ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

坂上郎女編(18)鄙への赴任 大丈夫やろか

2011年06月20日 | 坂上郎女編
■平成23年6月20日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★家待の 越への赴任 思い遣る 郎女思い 家待腐心

草枕 旅行く君を さきくあれと 斎瓮いはひべゑつ とこ
《赴任旅 どうか無事でと とこに 陰膳かげぜんえて 祈っておるで》
今のごと  恋しく君が 思ほえば いかにかもせむ するすべのなさ
《今更の  ようにあんたが 思われる どしたらえんか わからへんがな》
旅ににし 君しもぎて いめに見ゆ が片恋の 繁ければかも
《旅った あんたしょっちゅう 夢に見る 一人思いが 激しいからか》
道のなか 国つ御神みかみは 旅行きも らぬ君を 恵みたまはな
《越中の  国の神さん 守ってや この子あんまり 旅知らんから》
                         ―大伴坂上郎女―〈巻十七・三九二七~三〇〉 

常人つねひとの 恋ふといふよりは あまりにて 我れは死ぬべく なりにたらずや
《恋しさは  普通のもんと 違うんや この恋しさは 死んでまうほど》 
片思かたおもひを 馬にふつまに おほて 越辺こしべらば 人かたはむかも
《この思い  馬の背中に 全部乗せ 送れば誰ぞ 知ってくれるか》
                         ―大伴坂上郎女―〈巻十八・四〇八〇~一〉 

天離あまざかる ひなやっこに 天人あめひとし かく恋すらば 生けるしるしあり
《越にる わしをこんなに 恋慕う 天女おるんや 嬉しいかぎり》
常のこひ いまだまぬに みやこより 馬に恋ば になへむかも
《恋心  募ってるのに 更にまた 馬の恋荷で 潰れてしまう》
                         ―大伴家持―〈巻十八・四〇八二~三〉 

あかときに 名告なのり鳴くなる 霍公鳥ほととぎす いやめづらしく 思ほゆるかも
《朝やでと うて鳴いてた ホトトギス 常より一層 うるわし思う》 
                         ―大伴家持―〈巻十八・四〇八四〉 



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