夜、手袋をして歩く。 (2月に手袋をするしないの選択ができるということは余りありがたくはない。)
丸の内のトキアのうどん屋は待ち行列が出来ているのであきらめ、八重洲地下街に向かう。
カレーのアルプスのとなりの立ち食い風の梅もとに入る。 うどんの麺はぼそぼそ切れるゆでめんで香りも好みではない。 薬膳天は玉ねぎ・ねぎ・人参などと共にくこ・にんにく・木の実のようなものが入っている。 くこはふやかされ柔らかく甘みがある。にんにくは薄く切られ火が通りにおいは気にならない。木の実のようなものは何であるかはわからないがやわらかめで良い食感だ。 この店には蕎麦湯のポットが置かれている。どうもそばが主のようだ。次回はそばを頼むことにする。
豊洲5丁目の6丁目寄りには、長い年月水害から豊洲を守ってきた防潮提がある。 それに沿って道路・歩道があり、犬の散歩や静かな通勤路としてこの歩道を歩く人がいる。 見た感じはかなり殺風景な道だが、犬のフンに気をつけて歩くとえのころぐさやあざみなどいろいろな雑草が勢いよく茂っているのに気づく。慣れてくると癒やされるようにも感じる。 夏は何回か除草がされるがすぐに伸びる。 飲みかけのワインのビンが置かれていたり、古いFAXが捨てられていたりすることもある。 防潮提の向こうの木の緑が妙に心地よく感じる時もある。 平坦な壁もよく見ると、コケのむしたような所、風雨にさらされゴツゴツした所、写真にはないが妙な金属の突起があったりもする。
何回も歩いていると「萌え」というほどではないが、親しみを感じるようになる。
ヨドバシの閉店時刻が過ぎ、地下の飲食店街もいくらかの店は閉店の準備を始めている。
前を歩く人について行くとラーメン屋に着く。食券を買い店に入る。カウンターとテーブル席がある。
出されたラーメンの丼はすり鉢よりも傾斜がきつい。 何か中華のような良い香りがする。 汁に浮く赤く見えるものはおそらく玉ねぎを炒めたものだろう。その赤いものときざまれたネギと上品な豚骨のスープが合わさると、あぁいいものに巡り会えたと思える風味となる。 チャーシューはよくあるクセのある香りはなく純粋な旨みを味わえる。シナチクの食感はかたくなくふにゃっともせず良い。麺は細長く弾力があり、ずずずっと食べることができる。このとき丼に角度あるため、汁が飛び散りにくく安心して食べられる。