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本の迷宮

漫画感想ブログです。「漫画ゆめばなし」(YAHOO!ブログ)の中の本の感想部分だけを一部ピックアップしています。

平松昭子 (黒い夫婦)

2008-11-27 10:25:31 | 漫画家(は行)
(2008年発行)

<メディアファクトリーの内容紹介より>
いつまでも仲良く、互いのよい点を見つめ合ってすごす結婚生活…。そんなの、幻想ですから! 
結婚10年目ともれば、互いの黒さをぶつけ合って、それでも一緒に生きていかねばなりません。
そんな夫婦のどす黒い日常を、笑いを中心に描いてみました。
ブラックコミックエッセイ、ここに誕生です。



図書館で借りてきました。

う~~~ん。。。
こういう夫婦もあるのね・・・っていう感じ・・・かな?

絵、内容共に好き嫌いがはっきり分かれるんじゃないのかな?・・・たぶん。

私?
私の感想は・・・どうぞ聞かないで下さいませ。(^ ^;

藤子・F・不二雄 (ミノタウロスの皿)

2008-11-07 10:00:37 | 漫画家(は行)
出版社からのコメント
藤子・F・不二雄の、ちょっと変わった味わいの作品を集めた異色短編集。
SF的手法と鋭い風刺精神を存分に発揮し、大胆かつ繊細な構成で不可思議世界を描き出す。「藤子美学の世界」に、どっぷりと浸かれる作品集!


SFというかブラックユーモアというか社会風刺というか人間風刺というか・・・まあ、そんなものがぎっしり詰った短編集です。
「ドラえもん」の明るい世界とは真逆の世界。
大人になって読むと、ギクッとしてしまう話ばかり。



この文庫版の中に「劇画・オバQ」が収録されています。
15年ぶりに再会した正ちゃんとオバQ。
オバQは昔のまま変わってないんだけど、正ちゃんはすっかり大人になって奥さんのいるサラリーマン。



ラスト・・・オバQがつぶやく。
「正ちゃんは
もう子どもじゃないってことだな……
……
な……」そして、ひとり飛び去って行くオバQ。



大人になってしまった元少年少女たちが読むと胸にずきーっとくる話だと思います。



「コロリころげた木の根っ子」
出版社 / 著者からの内容紹介より
遅筆で知られる小説家・大和のもとへ、原稿の催促にやってきた新米編集者の西村。外で偶然に出会った2人だったが、大和の家に着くなり、大和は妻を殴り飛ばした! 実は、大和は編集者の間でもうわさの家庭内暴君だったのだ。そして大和の妻は何もいわずに、それに耐えているのだったが……(第13話)。


これはかなり怖い。
勿論、幽霊や怪物が出て怖いと言ってるわけではない。
人間の心理が実に怖いのだ。
夫の暴力に耐えている妻が考えてることは・・・。
こういう事はあり得るかもしれないから怖い。
しかし・・・最近は暴力に耐えかねて実際に相手を殺したというニュースをよく耳にする。
自分が手を下さずに相手が死ぬのを待つっていうより、実際に手を下す方が手っ取り早いのは確かだけどね。。。

星野之宣 (宗像教授異考録 第八集)

2008-09-27 08:23:15 | 漫画家(は行)
(2008年9月3日発行)

「九呂古志家の崩壊」
縄文時代以来数千年続く家系といわれている九呂古志家の謎に挑む宗像教授。
今回もステキです♪
何故かハゲの大男が好きな私です。(笑)

匂いが気になって料理がまずい・・・なんて言いながら、もぐもぐといっぱい食べている姿なんて惚れ惚れしてしまいます。・・・おっさんが食べている姿のどこがいいんだ?って言われそうだけど、宗像教授だから何をしてもいいんです。(笑)

この「九呂古志家の崩壊」のイメージは横溝正史的な世界っていう感じでしょうか?
建て増し、改築を繰り返したのか階段ばかりの不思議な構造の家。
どこからか聞こえてくる謎の雄たけび。
縄文時代から黒入道に生贄を捧げていたという九呂古志家。
過去の忌まわしい出来事が明らかになって・・・。

