栃餅

2011-01-18 00:02:08 | 美食
暮に頂いた洛北花背「美山荘」の栃餅を
惜しみながら焼いて食べている。

栃餅のことを初めて知ったのは、
40年前の雑誌『銀花』第16号。

丹波の暮らしが特集されていて、
その頃花背に通い始めていた私には、
花背と共通する雪深い丹波の
茅葺屋根の家並み、
夏の行事の松上げなどとともに、
囲炉裏で焼いた栃餅の焦げた写真が
忘れられなかった。

「うちまでは京都で、隣からが丹波」
と言っていた花背の大家さん。
「栃餅は渋抜きが大変でねえ」
それ以来実物は手に入らないものと思っていた。

さあて何と一緒に食べようか。
折角の鄙の風味、粒餡では趣が違う。
そうだ、黒砂糖。

椿模様の皿は、
急な来客の日に100円ショップで買ったもの。
黒砂糖の小皿は、
花背の陶芸家・小松華功さん作の梵字の犬を図案化したもの。

今年も花背は雪に包まれているそうな。