製作地 日本 ※地域不詳
製作年代(推定) 20世紀初頭 明治時代
素材/技法 木綿、染料、顔料 / 筒描、型染
サイズ 幅134cm(4枚接ぎ)、長さ179cm、厚み3~4cm程度
翼を伸び伸びと大きくひろげた”鶴丸”模様が、4巾(4枚接ぎ)の表地全体に躍動感たっぷりに染め描かれた明治期の婚礼用蒲団。
裏地と縁には”菊唐草”模様の型染布が配されており、中綿の入った製作時のままの姿で現在に継承されたものとなります。
朱赤に色づけされた鶴の翼は黒に近い褐色(かちいろ)地を背景に燃え立つような鮮烈な印象があり、鶴丸から四方に伸びる筒描による蔓唐草は流麗で生命力に溢れ、大きさも相俟って、作品を目にしていると圧倒されるような存在感と華やぎが感じられます。
綿入りで百余年間にわたり大切に保管され今に伝えられた貴重な明治期筒描蒲団の完美品、時代の空気が凝縮されたような一品です。