マックンのメモ日記

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北極の氷がどんどん解け観測史上最小に! 

2012-08-21 17:11:20 | 自然・環境問題・古生物
毎年夏に解けて小さくなる北極海の氷の面積が、今年は観測史上最速のペースで縮小していることが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の衛星「しずく」(地球規模の水循環を観測する衛星)による観測で20日分かりました。

例年、8月には縮小の勢いが弱まるのですが、今年はその様子が見られないのです。このまま縮小が続けば、面積が最小だった07年の約425万平方キロを下回る可能性があると言います。データでは、氷が水と混ざって解けやすくなる領域が、例年より1カ月早い7月に現れ、氷の面積は8月18日現在、約466万平方キロまで縮小してしまったそうです。これは07年より10日早いペースで、データのある78年以降では最速だと言います。

北極海の氷は、何年も前から凍っている厚い「多年氷」と、ここ1年で凍った薄い「1年氷」に分類されるのですが、多年氷は近年どんどん減少し、今春には1年氷が北極点を含む半分ほどを占めてしまっているほどで、氷が解けやすい状況になってきているのです。縮小の理由ははっきりしませんが、JAXAの堀雅裕研究員は「他の研究機関が調べている海中の水温や氷の厚さなども併せて分析したい」と話しています。

ただ、北極の氷が解けると海面が上昇すると言う人もいるかもしれませんがそれは誤解です。北極というのは、海の上に浮かんでいる非常に大きな氷塊です。例えば、コップに水をいれ、その上に氷を浮かべていっぱいにし、その氷が融けたとき水がコップからこぼれるかどうかというとこぼれません。これは「アルキメデスの原理」と言われるもので、北極の氷が全部融けても、今すでに氷として海に沈んでいる部分の体積に等しくなり、液体の水としては体積が増えも減りもしないのです。したがって、北極の氷が解けても、別に海水面が上昇することはないわけです。ただグリーンランドの氷が解ければ海面は上昇します。

しかし北極の氷が解けることで影響が出てきていることがあります。それは今まで氷で閉ざされていたことで、北極回りで欧州に船が就航できずスエズ運河を航行しなければなりませんでした。北極回りならスエズ運河経由より距離が短い分、船賃が安く済みます。氷が解けて夏の間、船が通れる可能性が出てきたことで、ロシアはもちろんのこと中国が異常なまでに北極航路の可能性について関心を持っています。先を見越して、アイスランドの土地を大量に買収しようとして、大問題になったことは記憶に新しいことです。

またロシアでは今まで氷に閉ざされていたため、海底資源が眠っていても開発ができませんでした。しかし氷が解けることで新たな石油資源などが開発できるようになるのです。これは何も北極航路だけではなく、アメリカやカナダなどについても同じことが言えます。アラスカなどの石油資源などの開発が進むわけですから経済的メリットは大きいでしょう。しかしそれでいいのでしょうか?金儲けのためにどんどん地球を掘り起こし環境汚染を繰り広げ、経済優先で自然を破壊することへの抵抗はないのでしょうか?それが温暖化と言う問題を引き起こしていると言われているし、その結果が北極の氷の縮小と言う問題が発生しているわけですから。それに生態系の影響もあるはずです。慎重に事を進めてほしいですね。