アジアの手仕事~生活と祈り~

アジア手工藝品店を営む店主が諸国で出逢った、愛すべき”ヒト・モノ・コト”を写真を中心に綴らせていただきます

イサーン地方 民間の菩薩像

2011-10-24 06:33:00 | 仏神像



製作地 タイ東北部 イサーン地方  
製作年代(推定) 20世紀前期
素材 木、彩色








タイ東北部イサーン地方で、民間の願掛け仏”プラ・ケーボン”として手掛けられ奉られた菩薩様。

稲作の地、織物の地、そして先史文明のアニミズムから連なる神仏混交の信仰の地であるイサーン地方は、日本の東北地方との共通項が多く、民間で生み出された神仏の表情・空気感にも相似するものを見出すことができます。

フアパンで目にしたシン着用姿(1)

2011-10-21 06:20:00 | 旅の一場面






(写真 ラオス・フアパン県 ヴィエンサイにて)

ラオス伝統染織の地”フアパン”を訪ねると、現在でも手の込んだ染め織りの手仕事で手掛けられたスカート”シン”が日常衣として着用されている様子を見掛けることがあります。

写真の女性が着用しているシンは、藍木綿をベースに緯絣と経紋織のコンビネーションで手掛けられた”シン・ムック・ミー”であり、本体部分は古手のもの(或いは母親の代からのもの)を大切に履き続けてきたものであることが、作品の風合いから伺うことができます。

裾布や腰布を取替えながら、おばあちゃんや母親が手掛けた素晴らしい意匠・技巧のシンを、若い女性が大切に履き続ける、フアパンではそういう姿を今でも目にすることができます。