製作地 フィリピン・スールー諸島
製作年代(推定) 19世紀後期~20世紀初め
民族名 タウスグ族
素材/技法 絹 / 綴織り
フィリピン・ミンダナオ島西南に連なる”スールー諸島”で生み出された絹綴織りの染織作品。
タウスグ族の宮廷・貴族階級が盛装時の腰帯とした特別な品モノで、絹の細糸を用い、巧みな綴織りで複雑な文様を織り上げた高度な手技の作例となります。
”スールー王国”は、マレー世界と中国・インド等を結ぶ海上交易の一翼を担ったことで知られ、この絹綴織り帯は、インドの絞り染めターバン”ラハリア”(下画像)のデザインが写されたものと考察されております。
”海のシルクロード”という言葉が最も似合う染織作品の一つであり、作品を目にしていると、歴史の浪漫を掻き立てられます。
●インドの木綿絞り染め(巻き締め絞り)ラハリア・ターバン