とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

政権は自分に都合のいい意見しか聞かない

2021-06-05 06:36:06 | 政治
 丸川珠代五輪相が4日、閣議後の会見で、新型コロナ対策分科会の尾身茂会長が東京オリンピック(五輪)・パラリンピックについて「何のために開催するのか明らかになっていない」と指摘した件について「我々はスポーツの持つ力を信じてやってきた。別の地平から見てきた言葉をそのまま言っても、なかなか通じづらいというのが私の実感です」との見解を述べたという。

 また、田村憲久厚生労働相は「自主的な研究の成果の発表だと思うので、そういう形で受け止めさせていただく」と述べたという。このふたりの発言はあまりにひどい。理由についてはあらためて言うまでもないだろう。

 この政権は科学なんて信じていない。結果だけを見据えて、その結果に都合のいいものだけを取り上げる。オリンピックを実施し、経済を回すことだけが現政権の目指す結果であり、その結果を実現するために、世論を作り上げることが彼らの仕事になっている。そのためには事実を無視したり、時には捻じ曲げたりもする。

 確かに目標を持つことはいいことだ。目標がなければ政治なんてできるはずがない。しかし目標しか見ていないので、その目標に反するような意見や事実が出てきても、それに対応できない。丸川大臣、田村大臣の発言のひどさはそこから来ている。自分の目指す結論と違うものがでてきたときには対応することができなくなるのだ。

 目標と現実に齟齬がある時、修正しながら進めるのが政治家の役割である。今の政治家にはそれができない。それはおそらく今の政治家は真の政治家などではなく、単なる経済界の使用人でしかないからだ。
コメント
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