製作地 インド・ラージャスタン州 ジョドプール
素材 木綿モスリン 技法 格子状の巻き絞り染め モトゥラ
1945年第二次世界大戦終結、1947年英国からのインド・パキスタンの分離独立、その狭間の1946年につくられた木綿巻き絞りのターバン布と出会いました。
幅80cm・全長約8mもの長さで繊細に織り上げられた薄手の”木綿モスリン”が用いられ、斜格子文様”モトゥラ”の巻き絞りで精緻に染め上げられた、職人技術の粋が掛けられた作例です。
激動の時代、職人たちはどのような心持ちでこの作品を手掛けたのでしょうか。
1947年のインド・パキスタンの分離により、ムスリム・ヒンドゥ相互の有機的な職人コミュニティはその関係性が崩れ、伝統手仕事の多くが失われ或いはかたちを変えていきました。
インド・パキスタン分離以前の、今では失われし表情の染織作品の一つです。