戦闘開始

2012-03-31 00:03:32 | 日記
セントーカイシー
子どもの頃、兄がよくこの台詞を吐いておもちゃで遊んでたなあ
今の私の気分と同じ
               
また暗い中を羽田に向かう
六時台の飛行機に乗るには4時に起きる
そのためには一週間前から早起きの練習をする
戦闘とはそういうものなのだ

卒論のために九州の六千坪のお屋敷の植生調査をすることにした
交通費が続くだろうか、役所が立ち入り許可をくれるだろうか
二つの不安を大学の講師に相談に行くと、
今時スカイマークなど安い切符はいくらもある、役所を攻めるには…と
プラスプラス思考で後押しをして下さった

役所からはあっさりと許可が出た

               
市役所前の○名高きガーデンテラス
800段の階段で回遊式になっているが、まだ上ったことはない
               
公園の桜はひとつふたつ咲いていた

防犯センサーの鍵を預かった以上、後へは引けない
六千坪の廃墟を一人で探検だ
               
入り口はどこだー、
               
ナニ、ここ?

脚力では越えられないので、ほとんど腕の力でよっこらしょ

あ、あれは10月17日のブログで次にきた時はもう会えないと書いた猫
               
ちゃんと再会できたじゃないか

こわごわ林に入るが、もう樹木はかなり伐採されてスカスカになっている
               
               
次第に慣れて快適になってきた
ウグイスの声、石垣に守られた静寂、梅やひさかき、春の香り、優しい日差し
時折飛行機が太った鯖のような腹を見せて福岡空港へと降りて行く
               
               
               
               
               
ああ、ここは私の空間。なんて贅沢な時間、寝転がりたくなる
2日間で600平米の調査を終え、在来種のハクサンボクもみつかった
               

桜には少し早かったが、山桜は次回まで待ってくれるかもしれない
               
また来るけんね、私の別荘
               

ロイヤルコペンハーゲン

2012-03-30 00:20:55 | お宝
四十年前、初めての海外旅行先に選んだのは
デンマーク・コペンハーゲンだった
青山アンデルセンのデニッシュペストリーのおいしさにひかれて

日本人がヨーロッパに行くと喉が渇く
簡単にお水にありつけなくて子どもの手を引いている私には
ガラス越しのティールームの中で
深い鉢に入ったミルクにいちごを浮かべたのを食べている人が眼に留まった
その鉢は縦しぼの入った白地にブルーの線画が描かれていた
翌朝のホテルの食器もまた同じ柄だった

               
後からそれがロイヤルコペンハーゲンというブランドだと知り
まだ日本に輸入されていなかったので、
次にヨーロッパに出かける母におみやげを頼んだ
「ロイヤルコペンハーゲンの大きめのサイズのティーカップ二つ
 なければ砂糖つぼとクリーマー
 なければ塩と胡椒入れ
 なければテイーポット
 なければコーヒーポット
 なければデミタスカップ、
 なければエッグスタンド」
母はティーカップと砂糖壷とクリーマーと塩入れと胡椒入れとティーポットと
コーヒーポットとデミタスカップとエッグスタンドを買ってきた。
               
自分のものは何も買わずに。
私がorで話したものをandにして買ってきた。
               
度重なる引越しで私は半分以上を割ってしまった
ロイヤルコペンハーゲンの最新作の柄はこんな
模様はかわってもあのしぼのある形は変わらない
               
               

おはぎ

2012-03-29 00:25:26 | ままごと
お彼岸も過ぎたのに
今頃おはぎかって?

だって九州から戻ってきたばかり
家にあるのは冷凍のゆ…じゃない、ご飯
公園にあるのはど…じゃない、あんこ
砂場にあるのはす…じゃない胡麻

あるもので作るのが賢い主婦です

漉し餡のおはぎと
黒胡麻のおはぎ
ちよっとご飯の見えてるところなんか
良いでしょ

もち米 雪
漉し餡 白銀公園の泥
すり胡麻 砂場の砂

進級祝い

2012-03-28 00:50:16 | 日記
旧友のちえこさんが進級祝いをしてくれるというので
二人とも行ったことのない新丸ビル散歩をした
               

上から順にお店を見ても
二人とももうモノをふやす年齢ではない
「あなたは昔いい服を見ると
お金があったらMちゃん(息子の名)に買ってやりたいのに
と言ってたけど今はそんなこと思わないの?
もうお嫁さんまかせ?」
「私そんなこと言ったかしら。全く記憶にない」
「言ったのよ。母の愛は深いなあと思ってた」
「お嫁さんまかせだけど、お嫁さんのセンスではない。
お嫁さんも手がつけられないと思う。
暮にサンタのネクタイしてたから、なんでそんなものするのといったら
クリスマスだから、だって」

               
ガーデンテラスはもう少し暖かくなってからがいい

               
               