これは実写版の映画にすれば、かなり面白いものが出来そうな感じの作品です。


「失われた島」
別府湾の沖に海に沈んでしまったという伝説の島「瓜生島」。
その瓜生島の沈む以前の話と現在の話を交互に描きつつ話を進めるという手法。
過去ではセリフが一切ないけれども、何が起こったか手に取るようにわかる。
読者は島の過去を見ながら同時に今、その島を探索している教授たちの言動を見ている。
内容に非常に厚みがあり、たった96ページの作品だけどその何倍もの長さの作品を読んだような読後感。
こういうテクニックは流石というしかないですね。

夜はきて愛を語り (波津彬子)

2008-07-28 04:49:50 | 漫画家(は行)
『雨柳堂夢咄』で大人気の波津彬子が海外を舞台に、夢と幻想と耽美をちりばめて感動の人間ドラマを描いた傑作作品の数々を収録する、読み応え満点のロマンティックミステリー作品集。
「夢の子供」「錦繍の夜」「夢の残香」「回転木馬」「夜の幻影」「ジェシイ」「夜の瞳」「THE END OF THE WORLD」「波の声」「夜はきて愛を語り」の10編を収録。



作者があとがきで、
「外国が舞台のうっとおしい・・・もとい、ちょっとおセンチな作品を集めてみました。」
・・・と書いているとおり
うっとおしい・・・もといおセンチな作品ばかりが入ってます。(笑)

正直言っておセンチなラブロマンスって、あんまり好みではないんですけどね、
この作者の描くムードたっぷりの雰囲気が好きなんですよね。

たまにはこういうのを読むのもいいもんだなって思います。

細野不二彦 (ダブル・フェイス)

2008-06-20 22:40:14 | 漫画家(は行)
<フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より一部抜粋>
裏社会に絶対的権力を持ち、表社会ではその身分を隠し金融会社の平社員として働く春居筆美=Dr.WHOOがさまざまなトリックを駆使し、善良な市民を救い悪人を懲らしめる、現代社会をテーマに描いた作品。

また、奇術をテーマにしているのもこの作品の特徴の一つである。Dr.WHOOはプロマジシャンでもあり、時として人を懲らしめるトリックに奇術的手法が用いられる等、要所要所で奇術に関する説明が織り込まれている。


このDr.WHOOって、早い話が「水戸黄門」とか「スーパーマン」とか・・・
要するに、実は正体が・・・というパターンのものなんですよね。
よくあるパターンだけど、こういうパターンは結構好きなのです。

Dr.WHOOの格好はちょっとばかし手塚治虫の「七色いんこ」に雰囲気が似ていると思うのは私だけ?
普通、現実にああいう格好の人がいたら思い切り変な人~!(笑)
だけど・・・漫画の中ではそうでもない?

金融会社の裏事情とか奇術のタネとか、私が知らないことがいっぱいでなかなか興味深いものがあります。

現代社会をテーマに描いた作品とはいえ、リアルではなくてお遊び要素があるので娯楽として気軽に楽しめるところがいいですね。


唐人屋敷 (波津彬子)

2008-06-10 08:41:28 | 漫画家(は行)
(平成12年発行)

黒のスーツ・黒のネクタイ・黒眼鏡・黒手袋・・・
そういう格好をした美形が登場するだけで、とにかく嬉しくなる。

主人公の仕事は、主に古い屋敷に憑いているモノをはらうこと。

東洋系のもののけたちの妖しげな雰囲気がいい。

ああ・・・とにかく私好みの美形がいっぱい出て来るから幸せな気分になってくるのです。
漫画を読むのはこういう気分になれるからいいんですよね。

美味しんぼ (作画:花咲 アキラ )(原作:雁屋 哲)

2008-05-19 22:23:53 | 漫画家(は行)
数日前の朝日新聞に

「美味しんぼ」25年目の和解


という記事が結構大きく載ってました。
この漫画の主人公と父親が長年の確執をといた・・・らしいです。

う~~~ん???
その日は新聞に載せるニュースがよっぽどなかったのか?
・・・って一瞬思ってしまいました。(笑)

