■平成22年12月23日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
――――――――――――――――――――――――――――――――
★生まれての 習性悲し ほととぎす わしも独りや 仲良う仕様や
鶯の生卵の中に 霍公鳥 独り生まれて
己が父に 似ては鳴かず 己が母に 似ては鳴かず
《鶯の 卵に混じり 霍公鳥 生まれてみたが 独りぼち
鳴き声父に 似て居らん 母の声にも 似とらへん》
卯の花の 咲きたる野辺ゆ 飛びかけり 来鳴き響もし
橘の 花を居散らし 終日に 鳴けど聞きよし
幣はせむ 遠くな行きそ わが屋戸の 花橘に 住み渡れ烏
《卯の花咲いてる 野原飛び 橘花を 散らし鳴く
ほんまええ声 礼するで 何処も行かんと うちの庭 花橘に 住んどくれ》
―高橋虫麻呂歌集―〔巻九・一七五五〕
かき霧らし 雨の降る夜を 霍公鳥 鳴きて行くなり あはれその鳥
《霍公鳥 霧雨降る夜 鳴いてった 住んで欲しいと 頼んでみたに》
―高橋虫麻呂歌集―〔巻九・一七五六〕

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万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★生まれての 習性悲し ほととぎす わしも独りや 仲良う仕様や
鶯の生卵の中に 霍公鳥 独り生まれて
己が父に 似ては鳴かず 己が母に 似ては鳴かず
《鶯の 卵に混じり 霍公鳥 生まれてみたが 独りぼち
鳴き声父に 似て居らん 母の声にも 似とらへん》
卯の花の 咲きたる野辺ゆ 飛びかけり 来鳴き響もし
橘の 花を居散らし 終日に 鳴けど聞きよし
幣はせむ 遠くな行きそ わが屋戸の 花橘に 住み渡れ烏
《卯の花咲いてる 野原飛び 橘花を 散らし鳴く
ほんまええ声 礼するで 何処も行かんと うちの庭 花橘に 住んどくれ》
―高橋虫麻呂歌集―〔巻九・一七五五〕
かき霧らし 雨の降る夜を 霍公鳥 鳴きて行くなり あはれその鳥
《霍公鳥 霧雨降る夜 鳴いてった 住んで欲しいと 頼んでみたに》
―高橋虫麻呂歌集―〔巻九・一七五六〕

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