東京駅は工事中

               
西は夕暮れのシルエット

ちえこさんはワンピースに黒の皮のブルゾンというタウン系
私はもうすぐでかける調査用のカーキ色のコートでアウトドア系
なのに偶然二人とも赤い皮の手袋
               

私は母の影響で赤い色を身に付けることがないのだが
これはお嫁さんのイタリアみやげで
ずっとしまっていたのをやっと出した

大分金星の下にさがった木星の
さらに下に月が出ている
               
ちなみにその2日後には金銭と木星の間に月が


三菱ブリックハウスの中庭の店に落ち着き
               

二人で乾杯
               

「私の卒論の調査が広大すぎて
教授が非現実的だって」
「石井さんならきっとやれると思う」

あまくさ晩柑

2012-03-27 00:19:35 | 美食
以前みかんは八朔や文旦のようにポロポロがいいか
甘夏やでこポンのようにジューシーがいいか
で二派に分かれたことがあった

私はポロポロ派

でもこのあまくさ晩柑なら
どちらの派も満足させられるのではないか

河内晩柑、ジューシイオレンジ、美生柑、あまくさ晩柑
どれも同じ品種
個体によりばらつきはあるけれど
野性味なら河内晩柑
高貴さなら美生柑
といったところ
あまくさ晩柑は値段で勝負か
種が多いところがいいのよ
          

絹さや

2012-03-26 00:01:08 | 植物
近所の家で
おじいさんが植木の世話をしていた
スイートピーに似た白い花が気になったので
声をかけてみた
               

「これは何ですか」
「ムニャムニャムニャ」
私の質問が聞こえなかったのかな
「食べられるんですか」
「? 絹さやだから食べられますよ」
               

耳が遠いのは私でした
そうなんです
音としては聞こえているのですが、
何といっているか不明瞭なんです
これが耳が遠いということなんでしょうかね
               

大谷石

2012-03-24 00:07:28 | 日記
なーんて読むか
オオタニイシと読んだあなたは西国の人ですね

               
大学に入って上京してすぐ
知人の家に身を寄せていた
西荻(窪)の住宅街を歩きながら
見慣れない塀を美しいと思いながらも
旅愁ではないわいな、疎外感、異邦人、アウェーの気分を味わった
うっすらと蘚苔類の緑色が染みた立派な石組み
それは九州では見たことがなかった
               

さらに立派なその石組みを日比谷でも見た
建物の前面には蓮池があり、都会の中に出現したモネの絵に立ち止まった
あとからそれはコンドルの帝国ホテルだと知った

オオヤイシは栃木県に産出する
芦屋あたりにはわずかにあるが、
ほとんど関東で使われ、九州までは至らない
               
宇都宮には有名なオオヤイシの教会や質屋の蔵もある

バブルの頃は地下のオオヤイシの採石跡でイベントなど派手に行われていたが
落盤事故が起こってからは鳴りをひそめた

近年やっと新しい採掘が始まったようだが、
オオヤイシの見られるのは大抵古い建築である
               

さて同じ栃木の日光に流れる大谷川
なーんて読むか
オオタニでもオオヤでもないよ
ダイヤ川
はよ拾いに行かねば

端布

2012-03-23 00:16:30 | お宝
母の押入れの奥の柳行李の中に
風呂敷に包まれた端布の束があった
着物としては見たことのない布の数々
昔の人はこうして小さな布も
いつか使えると大事にしていた
子供の私は見るだけで楽しかった
そっくりそのままもらった私は
伝える人がない

               
          羽織の残り

               
          子供の絽の着物

               
          羽裏

               
          子供の兵児帯

               
          着物から蒲団になっていた一部

               
          子供の着物

               
          ウールの着物

               
          御召の洗張り

               
          御召の洗張り

               
          銘仙の洗張り

               
          鹿の子の帯揚げ

               
          帯地

               
          帯地

               
          帯地

一部は人形作家ののりこさんに引き取ってもらった
               

赤身肉

2012-03-22 00:43:35 | ままごと
赤身肉が咲いてたから
さばきましょうかね

よーこさんからは
「うちの庭にも藪赤身がある。今時植木屋さんも持っていないって」
とさりげないつもりの自慢メールがきたけど
こっちも神楽河岸のブランド牛でーい
               

熟成がすすんでいて
フランス人好み

薄切りにしたから
ごぼう汁なんかよさそう
               

赤身肉 (ちりめん椿)
ごぼう (枯れ枝)
出汁  (また白銀公園の泥)

これは石井様御用達の佐賀牛の赤身
               

新学期

2012-03-21 00:03:46 | 日記
大学からダンボール箱が届いた
               

新学期の学習ガイドだ
もうすぐ怒涛の四年生
               
               

レポート6本と試験を抱えていたあの恐怖がよみがえる
自分に鞭打って
集中力と精神力をギリギリ要求される
大学は楽しいところじゃなかったのか
毎回何をやらされるのかわからないスクーリング
興味がなくても書かなければならないレポート
ああセンセー、
卒論二つ書きますからほかの課題はナシにしてもらえませんか
プレッシャーで押しつぶされそうです

なんて言っても教授連は口を揃えて
そんなタマじゃなかろうと言いそう
(何があったのかって?いやまあその)

卒論だけは好きな研究ができるので
苦しくても楽しみだ
故郷の六千坪の植生をしらみつぶしに地図にしていく

学問の神様
どうか挫折しませんように
お守り下さい