いつのまにか100巻以上出てたんですね。
80巻あたりまでは読んでたんですけど、その後は読んでません。

料理のうんちく話満載の漫画というか、「グルメブーム」の元になったとも言われてる漫画ですよね。
単純に娯楽として読んだら面白いけれど、ここに描かれてあることが100%真実だと思うとちょっと困ることになるんでしょうね。
まあ、何でも”ほどほど”っていうのがいいんでしょう。

私がこの漫画に感心するのは料理のうんちくではなくて、(それはそれでスゴイですけどね)
味の表現力です。
子供向けの料理漫画は美味しさを表現するのに突然宇宙が現れたりしますけどね、(それはそれで面白いんですけど)
この漫画の場合は、言葉で見事に表現しているのです。

TVで美味しいものを食べる番組などでタレントが「おいしい~!」を連発してるのを観ると、
「美味しんぼ」でも読んで、言葉で味を表現する方法を勉強しろよ!って言いたくなります。
とはいえ、私自身、語彙が非常に乏しい上に味オンチなのか、せいぜい言えるのは
「美味しい」「辛い」「甘い」「苦い」「すっぱい」程度です。
タレントに文句言う前に自分がもっと表現力を勉強しなくちゃなりません。(苦笑)

黒博物館 スプリンガルド (藤田和日郎)

2008-03-11 08:51:39 | 漫画家(は行)
あらすじなどはこちら↓を見て下さいませ。
・・・って、手抜きだなあ~!(笑)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%92%E5%8D%9A%E7%89%A9%E9%A4%A8%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AB%E3%83%89

藤田和日郎作品を読むのは「邪眼は月輪に飛ぶ」に続けて二作目です。
これを読んでますます長編作品を読んでみたくなってしまいました。

最近の漫画の傾向は細い繊細な線で描いているものが多いのだけど、藤田和日郎の線はそういうものとは全く違う。
太くて荒々しくて力強い。
読者は、そういう線にぐいぐいと引っぱっていかれ、いつの間にか藤田ワールドに引きずり込まれてしまうのだ。

この「荒々しさ」と「雑」なのとは違う。
画面の隅々にまで実に繊細に気を配って描かれているのだ。

動き、迫力・・・そして綿密な取材による時代考証。
魅力的な登場人物。
読者を飽きさせないストーリー展開。
次はどうなるんだろうとワクワクドキドキさせてくれる作品。
私なんて、ラストが知りたくて読み始めてすぐにラストを読んじゃいました。
あ、私はネタバレ全く気にしない人間なんです。
面白いと思った作品はすぐにラストを読んでしまいます。
言い換えれば、私がすぐにラストを読む作品は面白いと感じた作品だってことになるのかな?

とにかく、文句なしに素晴らしい作品です!!
細かい所を言うと長くなるので今回はこの辺で。
いつかまた、もっと詳しい感想を書くかもしれないけど、まずは「良かった~!」ってことを言いたかったのです。

扉をあける風 うるわしの英国シリーズ5 (波津彬子)

2008-02-16 23:13:37 | 漫画家(は行)
(2007年10月31日発行)

この本に収録されている作品の中で「夢を見るひと」に出て来るヴァイオレット・アーンショーがいい。
笑顔がステキで、穏やかで、
彼女がいるだけで暗い館は明るくなり、黒い影たちもだんだん消えてしまう。
彼女に関わると気難しい女性も明るくなり、人見知りの少女も明るくなる。



ヴァイオレットのセリフがいい。
「こうなればいいなということを
夢の中でお話にするの
哀しいことや嫌なことがあっても
それがいいことに変わっていくお話にしてしまうのよ
そうしてるとそのうち本当になるの」
「少し本当になって
たくさん本当にならなかったけど
でもね
欲ばってはいけないの
少し本当になったことで
十分しあわせですもの」



こういう風にさらっと言える人がいいなって思う。
彼女のような人間が<私の理想>です。

中国<チャイナ>の鳥 (波津彬子)

2008-01-20 10:13:17 | 漫画家(は行)
(2004年発行)

<うるわしの英国シリーズ2>
「月の出をまって」の続きです。

「月の出をまって」の感想にもかいたけど、これは作者が和室四畳半にこもって描いてる作品。
細かい部分は全然本物とは違ってるんでしょう。
でも・・・
作者曰く
「作品世界はパラレルワールド」

