日本ハムが来春に開業する新球場「エスコンフィールド北海道」のファウルゾーンのサイズが問題になっている。公認野球規則では本塁からバックネット側のフェンスまで60フィート(約18メートル)以上が必要とされているが、15メートルほどしかないというのだ。私には子問題が必要以上に大きくなっていることに、日本の姿が見えるように思われる。
規則は規則なのだからこれを遵守しなければならないという主張はもっともである。これを否定したら規則なんてなんの意味もなくなってしまう。規則を盾に主張をし続ければ誰も反論できない。
しかし一方では、その規則自体が古いものであり、どういう根拠で作られたものかもよくわからないものであるようだ。そもそもがアメリカではアバウトであったものが日本語に訳された際に厳密になったという説明もある。しかもこのルールによって何がどうよくなるのかもわからない。これを変更しても誰も困らないどころか、観客にとっては臨場感のあるいい球場になるのである。「ブラック校則」と似ている規則なのである。
こういうときのためにコミッショナーがいる。日本ハムに対しては戒告処分を与え、その上で新球場を現状のままで使用することを認めるというのがいい落としどころであろう。
この問題でもそうなのだが、良かれと思ってやったことでも、ミスがあるとそこを必要以上に叩き潰す、そんな風潮が日本にはあるように思われる。もっと誠実に話し合い、よりよい解決を目指すという方向に進もうとうする態度が必要だと私は思う。