とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

アマゾンのパワポ禁止

2020-11-21 10:26:19 | 教育
 インターネットに次のような話題が出ていました。

 アマゾンの会議で箇条書き資料はNG

 よくある会議資料として見受けられるのが、「パワーポイント」に「箇条書き」で要点を書き込んだものです。それをプロジェクターで映しながら説明を加えるというプレゼンは、説明する側も資料作成が簡便で、聞く側もよく整理された内容を聞けるということで、非常に多くの企業や団体で行われていると思います。

 しかしアマゾンでは、「パワーポイント」や「箇条書き」の会議資料を見ることはほとんどありません。なぜならアマゾンでは、会議の資料は「文章(ナレーティブ)形式で書く」というルールがあるからです。通常「ワード」で作成されることが多く、印刷され会議時に配布されます。あの最先端デジタル企業で、文章形式の資料が多用されているというのは、少し意外な話かもしれません。

 なぜアマゾンでは箇条書きやパワーポイントが禁止されているのでしょうか。それは箇条書きだと、行間を読むことで、人によって解釈の違いが生じやすいからです。

 また発表者も行間に様々な思いや考察を埋め込んで説明することが多いので、後日それらを思い出そうとしても非常に難しいからです。皆さんも、先週行われた会議の内容を事細かに思い出すことはできないと思います。それが、箇条書きのパワーポイント資料だとより顕著に表れてしまうということです。

 この記事は9月に出版された佐藤将之氏の『amazonのすごい会議―ジェフ・ベゾスが生んだマネジメントの技法』(東洋経済新報社)からのものだそうです。

 とても考えさせられる記事です。

 私たちの思考は複雑です。とても箇条書きで説明できるものではありません。しかし現代は箇条書きで説明することが推奨されます。「わかりやすい」からです。しかし考えてみれば複雑なことを単純に説明するということは「わかりやすい」ように見えて、実はわかりなくいことであることなのです。印象だけが残って、その奥にある「意味」が本当はわからないのです。

 しかも箇条書きになれてしまうと、論理性を軽視してしまいます。どうつながっているのかを無視した「論理」がまかり通ってしまいます。

 論理のしっかりとした文章を書くことがやはり大切なのだと気付かされる記事です。
コメント (4)
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