気ままに

大船での気ままな生活日誌

若き清方と仲間たち/浮世絵系画家の新時代

2021-05-24 09:14:50 | Weblog

おはようございます。

海蔵寺を訪ねたあとは、鎌倉駅に戻る途中、寿福寺近くの踏切を渡り、鏑木清方記念美術館に寄ることが多い。一昨日もそうだった。ちょうど、新たな特別展が始まったばかりで、ぼくの大好きな絵が並んでいた。これを記事にしようと書き始めたところ、そうだ、前回、海蔵寺のカキツバタを見たあと寄った清方展についてまだ記事にしていなかったことを思い出した。この展覧会には清方の若き日の仲間たちである、池田輝方、池田蕉園夫妻、鰭崎英朋らのなかなか見られない作品が並び、是非、記録しておかなければならない、と今、書き始めている。

若き日の仲間たちというのは、明治34年(1901)、23歳の鏑木清方をはじめとする若者たちにより結成された烏合会(うごうかい)のことである。烏合の名のとおり、浮世絵、挿絵、大和絵、四条派などを学んだ様々な若者たちが集い、競い合い、磨き合いながら、明治という新しい時代の日本画を生み出そうとする会だった。

定期的に開かれる展覧会は、「小説」「怪異」「花」などの課題がだされたようで、当時、挿絵画家として活躍していた清方には、烏合会での活動は日本画家へと軸足を移す大切な勉強会になっていた。清方の名作、”一葉女史の墓”もこの時期の作品である。

それでは、写真撮影禁止なので、ちらしに載っている作品を中心に掲載したい。

鰭崎英朋(ひれざきえいほう)鑓の権三重帷子 横浜美術館蔵

池田輝方 静と袈裟 (袈裟御前は、源平盛衰記に登場する源渡の妻。 従兄の遠藤盛遠(のちの文覚上人)に横恋慕されてなやみ,みずからはかって盛遠に殺される。 このため夫の渡も盛遠も出家したという)個人蔵

池田蕉園 たそがれ (池田輝方の妻で、上村松園、島成園と共に三都三園と称された)個人蔵

水野秀方 かへり道 (水野年方の弟子でのちに妻となる)水野秀方の作品は初めて見た。

清方 たけくらべ 肉筆回覧誌”研究画林”巻の六の内 (個人蔵)

清方 一葉女史の墓(1902) 一葉の代表作、”たけくらべ”の美登利がモデル。

あの日、海蔵寺の裏庭で咲いていた燕子花。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

 

コメント (2)
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