新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

8月28日 その2 「ポピュリズムという病」

2020-08-28 13:35:40 | コラム
40%の支持率でも:

週刊新潮に医師の里見清一氏が連載しておられる「医の中の蛙」というコラムに興味深い記述を発見した。今週の見出しは「ポピュリズムという病」となっており、独特の視点でポピュリズムを語っておられた。

里見氏は「ポピュリズムが多数決を原則とする民主主義というシステムの致命的な欠陥とも思える」という点を指摘しておられた。その辺りを簡単に要約してしまえば「必ずしも過半数ではなく40%のくらいの支持層があれば政権を維持できる」と語っておられた。「それは最近の傾向としてポピュリストは全体の人気取り(例えばバラマキ)ではなく、自分の岩盤の支持層にのみ受けることをやるようである」と言っておられた。

その例として里見氏は「トランプ政権の専売特許ではなくジョンソン首相や韓国の大統領もそうだし、またトルコのエルドアン大統領はイスラム層の支持を固めるため博物館となっていたアヤソフィアをモスクに変更してしまった」と述べておられた。私は何度かトランプ大統領は屡々その岩盤の支持層とされるラストベルトの労働者階層やプーアホワイト以下の層に向けての強烈な発言が多いのだと指摘して来た。その支持層は40%を占めているのだ。

トランプ大統領がその支持層に語りかけられるときには、彼等にとって分かりやすいような言葉遣いであるのも印象的だ。私はそれをポピュリズムと言うかどうかまでは知らないが、少なくとも支持層には自分の主張を理解して貰わなければならないと意識しておられるのだろうと思っている。トランプ氏は明らかに言葉を使い分けておられる。それが証拠に、本日の指名受託演説の最初の方だけ聞けたが、明らかに格調高く支持層に語りかけておられるときは違っており、如何にもアメリカ合衆国の大統領らしさが十分に出ていた。

その里見氏の指摘にあった通りで、韓国の文在寅大統領は反日を標榜していれば、彼の支持層である進歩派(=左派)の支持を確保できるという方針で臨んでいるようだ。であるから、先頃の選挙でも与党の「共に民主党」が勝利したのだと思っている。しかし、文在寅大統領はそれだけでは飽き足らず「親日派の墓を暴く」という挙に出たようである。事がそこまでに至れば、最早ポピュリズムの域をを通り越して、単なる反日派の頭目でしかないと言いたくなる。誠に困った隣国の指導者ではないか。我が国にとってより大きな問題は、他の隣国には全体主義の指導者がいることだ。

アメリカの人種差別問題(大坂なおみさんは黒人だった)

2020-08-28 08:50:32 | コラム
人種差別に抗議して:

大坂なおみさんがアメリカはウイスコンシン州でまたもやと言うべきか何と言うかアフリカ系アメリカ人(と言うべきなのだろうが、今回はここから先は敢えて「黒人」を使う)に警官が発砲したことに抗議して、出場中のウエスタン&サザンというトーナメントの準決勝出場を棄権したと報じられていた。先ほど彼女は棄権を撤回したとのニュースがあり、彼女の抗議文をチラと見る機会があった。何と言って良いか解らない複雑な印象を受けた。即ち、大坂さんは“as a black woman”という表現を使っていたのだった。

私は彼女の両親の人種的構成も報道で承知していたし、アメリカと日本の二重国籍を解消して、日本国籍を選択したと報道で理解していた。即ち、日本人になっていても、あれほどの人種差別に抗議の姿勢を見せたことには驚きもあったが、アメリカ生まれではなくともそこまでの意識があったのかと複雑な思いでニュースを聞いていた。

私はこれまでに何度か述べてきたが、22年以上もアメリカの会社の一員として勤務していた。だが、白人たちの中にいても一度たりとも黒人を云々するような議論が出たことなどなかったし、自分自身が東洋人として差別を受けた覚えも感覚もなかった。ただ一度、同僚の一人が何かの弾みで黒人のことを「しょうがない奴らだ」と吐き捨てるように言ったのを聞いた記憶があった。しかも、その場ではこの話題はこの一言だけに終わった。更に確認しておけば、その20年有余の間に一度たりとも黒人たちと膝つき合わせて語り合うような機会はなかった。

何が言いたいのかと言えば、私には人種差別問題を云々できるような知識も経験もなく、アメリカにはそういう問題があるのだと何となく承知していただけに過ぎなかった。決して人種差別を認める議論をしているのではない。実感がなくて語りようがないと言うだけだ。それだけに、大坂さんがあそこまでの強烈な声明文を出したことに「彼女ほど活躍して知名度が上がっていても、そういう被差別認識というか強烈な意識を抱いているのか」とあらためて驚かされたのだった。

私にはこれ以上何も言えないが、そう遠からぬ将来に少数民族の人口が白人を上回ってしまうと言われているアメリカで、何時かはこの問題が解決される日が来るのだろうかとも思わせられた大坂さんの行動であり抗議文だった。