今期のドラマの一番の話題作であった『ノーサイドゲーム』はとてもよいドラマだった。
肩のこらない単純明快なストーリーだが、そこに企業スポーツの問題や、統括団体の問題など現実的な問題をからませているので、逆にラグビー業界を敵に回してしまうのではないかと思わせるものだった。単純だからこそ、ごまかしようがない。ワールドカップ前によくこんなことを表現していいのだろうかと少し心配になってしまった。そこがアクセントになって単純な勧善懲悪のレベルを超えていた。
浜畑役の廣瀬選手もすばらしかった。普通現役スポーツ選手がドラマに出ると、どうしても浮き上がってしまってドラマどころでなくなる。しかし廣瀬選手は違った。まったくの演技素人が存在感をしめしていたのである。これは驚きだった。
ラグビーシーンの迫力もすばらしかった。
いよいよラグビーワールドカップの開幕である。その盛り上げにも大きく貢献したドラマだった。