きょう6月4日(金)の日経と産経の夕刊(いずれも大阪本社発行)に、「撮り鉄 書類送検」という趣旨の記事が出ていました。5月9日にJR西日本関西線の王寺-法隆寺で、特急「まほろば」を撮影する目的で、踏切内の線路わきに三脚を立てていた兵庫県尼崎市の男性会社員(50歳)を奈良県警西和署が鉄道営業法違反容疑で書類送検したとのことです。
両紙の記事を要約すると、男性が三脚を線路わきに立てていたことで騒ぎになり7本の電車のダイヤが乱れた。JR西日本は被害届を出さなかった。しかし、警察は「全国で相次ぐ撮り鉄のトラブルに対し、警鐘の意味で立件した」と説明。男性は「道路で撮影していたが通行量が多いため、侵入した」と容疑を認めている。
騒ぎになったときも新聞の記事になっており、記憶によれば踏切内に三脚が立てられているのを見た一般の人が警察に通報。警察が到着したときに人影はなかったが、三脚があり、その後戻った男性が自分のものだと認めた。JR西日本は被害届を出さず、三脚は持ち主の男性に返還された――だったように思います。
警察はその後、独自に捜査をしていたのですね。
関西線の「あすか」撮影をめぐるトラブル以後、一般の人たちの我々鉄道写真撮影者に対する視線が厳しくなったのは間違いないでしょう。これまではなんとなく大丈夫だった「グレーゾーン」の場所も、鉄道ファン以外の一般の人々の感覚からは「危険」と映るのではないでしょうか。
今回の書類送検事件の現場になった踏切がどんなところか私は行ったことがないので知りません。しかし、踏切内に三脚を立てた時点で、ルール違反だと思います。
「昔はよかった」とか「前から撮っているが、トラブルは起きたことがない」とか、今や、そういう理屈は通らないと考えたほうがよいと思います。
危険と安全の双方に振れる振り子があるとしたら、120%安全寄りに振れたと考えられる場所で撮り、世間から誤解されないようにしないといけないと思いました。
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