うのが正直な気持ちであろう。

 一番の問題はそもそも「緊急事態宣言」というものが何だったのかがわからないということである。「緊急事態宣言」は強制力もないし、一般市民の意識に訴えるレッテルであった。当初このレッテルがかなり効果があったが、さすがにここまで長くなるとそうもいかなくなってしまった。いくら日本人が真面目だと言っても、これ以上は耐えられなく、どうせレッテルなんだからもういいだろうということになってしまっているのが現状である。

 現状は八方ふさがりになってしまっている。

 これを打開するのは、やはりリーダーの言葉であろう。ある程度の経済活動をしながら、コロナウイルスの上昇を抑えなければいけない。そのためにはどういうことをすべきなのかを国民に分かりやすく、しかも心を込めて訴えなければいけない。

 いよいよ正念場である。菅総理や各都道府県知事の能力を発揮してほしい。
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総務大臣の会食問題について

2021-03-14 18:15:26 | 政治
 武田良太総務相がNTTとの会食があったかどうかを問われ「個別の事案に答えるのは控える。国民の疑念を招くような会食や会合に応じたことはない」と答えたと言うことです。NTTと会食があったことが「国民の疑念を招く」ものであり、この回答が論理的に無理があります。武田総務相の発言は怪しいのは明らかです。

 もちろん会食自体が悪いことではありません。だとすれば単なる会食であり、接待ではなかったと言えばいいだけです。それをごまかした言い方をしているのは誠実ではないわけで、問題があります。

 しかしそれ以上の問題があるのは、このような明らかにごまかそうとする発言がまかり通ってしまうこの国の現状です。この発言のでたらめであることは明らかなのに、大きな問題とはなっていないということです。これはなぜなのでしょうか。

 野党もマスコミも攻めることができません。これは野党やマスコミのせいなのでしょうか。それとも社会全体が政治の不正に対して寛容になっているのでしょうか。それとも諦めているのでしょうか。それとも与党の「空気」づくりが上手なのでしょうか。

 いずれにしてもこのままで許すべき問題でないのは明らかです。きちんと間違いは間違いと認めて次に進む必要があります。
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「未曾有」

2021-03-12 07:18:35 | 社会
 近年「未曾有」という言葉が頻繁に使われている。「未曾有」というのは「未だかつてあらず」という意味である。この「未曾有」の使われ方がおかしい。

 例えば、東日本大震災にも使われることが多い。しかし日本の東の太平洋沖を震源とした巨大地震はかつて何度も起こっていたことは知られていた。津波の危険性についても少なくとも専門家は知っていた。だから決して「未曾有」ではない。

 新型コロナウイルスもそうだ。感染病の世界的流行はこれまで何度もあった。パンデミックは決して「未曾有」ではない。

 どうも「未曾有」という言葉の意味が一部の人間によって捻じ曲げられている。政治家の言い訳のために使われているように思われるのだ。

 このように「未曾有」ではない自然災害を「未曾有」のものととらえようとする人間が原発を作ったから、あってはならない原発事故が起こった。

 現代に生きる人間の思い上がりこそが「未曾有」なのだ。人間がこれほど思い上がっていた時代はないのだ。人間の思い上がりによってあらゆるものが必然となった。この思い上がりに気が付き、すぐに行動を起こさなければいけない。

 人間は思い上がりによって、もはや「未曾有」という言葉はなくなってしまったのだ。
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