製作地 インド ジャンムー・カシュミール州
製作年代(推定) 18-19世紀
素材/技法 銀、象牙 / 打ち出し、透かし彫り
サイズ 外径:約10cm、内径:約7cm、重さ:71g
カシュミールの地は古い時代よりペルシャ・中央アジアとインド及びチベット・中国とインドを結ぶ交易路シルクロードの支流として様々な文物がもたらされた土地柄であり、美術工芸においても東西文化の影響を受けた特色ある作品が生み出されてきました。
“鹿””うさぎ””狐””鳥”等の具象モチーフを交えた唐草繋ぎの流麗で躍動感溢れる彫金意匠が本品の最大の見所、ペルシャ及びムガル様式の香りが色濃い時代装身具としての濃密な存在感に目と心を奪われる一品です。また重厚で古色を纏ったアイボリー(象牙)パーツと銀細工とのコンビネーションにも格別な味わいが感じられます。
カシュミールの地の空気感と精神性が凝縮されたアンティーク装身具の格調高き逸品です。
●参考画像 ムガル好みの狩猟文様(18-19c インド更紗)
●本記事内容に関する参考(推奨)文献