気ままに

大船での気ままな生活日誌

新春浅草歌舞伎 猿之助、愛之助登場

2014-01-08 10:29:17 | Weblog
お正月の浅草を散歩しているときに、新春浅草歌舞伎のポスターに”当日券あります”の札が貼ってあるのに気付いた。公会堂まで行ってみると、午後3時半からの第二部に、いい席がひとつだけ空いているとのこと。観たい演目だったし、猿之助、愛之助も出演ということで、沈思熟考せず、即断即決でチケットを購入した。当たりました。お笑いあり、しんみりあり、うつくしい舞踊ありと、満足な新春浅草歌舞伎だった。

お年玉(年始ご挨拶〉は、中村壱太郎。祖母の扇千景が参議院議長だったことをネタに、面白い話を。まるで落語家みたいにじょうず。 壱太郎は、二番目の演目で女形、梅川を見事に演じる。以下、演目順に紹介します。



博奕十王(ばくちじゅうおう)

博奕打 市川猿之助
獄卒 市川弘太郎
同 市川猿四郎
閻魔大王 市川男女蔵

現猿翁の創作。近頃、人間が賢くなり、仏の教えを守るようになり、みな極楽へ行ってしまい、地獄は閑古鳥が鳴いている。心配した閻魔さまが六道の辻に出向いて、罪人が来たならば、責め落とし、地獄へ突き落そうとおもう。そこに現れた、俗名、猿之助という博奕打。しかし、この男は只者ではない。なんだかんだ言って、結局、閻魔さまに酒を飲まし、また、博奕を教える。そして、サイコロ勝負を始め、次々と懸けた閻魔さまの持ち物、衣類等を奪っていく。そして、とうとう、極楽行きの通行切手まで手に入れるのであった。

笑いがいっぱいの舞台。猿之助のじょうずなこと。閻魔さま、赤鬼青鬼と衣装も舞台背景も華やかで、文句なく面白かったです。




恋飛脚大和往来/新口村(にのくちむら)

亀屋忠兵衛 片岡愛之助
傾城梅川 中村壱太郎
孫右衛門 嵐橘三郎
忠三郎女房 上村吉弥

半沢直樹で人気倍返しの片岡愛之助。上方芸を継承する愛之助が忠兵衛を初役で勤める。壱太郎が梅川を。これが、またなんともいえずいい女。雪降る新口村に姿を現す二人。飛脚問屋の養子、忠兵衛と恋仲の遊女、梅川。見受け話しに公金の封を切ってしまい、今は追われる身、死ぬつもりでいる。その前に実父、孫右衛門に一目会いたいとここまで来たのだった。小屋の前を偶然、通りかかった孫右衛門が雪道で足をすべらせて鼻緒が切れる。梅川がたまらず、飛び出し介抱する。話している内に事情を察した孫右衛門が物陰に隠れている息子に話しかけるように、自分のせつない気持ちを伝える。この一件で養母が牢に入れられた、おまえと会うわけにはいかない、ここを離れ、遠くで、自首してくれと言う。梅川か機転をきかせ、目隠しならいいでしょうと、二人を会わせる。しかし、そのあとすぐに、追手の太鼓が聞こえてくる。二人は雪の中に消えてゆく。見送る孫右衛門の目に涙。

鏑木清方の”薄雪”。この芝居を観て、その印象で描かれた作品。福富コレクション。ぼくが清方ベストスリーに入れている好きな作品。







屋敷娘(やしきむすめ)/石橋(しゃっきょう)

〈屋敷娘〉     
お春 中村 壱太郎
お蝶 中村 米 吉
お梅 中村 梅 丸
〈石橋〉     
獅子の精 中村 歌 昇
獅子の精 中村 種之助
獅子の精 中村 隼 人

いずれも、歌舞伎舞踊。屋敷奉公をする若い娘たちが、うつくしい男性を見染めた気持ちを艶やかに踊る”屋敷娘”。隈をとった三人の獅子が壮麗に舞う”石橋”。獅子たちの毛振りが素晴らしかった。



満足して、家路を急がず(爆)、神谷バーで”筋書き”を肴にいっぱい飲んで、帰ったのさ。おっ家内には了承済みさ。





オレンジ通りの夜景


スカイツリーもみえる。





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