新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

後発白内障の治療を受けた目で見たサッカーと野球

2015-11-13 08:03:36 | コラム
2日ほど休みましたが、どうやら目には問題がないようで

矢張り目がしょぼしょぼしてきた:

13日の金曜日、朝5時15分の室温は22度で湿度が38%で冬が近くなった感が深い。昨夜はWBSC Premierだかの野球とW杯サッカーの予選が重なっていたので、両方を観ながら10時過ぎまで。すると折角レーザー照射による治療で明るく見えるようになった目も疲れたようでそのまま就寝。そこで、昨夜の野球とサッカーを振り返ってみる。

此処は矢張りサッカーから入っていこう。去る6月に無様に引き分けた(余り当てに出来ない)FIFAランキング150位のシンガポールとの敵地での2回目の対戦。我が代表は50位なのだから勝って当然だが、昨夜も前半の20分に1点取れるまではもたついた攻め方で苛々させてくれたし、シンガポールのGKは本当は世界的水準に達した上手さではないかと疑わせるような具合。

この先取点は代表初選出だかの鹿島にいる金崎夢生(ムウ)が、本当にあそこを狙って蹴ったのだったら大したものだと思わせてくれるヴォレーシュートだった。ハリルホジッチという監督は妙な趣味があるようで、こういう大事な試合に本来の一本目ではない金崎と柏木を使って、如何なる理由があるかは知らぬが香川真司と岡崎慎司を外してドイツで漸く芽が出掛けた武藤と清武を出してきた。それが当たって金崎が1点取ったから良かったがと思わせる布陣だった。

勝って当然という相手に後半には香川も宇佐美も出して1点しか取れなかった試合運びは矢張り不満が残った。冷静な評論家が指摘し続けたバックス間での横と後ろのパス回し、MF辺りが持っても誰も前で動いてスペースに出ていかない、敵陣でのクロス(昔のセンタリング)では一線にいる者たちが上がり過ぎて受ける余裕がなくチャンスを無駄にする等の欠点は是正されていなかったとみた。だからあの程度の攻める力が無い相手から3点に終わったのだ。

ではあっても、勝ったから良かったので、グループ内の首位に躍り出たのではなく、何とか顔を出したという程度で高い評価をする気にはなれない試合だった。

一方の野球である。”WBSC”(World baseball and Softball Conference(?)かな)なる組織の正体は不明だが、我が国は第1位にあるようでアメリカよりも上位だ。此処まで二連勝。相手は二連敗のドミニカ共和国。此処からは多くのMLBの選手が出ているが、台湾に来ていた中には現職の大リーガーは不在だった模様。私にはアナウンサーが喚くほどの強豪には見えなかったのはひが目か?

試合は「勝った方が強いのだ」との原則に基づいてみれば、我が国が格付け通りに強かったとなるが、ヒット数も負かしたドミニカの方が多く、何となく怪しげな勝ち方だった。しかし、評論家としては雑な打者だと思って見てきた中田翔が前の試合から「ここぞ」という時には全部ヒットを打つという見事な働きで、流石第1位という貫禄を見せてくれた。観ていて第1戦目の韓国の時から「勝つと解っているが勝ち方が見えない」と閃くが何度なく不安な点もあった。

だが、そこは第1位で韓国には1点も与えず、2戦目は「サヨナラ」勝ちだったし、昨夜も同点に追いつかれたかと思えば中田様の三塁線を抜くヒットで勝ち越すなど「実力」を十分に見せてくれた。

両方の試合を見て痛感した事は「ランキングは当てになるようだ」という点だった。即ち、サッカーは我々の頃と比べれば比較するのは失礼なほど技術も何も向上したが、その位置は世界の第50位だ。野球はこのWBSC Premierでは第1位であるし、此処までではそれ相応に勝ってきている。だが、遺憾ながら我がサッカーは150位に楽勝とは言ってやりにくい勝ち方しか出来なかったようで、50位は50位だと思わせてくれた。

当方が嫉妬し続ける「持て囃されすぎ」のラグビーは、あのW杯での輝かしき予選リーググループ落ち(失礼)の大活躍で世界の10位だったかに上がってきた。そうしてみると、ラグビーには世界の10番目の強さがあるが、我がサッカーは50番目でしかないという悲しさを見せてくれた試合振りだった。先日も元オリンピック代表だった2期上の上級生に「我が代表の中にはこれから先大きく伸びそうな者がもういない」と申し上げたら否定されなかった。

長い事目の前でサッカー、野球、ラグビーの日本代表たちが試合をしているのを見た事がなく、テレビ観戦だけだが、サッカーは明らかに体格、身体能力、肉体的な強さ(恐らく選手たちとマスコミがいう「フィジカル」がこれに当たると思っている)が野球やラグビーの者たちと比較して劣っていると見える。言い方を換えれば「最高且つ最善の素質の持ち主は野球に持って行かれるか指向するのだ」と疑っているという意味だ。

何度も言ってきた事だが「裾野が広がってきたのは大変結構だが、高校でサッカー部を持っているところが4,000を超えれば4,000人も優れたコーチを揃えられるのか」という問題ではないのか。チャンと基礎と基本技を仕込まれてサッカー学を学んでこなかった者が素質だけでJリーグや代表に上がってきて「サー、選手を揃えたからW杯で8強に残れ」と言われても外国人監督はどうにもなるまい。

現にある程度の素質がある子供はJリーグの下部組織に入ってサッカーの訓練を受けるので、高校で所謂部活動なるものでサッカーをやっている連中は言い方は悪いが「残り滓」だとの説まである。一方の野球では清宮監督の息子のようにリトルリーグから逸材が出てくる傾向は止まらないのは何故だろう。今後はマスコミのお陰で?ラグビーを志す素材が増えていく事を私は怖れている。

川渕さん、バスケットボールを救済している場合ではないかも知れないと危惧するのですがね。