とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

劇評『日本の歴史』(12月16日世田谷パブリックシアター)

2018-12-18 18:57:56 | 演劇
作・演出=三谷幸喜
音楽=荻野清子
出演:中井貴一 香取慎吾 新納慎也 川平慈英 シルビア・グラブ 宮澤エマ 秋元才加

 本当にすばらしい舞台であった。脚本も、音楽も、役者もすべてが魅力的だ。決して難しい話ではない。しかし感動は深い。

 テキサスに移り住んだあるアメリカの家族の歴史が描かれ、それとオーバーラップするように日本の歴史が描かれる。家族も国も「因果」によって歴史が刻まれる。それは栄枯盛衰であり、ドラマがある。どんな人にも、どんな家族にも、どんな国にも歴史がある。その歴史はとてもいとおしいものであることが伝わってくる。三谷幸喜の人間賛歌である。

 私は『ガープの世界』と『グッドモーニングバビロン』という映画が好きである。少なくとも好きな映画ベスト5に必ず入る。どちらも難しい映画ではない。しかし人生の浮き沈みが描かれ、最後に言葉にならない感動が残る。その映画並みに感動した演劇だった。

 こういう演劇はロングランすべきである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする