マックンのメモ日記

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ジョッブズ氏の魔法の謎。ツートップはいらないと言うことか?

2011-12-15 21:54:50 | ネット、ビジネス、IT
アップルにはジョブズ氏が集めた「ジョッブズ軍団」がいるそうで、その軍団の結束があるからこそ、ジョッブズ亡き後もアップルは今も好調を維持しているとも言います。そんなわけで、これらのメンバーは今だ誰もアップルを去っていないそうです。そんな業績も好調なアップルですが、実はスマホでの販売台数では、2011年7~9月期の販売台数において1710万台と、韓国・サムスン電子の2000万台超という数字にみるように抜かれていたのです。サムスン電子がスマホでアップルを抜いていたというほど好調だったというのを知っている人はそれほど多くはないでしょうね。私も前回そのことに触れていますが、サムスン電子がここまでスマホ市場で本家アップルを抜くほど販売台数が伸ばしているということに大変驚いています。

その差は何だったのかと考えると、考えられることは1つ、それはパソコンのとき、アップルは自社だけのサービスに拘り、OSを他社に使用させず、アップルが自社製品を全て作って他社には開放しなかったのです。それはまさしく、日本の携帯がガラパゴスと言われ世界では通用しなくなったように、アップル陣営の仲間を増やすことに失敗し、MSに敗れた苦い教訓があるのです。反対にマイクロソフトは自社のOSを解放して他社でも使えるようにしたことで、最後はMS陣営を作り上げ仲間を増やすことに成功し、パソコン競争に勝ったのです。

こうした教訓がありながら今回もまたスマホでもiPhoneのOSを他者に使わせず、これまでは成功してきていたのです。しかし今回はそのやり方が正解だったかと思わせたのですが、ところがグーぐるはアンドロイドOSを他社に使かってもらいOSの普及に勤めたのです。その甲斐あって、今回、スマホの販売台数でアップルがサムスン電子に抜かれたということはパソコンのときの再来を思わせる出来事のように思え驚いたのです。とは言っても、今回は、ジョッブズ氏の形見となったiPhone4Sのお陰で、発売3日間で400万台を記録。というわけで10~12月期の販売台数は2800万台を突破する見方もあり、行方が分からないほど販売台数が肉薄しています。しかし反対に言えば、それほどサムスンが好調ということで、アップルが追いつてもまた離される可能性はあるわけで、ギャラクシーは強いですね。

ジョッブズ氏はアップルの優位を維持させるために、生前、アップル幹部に魔法をかけておいたそうです。その魔法と言うのは、ジョッブズ氏からCEOを引き継いだクック氏に100万株が付与されているのです。現在の株価で約3億9300万ドル(約305億円)です。もちろん無条件にはもらえません。これを得るには21年までアップルに残ること、現水準以上の株価を維持することなどの条件があります。クック氏以外にも同様に上級副社長クラスにも11月に軒並み10万~15万株が付与されているのです。こちらも大半が16年3月まで残り、会社を成長させ、株価も現水準以上であることが条件になっているのです。そうすれば、株価とは別に約30億~40億円以上が手に入るようになっているのです。

ジョブズ氏が鍛えた上級副社長級は「どの会社に行ってもCEO級」とされており、引く手あまただそうです。そういうことがあったため、ジョッブズ氏が上級幹部にかけた魔法がこれだったのです。これらの人が誰一人として抜けて行っても、アップルの経営力が低下していくことを懸念してのことだということがよく分かります。実際、エクソンモービルと株式時価総額で世界一を争って高い株価水準を背景に、将来を約束されている幹部は誰一人として辞めなかったそうです。どうやら魔法はいまのところ効いていて、ジョッブズの狙いは当たっているのです。アップルは世界の仕組みを変えるほどの製品を世に送り出してきましたが、それでも「最高傑作はアップルという会社だ」と言われる所以だそうです.

リスクがあるとすれば、想定外の環境の激変が起きた場合です。IT・ネット業界は短期で激しく環境が変化する市場です。そのためアップルもアップル軍団だけで乗り切れると思っていません。そこで消費者の変化に対応するため、映画やアニメ・スポーツチャンネルを持っているメディア大手ウォルトディズニーのアイガーCEOを取締役会に迎えたのです。もう1つの懸念はジョッブズ氏がかけた魔法が切れることだと言われています。それは11月に幹部が軒並み株式付与を受ける中、リストに名が上がらなかった重要人物が一人いるのです。デザイン担当のジョナサン・アイブ上級副社長です。今年2月には退職して英国に帰るという観測が流れたそうです。

ジョナサン・アイブ氏はジョッブズ氏に最も近かった1人と言われていて、「クック氏とアイブ氏がいればアップルは大丈夫だ」と言われるほどの存在で、軍団の要となる重要人物なのです。なぜそんな重要人物かつジョッブズ氏と近かった人物を、敢えてジョッブズ氏はアイブ氏を外したのでしょうか?要となる人物だということはジョッブズ氏も十分認識していたはずで、謎は深まるばかりです。ハチの一刺し的存在となって、アップルの低迷のきっかけになってしまわないとも限りません。アップルがその道を辿るかどうかは分かりませんが、その可能性を敢えて残した意味が理解できません。その裏には何か公表していない裏取引があったのか、そうだとすれば何故そんなことをしなければならなかったのかということがまた疑問になってきます。それともツートップはいらないと言う意思表示だったのでしょうか?その答えは遠からず出てくるかもしれません。

最後にジョッブズ氏の遺産はジョッブズ軍団だけではなく、アップルのロードマップを残していることです。インタビューでジョッブズ氏は「テレビ、教科書、写真を再発明したい」と語っていたそうです。というわけアップルが狙っている次のターゲットはテレビだそうです。内容は「既存のテレビとは全く違う、とても韓単に使えるものだ」と言っていたそうです。つまり次世代テレビの開発を示唆していたのです。