製作地 タイ北部 ウタラディット県
製作年代(推定) 20世紀前期
民族名 タイ・プアン族
素材/技法 木綿、絹 / 地紋入り綾織、緯紋織
この”パー・チェット”と呼ばれる白木綿をベースとする肩掛け布は、仏教寺院に詣でる際の正装用の肩掛けとして、また僧侶への奉物としても用いられてきた、ラーンナー地方伝統の儀礼用染織作品となります(本品は本来は男性用のデザイン様式のモノ)。
経糸・緯糸ともに極めて繊細な手紡ぎの木綿糸が用いられ、地紋入り綾織”ヨック・ドク(yok dok)”の技巧により細密なダイヤモンド文が織り込まれ、瀟洒な色彩・意匠の緯紋織装飾と併せ、儀礼用染織ならではの独自の気品を薫らせるものとなります。
●タイ北部チェンマイ県メーチェム、寺院参拝姿の女性たち
※上画像はSilkworm Booksの刊行物より転載いたしております
●ラーンナー地方の古い寺院に壁画として描かれた、パー・シンとパー・チェット姿の人々。
※上画像はRiver Books刊「THAI TEXTILES」より転載いたしております