新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

関東大学アメリカンフットボールリーグ戦最終日観戦記

2015-11-23 14:21:05 | コラム
何年振りかで学生のフットボールを観戦した:

昨22日は折角横浜まで行きながら日大フェニックスの試合の後半を見ないで横浜から帰宅できたのが19時半を回っていた。流石に少し疲れを感じて早寝にした。何年振りかで見る学生フットボールでやや興奮気味だったが、長時間の外出でも今朝には体調には何らの影響が出ていない様子で一安心。

今朝は愚息の勧めもあって長時間を要するのは覚悟の上でWindows 8.1から 10に変換を開始し。08:13から開始して終わって見れば11:30分近くで、その間はPCには触れることも叶わず、苛々していた。終わって見れば”Internet Explorer”が何処かに消えており、検索が出来なくなるのかと一瞬慌てた。ほぼ一日フットボールの中で過ごしたので(と言うのものも愚息と一緒では多くの関係者が現れるので、話題が極めて制限される中にいたとの意味)他に語れる材料がなく、観戦記を纏めた次第。

昨日は曇っている上に寒さもあって多少は気になったが、愚息に同道して貰って遙か横浜のDeNAがホームグラウンドにしている横浜スタジアムまで既にリーグ優勝を決めてしまった早稲田対慶応と、2位争いになる日大対法政の2試合を観戦に出掛けた。途中の川崎から横浜市内にかけての景観の変化というか高層ビルの乱立には目を奪われるものがあり、過去に目印にしていた建物等が何処かに埋もれて自分が今何処までスタジアムに近付いたかの判断が出来なくなっていたのには恐れ入った次第だった。

横浜スタジアムはこの度DeNAがその管理会社を買収したとか聞いているが、余程の投資をして古色蒼然とした設備を改善しない限り、熱心なBay Starsのファンなら兎も角、偶にしか訪れない私には余り魅力を感じないスタジアムである事は変わっていなかった。我が国のこの種の設備を設計する建築家たちは最低でも何らかの競技を経験した上で、集客能力に優れたこの種のアメリカのスタジアムを見学してから取りかかるべきだろうと痛感した。この批判はこれからデザインされ新設される国立競技場にも十分に当てはまると思う。かのザハ・ハデイドさんの設計などはこういう視点が完全に欠如しているのではとの印象があった。

さて、フットボールである。早稲田は既に優勝が決まって関西の優勝校と甲子園ボウルを戦うことになっているので(これにはやや論旨の飛躍があって早稲田は一応は関東大学リーグ以外の東日本のリーグ戦の勝者と雌雄を決してからというのが建前だが、常識的には関東の一部リーグの勝者が勝つものだ)、この試合の偵察に来ているだろう同日に関西大学リーグの優勝を争う関学大と立命館大のスカウトたちの目をくらますべく、ほとんど二軍のメンバーで試合に臨んだので、慶早戦に最善の努力を傾けてきた慶応に目を覆わしめる惨敗となった。

関西からのスカウティング団に手の内を見せないのは当然にしても、あの負け方はあの天候をものともせずに集まった観客には一寸非礼が過ぎはしないかと、私は余り愉快ではなかった。だが、それなりの収穫はあって、予てから逸材と評判が高かった慶応の#29のRB(ランニングバック)李の早稲田の二軍とはいえそのディフェンスを切り裂いて走りまくったスピードと相手の守備体系を見抜いてコースを選ぶ能力には、嘗て我が国には出てこなかった大型のRBであり、大いに楽しませえ貰えた。因みに、李君は名古屋にある南山高校という上智大学の姉妹校の南山大学の付属高の出身者だった。

如何に相手の早稲田がメンバーを落としていたとはいえ慶応は48点(タッチダウンは6本)を奪っており、それにも拘わらず早稲田に僅差で負けてしまった日大には45対ゼロで一蹴されてしまったのだから、勝負などというものは解りにくい点がある。その日大は寒さも厳しくなって病み上がりの当方がやや怖くなってきた16:45から、2位争いとなる恐らく相互に極めて不満足だっただろう法政戦が始まったのだった。海が近い横スタでは11月に17時を過ぎる頃にはかなり寒さがこたえてきた。

そこで元々の予定だった前半が終了した18時過ぎに退散したのだった。日大対法政戦の感想というか批評をすればその前の早慶戦にも同じことが言えるのだが、何処なく高校の試合を見ているような稚拙さというか、基本技が未だ(大学生にもなってと言うべきか)キチンと固まっていないかのような感が否めなかった。それは高校の指導者にも問題があることかも知れないが、大学のコーチや監督さんたちに何か手落ちがあるので、ここ数年続く「西高東低」減少の一因なのかも知れない。

遺憾ながら密かに期待はしていたのだったが、日大対法政戦には慶応の李君のような際だって優れた人材が見当たらなかったような気がしたのは残念だった。しかし、それはそれとして、久し振りに長年ファンであった日本大学の校歌を3回聞くことが出来たのは大いに欣快とするところである。これはタッチダウンを取った後に聞こえるものだと念の為に付け加えておく。

なお、帰宅してか確認したことで、日大フェニックスは32対30で法政を破って12月6日に川崎で開催される東西大学一部の2位校間の「東京ボウル」に出場が決まった。何とその相手は同じ時刻に関西で立命館大に敗れて連覇を逃した関西学院大学となったのは何とも言いようがない皮肉である。フットボールファンには遍く知れわっていることで、赤のユニフォームの日大フェニックス対紺の関学ファイターズの甲子園ボウルこそがファンが渇望する甲子園ボウルなのである。それが今年は川崎で開催されるのだ。両校はさぞかし気合いが入るものだと期待したいのだが。