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バフェット氏のフィリップス66株買いはなぜ高値づかみでないか!

2015-09-01 12:18:09 | 経済・金融・投資
米有力投資会社 バークシャー・ハザウェイは、フィリップス66を「もう一杯お代わり」しました。週末28日の引け後、このエネルギー会社の株式を11%近く保有していると発表したのです。

 バフェット氏が総合石油・ガス会社だった コノコフィリップス株を最初に買ったのは2008年dたえし。当時、石油価格は史上最高に近かった。同氏は後日、この投資について「ひどいタイミング」だったことを認め、これをバークシャーの完全子会社ルーブリゾール(特殊化学品メーカー)との株式・資産交換の道具としまた。

 素人目には、フィリップス66(2012年にコノコフィリップスからスピンオフされたエネルギー企業で、ダウンストリーム、つまり精製や石油製品を扱う中・下流部門を所有している)に対するバフェット氏の投資は、またもや高値買いのようにみえるかもしれません。

 米原油価格と世界市場での精製品価格の間の広いスプレッドなど各種の複合的な要因によって、過去数四半期の米精製会社の利益はかつてないほどに拡大しています。

 均等加重バスケットベースでみた石油精製業界の株価指数は、今年これまでにS&P500種指数を22%ポイント上回っています。しかし石油在庫の積み増しを受けて、9月には利益が圧縮される可能性があるのです。夏のドライブシーズンが終わる時期です。

 しかし状況をもっと綿密にみてみると、フィリップス66内部の多くの非精製事業、例えばミッドストリーム(中流)部門は本格的であり、売りたたかれた現在の石油・天然ガス価格が反発すれば、恩恵を受ける状況にあります。

 エネルギー・インフラ業界は、民間設備投資の大きな部分を吸収しています。そうした業界への投資はコントラリアン(逆張り投資家)的な動きで、バフェット氏らしいのです。

 実際、同氏は既にエネルギー・インフラ業界への大きな賭けに出ています。2014年、バークシャー・ハザウェイ・エナジーはバフェット氏のコングロマリットが行った全設備投資の43%を吸収しました。これは膨大な資本集約型の鉄道会社バーリントン・ノーザン・サンタフェの設備投資をも上回っています。

そうだとすれば、ブームになっていた石油精製分野以外で貴重な資産を保有しているフィリップス66は、バフェット氏が価値を認めるような投資を行っている企業であり、同氏が熱望する類いの企業であることは明らかです。バークシャーの保有するフィリップス66株は余りに規模が大きくて、バフェット氏のポートフォリオマネジャーたちによる単純なポートフォリオ組み入れではなく、戦略的な動きのおもむきがあります。

 それは、新たな株式・資産スワップの前触れなのかもしれません。恐らく、バークシャーの既存のインフラを補完する資産のためのスワップです。バフェット氏は、ブームになっている精製部門よりもむしろ、低い石油価格にあえいでいる部門、あるいは安定的で公益事業に似たリターンをもたらしてくれるパイプライン部門を標的にする公算が大きいのです。

 時折の失策はさておき、バフェット氏が「the Oracle of Omaha(オマハの賢人)」というあだ名を付けられたのは、高値買いによってではないのです。(ソースWSJ)

これを日本に当てはめるならエネルギー関連の商社株が低PERで放置されていますが、こうした銘柄にもチャンスが訪れる日がいずれ来るかもしれません。

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