マックンのメモ日記

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口に含むタイプの花粉症体質改善薬、厚労省が初承認!

2014-03-06 16:44:11 | 健康・医療・スポーツ
スギ花粉エキスを少量ずつ口に含み、アレルギー反応が出ない体質への改善を目指す-。そんな花粉症の新しい治療薬が厚生労働省に承認され、六月以降に特定の医療機関で保険適用による処方が始まる。ただ、最低二年間は毎日、服用を続ける必要があるほか、服用法を誤れば症状を悪化させる恐れもあり、患者自身が治療内容を理解し、開始時期などを慎重に判断することが大事だと言います。

東京都内の大学病院で働く女性看護師(47)は約二十年前から、スギ花粉症でくしゃみや鼻詰まり、湿疹などに悩まされてきた。内服薬や点鼻薬はほとんど効かず、反対に副作用の眠気に襲われて困ったと言います。八年前、少量の花粉エキスを舌の下に入れる「舌下免疫療法」の治験に参加。二度目の花粉シーズンから、症状が明らかに改善した。当時の治験のやり方に従い、三年目以降も花粉シーズン中だけは服用を続けたところ、現在は飛散量が多い日にくしゃみが数回出る程度で、鼻水はほとんど出なくなったそうです。

これまでの花粉症治療薬の多くは、症状をもたらすヒスタミンなどの作用を一時的に抑えるといった対症療法でした。一方、免疫療法は患者の体を少しずつ花粉に慣らし、アレルギー反応が起こりにくい体質にするため、完治の可能性もあります。臨床研究では、患者の七~八割の人が症状が全く出なくなるか、大幅に改善したそうです。

ただし、注意も必要だ。長年、舌下免疫療法を研究してきた日本医科大耳鼻咽喉科の大久保公裕教授は「この治療は病院ではなく、患者さん自身が自宅で行うのが特徴。そばアレルギーの人が、そば粉を持ち帰るのと同じで、『間違えてたくさん飲んでしまった』では済まない」と話しています。治療は十二歳以上を対象に、スギ花粉が飛散していない時期に開始。毎日、舌の下に花粉エキスを垂らし、二分間そのまま保持した後、飲み込む。その後、五分間はうがい、飲食をせず、最低二時間は激しい運動や入浴、アルコール摂取を避けます。血流が良くなると、重いアレルギー反応が出る恐れがあるからです。

治療に要する期間は最低二年。途中で一週間でも飲み忘れがあれば、治療が振り出しに戻る可能性があります。「中途半端にやれば、かえって症状が悪化する」と大久保さん。長期の海外出張などが多い人は、開始時期の見極めが大事です。このほか、原因物質に関係なく、さまざまな刺激で症状が出る鼻過敏症や、通年性のアレルギー性鼻炎の人には、スギ花粉症の舌下免疫療法は向かないと言います。

鼻アレルギー診療ガイドラインの作成委員で、総合南東北病院アレルギー・頭頚部センターの今野昭義所長は「これまでの花粉症治療には、満足していない患者さんが多かった。舌下免疫療法は症状の大幅な改善と、持続的な効果が期待できる」と評価しています。その上で、「リスクが少ない治療法だが、アレルギー反応には個人差がある。治療を始めて体がおかしいと感じたら、早めに医療機関を受診してほしい」と話しています。