本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

ニートの根っこ。 : 松山情報発見庫#363

2005-12-21 00:00:00 | 松山情報発見庫(読書からタウン情報まで)
ニート ひきこもり/PTSD/ストーカー

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なぜか、毎年こんな時期にきまっておそらくアレルギー性の鼻炎になります。しかも受験のころから・・・
鼻炎になる時期までひねくれているとは・・・
そんなこんなで鼻水がひどくてしんどかったりで更新をしばらくサボっておりました。
これからは、きちんとするぞい!!

さて、さてこの本では、斉藤環氏などに代表されるようなひきこもりのすべてが悪ではない、理解を示すべきだという論調にまっこうから反対するという感じの本だ。
ひとことでいえば、すべてがすべてというわけではないが、ニート、もしくはひきこもりという状態の人々には「心の病」(28頁)を中核に持つ人もいるということだ。それがあるときには、犯罪につながったりということもあるというのが著者の主張だ。
厳密に定義するほど私に知識はないが、「心の病」の一歩手前として「人格障害」(54-55頁)という状態があり、ひきこもり、ニートのひとには、うすうすとこの傾向があり、上で述べたようなよくない状態につながることもあるという。
ちなみに、「人格障害」(以下分類は同ページより抜粋)は、

A群 奇異もしくは風変わりな人格障害
妄想性人格障害
分裂病質人格障害
分裂病型人格障害
B群 劇的、感情的、もしくは情緒不安定的な人格障害
反社会性人格障害
境界性人格障害
演技性人格障害
自己愛性人格障害
C群 不安で恐怖感の強い人格障害
回避性人格障害
依存型人格障害
強迫性人格障害
というようにわかれるようだ。

これらのような、いわば不完全な状態なヒトが人格障害という分類に属するようになるわけだが、フーコーが『狂気の歴史』で述べていることを引用するまでもないが、不気味な気もする。犯罪を犯すような(犯してしまった)やつは確かに障害という分類に入っても仕方ないかもしれないが、純血主義というか、完全なる人間というか、正常な人間をあらかじめ想定しているというのはどこかナチ的ないやな気分だ。
小田晋氏の問題提起自体は、上のような感じでなかなか興味深い。

コメント
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