とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

源氏物語を読む⑦「紅葉賀」

2020-03-19 06:55:30 | 源氏物語
 「源氏物語を読む」シリーズの7回目。「紅葉賀」です。メモとして書き残しておきます。

・帝の妻藤壺と帝の息子の源氏と子供が生まれる!
もしバレれば大スキャンダルです。子供の生まれる日が計算とは合わない。しかも生まれた子供は源氏によく似ている。これは母親である藤壺は冷や冷やです。しかし、源氏は帝の子供ですし、藤壺と源氏の母である桐壺更衣はよく似ているので、源氏とその子が似ているのは説明がつきます。強引な展開でありながら、強引ではない。この本は売れます。当時は大反響だったと思います。もし時代が許さなければ、発禁本です。しかしこの時代はこういうストーリーを許したのです。

・色気むんむんおばあちゃん源典侍登場
 源典侍(げんのないしのすけ)は桐壺帝に仕える年配の女官で、希代の色好みです。年齢は50代後半のようです。この女性に20際にも満たない源氏と頭中将迫っていきます。源氏は一方ではまだ10歳くらいの紫君を、一方では60近いおばさんを相手にするわけですからすごいですね。この源典侍のエピソードは深刻なストーリーの中の箸休めといったところなのでしょうか。

・頭中将という存在
 頭中将は左大臣家の御曹司で、葵上の兄です。ですから源氏の義理の兄にあたります。器量もよく、いい男です。しかし源氏と比べると落ちる。だからこそ源氏にやっかみを持ちます。頭中将は源氏の友人であり、敵なのです。夕顔とも関係があり、夕顔との間に子供もいます。ところがその子「玉鬘」は源氏が面倒を見ています。どうしても源氏には勝てないというかわいそうな設定です。私としてはかなり気になる人です。

コメント (1)
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