そうそう、現実と違ってても気にしない、気にしない・・・。
読者が想像力(妄想力?)を総動員してこの作品世界を堪能すればよいのです。

この本に収録されたものの中で一番気に入ったのは「グレイ卿の幽霊」。
アメリカの新興成金一家ができるだけ幽霊のいそうな館を捜して買ったのが
ロンドンにあるグレイ卿の館。
グレイ卿の幽霊は見かけはグロいけど、性格はいい。
ああ、私もグレイ卿のような幽霊ならば、そういう館に住んでみたいなぁ~!(笑)

ああっ女神さまっ 小っちゃいって事は便利だねっ (藤島康介)

2008-01-17 13:04:33 | 漫画家(は行)
(1996年発行)

小っちゃいウルドがめちゃくちゃ可愛い♪

藤島康介ってこういう三頭身か四頭身ぐらいのキャラを描くのが実に上手いですよね。

この作品四コマ漫画で、セリフは全部英訳付き!
おおっ!英語の勉強に最適!!・・・と一瞬思ったが・・・英訳部分は全く読んでいない。(笑)

小っちゃい身体が便利かどうかはわからないけど、とにかく可愛い♪
ねずみの”岩田みつお”もとってもいい味出してて実にいい。

ああっ女神さまっ ポストカード・ブック (藤島康介)

2008-01-16 11:58:26 | 漫画家(は行)
(1995年発行)

10年以上前のものだから今とは絵柄がかなり違うけれども、この頃の女神さまたちも十分色っぽくて魅力的♪

本になっているけど、ミシン目入りだからポストカードとしても使えるんだけどね、勿論そういう風に使うつもりは全く御座いません!
それどころか、180度広げると本が傷むので最大45度以下しか広げない!
だいたい30度ぐらいかなあ~??

それじゃあきちんと中が見えないだろう・・・っていうツッコミはなしにしてね。(笑)

いつも自分で思うんだけど、こういうポストカード使う気も、きちんと中を見る気もないのにど~して買ってしまうんだろう・・・ってね。。。

要するに・・・持っているだけで満足してしまうんですよね。(汗)


ああっ女神さまっ 36巻 (藤島康介)

2008-01-07 10:37:30 | 漫画家(は行)
(2007年12月発行)

新年一番初めに取り上げる作品はやっぱり”幸せな気分”になるようなものを・・・。



蛍一「なぜだろう
名前を呼ぶと
気持ちが明るくなるのは」

ベルダンディー「あ 私もですよ
きっとこんな気持ちになるのは
私が蛍一さんのことを
好きだからなんだろうなと思います」



こういうセリフをさらっと言える人はなかなかいませんよね。
あ、ベルダンディーは人じゃなくて女神だけど・・・。(笑)

こういう女性に好かれてる蛍一は幸せですよね。
蛍一もベルダンディーも似たもの同士だから魅かれあうのかな?
私もベルダンディーのように前向きで素直な、そういう人間になりたいものです。


今年の目標は”目指せ!ベルダンディー(の性格)!”にしようかな?
あまりにも理想が高すぎるかなあ~~???
無謀すぎるかもしれない・・・。(爆)


クマとインテリ (basso)

2007-12-11 22:56:24 | 漫画家(は行)
(2005年発行)



<裏表紙の説明文より>
『イタリア男、スーツ、眼鏡』がテーマの小粋なCOMIC
初老のインテリ政治家ファウスト・カッラーロはバカンス先でカメラマンの熊男ブルーノと出会う。
全く好みのタイプではなかったブルーノに次第に引かれていくファウストだが・・・。
年齢も立場も超えた愛情をドラマチックに描いた表題作と、三十枚以上の描き下ろし作品の「ジェラートにまつわる三つの短編」を加えた、basso先生の小粋なエスプリ溢れる一冊!




非常に独特のタッチで描かれている。
同性愛者の話なんだけど登場人物の年齢層は結構高い。

普通のBLとは一味も二味も違った
まさしく<小粋なエスプリ溢れる>作品っていう感じ。