製作地 アフガニスタン・ガズニー州 ハザラジャート
製作年代(推定) 20世紀半ば
民族名 パシュトゥーン系遊牧民
刺繍 ラダーステッチ(ボタンホールステッチの変形)
ハザラジャート南部の丘陵地帯で遊牧生活を行うパシュトゥーン系遊牧民が、婚礼に際して手掛けた刺繍布。平安・豊穣への祈りが”生命樹””羊(の角)”等の文様に込められた作品です。
特筆すべきは、ステッチのすべてが寸断することなく繋がっている点、これは”生命力”を寸断させないための技巧・意匠である(あろう)ことを、作品自身が語りかけてくるように思います。
モチーフ(文様)を描くというよりも、”生命”そのものを表わすことに主眼が置かれた、躍動する生命の刺繍作品です。どこを目にしても”生命”は連なり繋がっております。
●本記事内容に関する参考(推奨)文献