新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

9月2日 その2 アベノミックス

2017-09-02 16:29:45 | コラム
何故 mixになってしまうのかな:

2日に偶然に田原総一朗の「クロスファイヤー」だったかに、野田聖子総務大臣が出ているところを途中から見てしまった。実は、この番組を見るのはこれが初めてだった。野田大臣が言われていたことにはさして新鮮味がある訳でもなかったが、田原総一朗の隣にいた美女(アナウンサーか?)の発言の中の言葉が気になった。それは「アベノミックス」だった。

この言葉はこれまでに何度か採り上げたが、およそテレビに登場する閣僚等の政治家、有識者、評論家、学者等々が中に、堂々と恥じる様子もなく「アベノミックス」と言う者がいるのを貶しておいた。どう考えても、経済の知識のかけらもなく、英単語だって学校で一所懸命に丸暗記してきたとは思えない誤りなのだ。

あれは、総理が嘗て海外で “Buy my Abenomics.“言っておられたように「アベノミクス」であって、「アベ」と何かをミックス(mix)したのではないのだ。即ち、「安倍さんの Economics で、アベ式経済学」とでも言えば良いものだ。それくらいのことが解らずに、ミックスしてしまうことを恥じ入るべきだ。この誤りは「チャート」を取り出して「フリップ」と無邪気に呼んでいるのと同じだ。

この誤りも既に何度も指摘したが、そもそもは「フリップ・チャート」(=flip chart)というめくっていく大判の紙を称する英語の句の頭だけを取って「フリップ」にしてしまったのだった。手元に英和辞典があれば見て欲しいので、flip には「チャート」の意味などないのだ。ジーニアス英和には3番目に「ページなどをパッとめくる」と出てくる。インフルエンザを「インフル」と称するおかしさと同じ誤りだ。

こういうことを言えば、「何時まで同じ事を言うのか」と非難されそうだが、テレビなどに出てくる一見権威者風の方々がこのような無知をさらけ出して、罪なき一般大衆に「フリップ」とは大判の紙のようなもので、それに何か記載して視聴者に見せるものだと思わせてしまったのが嫌なのだ。安倍総理が何かと混ぜ合わせた経済政策を打たれたのだと思い込んだのと一緒だ。田原総一朗にはあの場で「それは違う。アベノミクスと正しく言え」くらいの見識を示して欲しかった。

言いたいことを言えば、こういうカタカナ語が出来るのは「如何に我が国の英語教育が到らないかを悲しいまでに示している」のだ。


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