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バングラデシュで汚染水を浄化して喜ばれている日本ポリグル!

2011-07-30 19:37:10 | ネット、ビジネス、IT
バングラデシュはインドの隣にある国で、日本の国土の4割程度の広さですが、人口は1億4660万人も住んでいるほど超過密国家であり、世界でも最貧国の一つ数えられるほど貧しい国でもあります。最近は道路などのインフラの整備は進んできたのですが、その他のインフラはほとんど進んでいないのが現状で、水などの飲料水は池や川の水を飲んでいる人が多く、不衛生な水を飲んでいることもあって子供の死亡率が高い国です。そんなこともあってか子供をたくさん生むので人口増加率は高いのです。しかしバングラデシュはネクスト11に選ばれているのです。どうしてこう言う国が将来、発展性が高いということが言えるのでしょう。国土は小さくても人口が多いからでしょうか?

バングラデシュほとんどインドと国境を接していて、隣接するインドの西ベンガル州とともにベンガル語圏に属しています。それならなぜ独立のときにインドの一州として独立しなかったのかと言えば、宗教上の問題があったからです。ヒンドゥー教地域はインド、イスラム教地域はインドをはさんで東西に分かれたパキスタンとして分離独立することになったのです。しかし宗教は同じでも言語がパキスタンとは違うし、政策も違うこともあったし、インドを挟んであまりに距離が離れているため統一国家としての統制が取れなかったのです。バングラデシュはベンガル語で「ベンガル人の国」という意味で、面積は小さくても世界で7番目に人口が多い国であり、都市国家を除くと世界でもっとも人口密度が高い国でもあるのです。

この国で日本のある中小企業が会社を作って水の浄水化事業を手がけています。本当は日本でこの技術を売り込んでいたのですが、例によって、日本という国は前例がないと優れた技術でもなかなか採用してくれないという変な国なのです。その点、米国などは中小企業であろうがなんであろうが、優れた技術なら大会社でも積極的にその技術を採用してくれるという具合に変な偏見がないところが優れているのです。だから米国の大企業がその会社の技術を採用したと言ったとたん、日本の企業も採用するというような変に官僚的な国なのです。これは明治に富国強兵政策を国が推し進めた影響が、今だに官僚と言うお上の言うことを聞いてからするという体質が染み付いているからで、困るとすぐ民間企業でも国に何とかしてくれと頼むのはこうした下地があるからです。それがいまも体に染付いているからなのでしょう。これでは革新的な技術は日本からは生まれないのも当然です。前例がないと言って阻まれてしまうからです。だから改良は得意でも創造的なものを作り出すということには弱いところがあるのは、こうしたところに原因があるのではないでしょうか?

そんなわけでこの会社は海外なら使ってくれるところがあるのではと選んだのがバングラデシュだったのです。しかし事はそう簡単に進みませんでした。と言うのはバングラデシュでは金を払うくらいなら汚い水でも良いという雰囲気があったからです。塩辛くないし変な味もしない、見た目が悪いというだけで今までも飲んできたから大丈夫だと言うのです。しかし本当はそうした不衛生な水を飲んでいるから乳幼児の死亡率が高いということをバングラデシュの人は知らなかったのです。だからそれには人々の意識を変える事から始めなければなりませんでした。そこで考え出された方法が現地人による対面販売だったのです。そして実際に人々の前で濁った水の中に魔法の粉を入れ、きれいな水になる事を見せたのです。しかしそれでも「それを飲んだら死ぬ」とまで言われなかなか買おうとしませんでした。そこで現地販売員の女性が実際に飲んで何ともないと言うことを実演して見せて行って、やっと現地の人々の信頼を勝ち取って行ったのです。それほど昔から飲んでいる汚い水のほうが信頼されていたのです。しかしきれいな水を飲んで行ったところ下痢をしなくなったり、乳幼児の死亡率が下がってきたことで信頼を勝ち取ることができるようになったのです。

この会社とは大阪の日本ポリグルという会社です。実はこの会社以前にも紹介していたのですが、今回また書いたのはそうした実績ができ、バングラデシュで成功を収め活躍の場が広がってきたからです。水質の浄化剤を作っているのですが、毒性のある砒素なども一緒に浄化でき、大腸菌も大幅に減らすことができるそうです。この浄化剤があれば1gで1ℓの水を浄化できるそうです。魔法の粉とはポリグルタミンという納豆のねばねばの成分の中にあるものから作られているものです。これが水を浄化するのですが、6年の歳月を費やして完成させたものです。今では100人中80人が買ってくれるようになったそうです。下痢もアレルギーも治ったひともいたそうです。進出して4年で2500万円の売上げがあるようになりましたが、それでもまだ赤字だそうです。しかしポリグルレディはこの仕事をするようになってから、前より生活が楽になってほしいものも買えるようになり、自分に自信がついてきたとも言っていました。その月収は3100円だそうです。ちなみにバングラデシュの平均年収は3万円程度と言われています。

現地の人に仕事を与え自信をつけてもらえ、きれいな水を飲んでもらうことで下痢や、アレルギーなども治ったと言う人もいるわけで、いかに衛生的な水が暮らしに大切かということを、ビジネスを通しながら啓蒙しているなんてすばらしい仕事だと思います。日本の中小企業がバングラデシュに笑顔を与えているのです。日本政府もこうした取り組みをしている企業にODAなどで、もっと応援するような度量がほしいですね。

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