とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

源氏物語を読む⑫「須磨」

2021-01-04 17:36:35 | 源氏物語
 「源氏物語を読む」シリーズの12回目。「須磨」です。自分の備忘録として書き残しておきます。しばらく中断してしまいました。我ながら情けない。とは言え、今後も自信ありません。

・源氏物語にとっての大きな展開を生む帖
もしこの帖がなかったら、光源氏はただの偉い人で終わってしまいます。光源氏ならば何でもありになってしまい、いくらなんでも人間味がありません。物語として単調です。この帖があったからこそ『源氏物語』は物語としての展開が大きくなり、面白みが増しています。

 なにしろ帝の後宮と光源氏が関係をもってしまったのだから、こんな男を許しておくわけにはいけません。光源氏自身のせいで須磨に行くことになったわけですから自業自得です。それにしては右大臣や弘徽殿の女御以外は、意外に光源氏に味方します。帝でさえ光源氏に同情するくらいですから困ったものです。

しかも源氏は自身で謹慎を決めています。怒られそうだから逃げちゃお、ということです。あくまで都合のいい男ですが。それでもみんな許しちゃうんですね。

・なぜ須磨がこんなに嫌われる土地になったのか
 疑問に感じるのは須磨がとても悪く描かれているということです。作者は須磨に恨みでもあったのでしょうか。それとも須磨には何らかの言われがあったのでしょうか。そもそも須磨はそんなに都から遠いわけではありません。そんね場所での謹慎というのも自分勝手に思えます。

・明石の入道との出会い
 明石の姫君との出会いとつながる、明石の入道と知り合いになるという意味でもこの帖には重要性があります。


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