製作様式 インド細密画 ムガル系絵画(Mughal school)
製作年代(推定) 19世紀
素材 紙、顔料
サイズ 紙全形:横22.3cm×縦35.8cm、画部分:横16.5cm×縦31cm
森の洞窟に隠遁する行者を訪ね、その教えを聞く王子と従者の姿が描かれた“ムガル系絵画(Mughal school)”としての19世紀作インド細密画。
写本の挿絵として描かれた一葉で、遠景には白亜ドーム屋根のイスラーム建造物、人物の手前にはライオンと鹿の動物が配されたもの、ムガル系絵画固有の硬質な場面構成の中に物語の叙情性が感じられます。
紙の全形は横22.3cm×縦35.8cmと、この種の写本挿絵としては比較的大判で、細密な筆致と端整な彩色を併せ、インド細密画マスターピースとしてのマクロ面・ミクロ面でのスケール感と精神性の深みが伝わる作品です。
●本記事内容に関する参考(推奨)文献